発見された土器。(画像:立命館大学発表資料より)[写真拡大]
2017年12月14日、琵琶湖北部の湖底における水中ロボットを用いた探査で、飛鳥時代から奈良時代にかけてのものと分析される、完全な形の土師器(はじき)の甕(かめ)が発見され、画像が撮影された。立命館大学、認定NPO法人びわ湖トラスト、いであ社、TBSテレビの共同調査研究によるものである。
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プロジェクトの名前は葛篭尾崎(つづらおざき)湖底遺跡探査という。葛篭尾崎というのは琵琶湖北、滋賀県長浜市の地名である。土器が発見されたのは水深71.5メートルほどの場所。ちなみに調査は2010年から2017年までに16回行われており、7の地点で、湖底に沈む土器がいくつか発見されている。
琵琶湖の湖底から土器が見つかるはっきりとした理由を言い当てた者は無く、現状では謎に包まれている。
琵琶湖葛篭尾崎湖底遺跡は、水深が約70メートルと深い上、水流が激しいことから、ダイバーによる潜水調査が極めて困難である。そこで、研究グループは独自に製作した水中ロボットを探索に投入している。調査の対象は、葛篭尾崎南端沖から竹生島方向に張り出した水域で、どういうわけか北東側の水域では数多く見つかる縄文~古墳時代の土器が少なく、その代わりに6世紀から12世紀にかけての須恵器や土師器が高密度で分布していることが分かっている。
このあたりは古くから霊地として知られる竹生島に近いので、特に平安時代の土器の発見については、その信仰との関連性があって意図的に沈められたものなのではないか、と見る向きがある。ただ、今回見つかったものは時代は近いものの形態がまったく異なるものであり、これを意図的に沈めたのだと解しても、その理由はよく分からないという。
今後の研究方針としては、画像をさらに詳細に分析したり、あるいは調査水域や調査方法をさらに拡大したり、また、出土した土器の湖成鉄の詳細な分析を進めていきたいという。(藤沢文太)
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