【全国ダブル 第9回北河内オフ4位】サナガエン【第16回あいオフ予選7-0】
- 2017/10/10
- 11:00
初めまして、しらぬい(@rena__poke)です。





普段こういった構築解説の記事は書かないのですが、せっかくなので掲載させてもらうことにしました。
構築経緯はこの構築の原案を考えた方に代筆して頂きました。
以下の6体が今回使用した並びになっています。
戦績
第9回北河内オフ4位
第16回あいオフ 予選7-0 決勝トーナメントベスト8
構築経緯
サーナイト軸のPTを組みたいと思い、まず巷で流行っていたこのPT(【S5全国ダブル 2008 6位】トリックルームなしサーナイトスタン)を回してみました。
このPTを回していて、サンダー+ランドロスの追い風展開からサーナイトを展開するのが強そうだと思い、サンダー+ランドロス+サーナイトから構築を組み始めました。
原案ではサーナイトの3枠目がトリックルームではなくアンコールですが、ピンポイント技すぎる、追い風が切れた後抜かれて倒されるパターンが多い等の理由でトリックルームに変更。
追い風最終ターン目にトリックルームをする立ち回りを理想の立ち回りにしようと思いました。
追い風最終ターンにトリックルームをし、トリックルーム後も上を取り続けるには中速アタッカーがいいなと思い、テテフグロスやマンダ構築に強いギルガルド、サーナイトがキツい鋼枠(ギルガルド、テッカグヤ、メタグロス)に強いガオガエン、フィールドを代えられ強力な範囲技を持つカプレヒレが候補に上がりました。
この3体の中で対鋼、マンダ構築を重んじてギルガルドとガオガエンを採用。
ギルガルドの持ち物は命の珠とすんなり決まったのですが、ガオガエンはサンダーがZを持っていたので突撃チョッキを持たせました。
余ってる1枠で、この選出では勝ちにくい対ガルーラスタンに対して強いモロバレルを採用。(サナランド→バレルが強いことは周知の事実であろうから詳しいことは省略。)
この6体でしばらく回していました。
しかし、この6体ではヒードランがキツい、突撃チョッキガオガエンが弱いなどの問題がありました。
対ヒードランは、選出率が低かったギルガルドの枠を拘り眼鏡カプレヒレに変更し、打点を持てるようにし、ガオガエンはやはりガオガエンZが1番強いと思い持ち物を変更。
だが、それではサンダーとZ被りになってしまうので、サンダーの持ち物を命の珠に変更。
サンダーの命の珠は、追い風下で早く退場して欲しい、火力が欲しい、火力が一時的でないのでヘイトを溜めやすい等コンセプトにマッチしていてとても使いやすかったです。
こうして以下の6体で構築が完成しました。
個別解説
サーナイト
性格:ひかえめ
実数値:175-*-100-220-156-123
努力値:252-*-116-116-4-20
特性:トレース→フェアリースキン
持ち物:サーナイトナイト
技構成:ハイパーボイス サイコショック トリックルーム まもる
今回の構築の軸。
追い風やトリックルームを絡めて戦うため追い風下で準速ルンパッパ抜きにSをとどめました、HBはメガラグラージに対して滝登りをもらいながら強引に動かしたい場面があったのでそこを意識して配分、余りをCに振り分けました。
『スキン』特性の弱体化の影響で耐久無振りのメガガルーラが確定2発にならなくなったり向かい風と騒がれていましたが、使用してみるとその強さは健在だなと感じました。
トリックルームを切ってアンコールやめざめるパワーを採用するのも一考。
ハイパーボイス:『フェアリースキン』の恩恵を受けられる全体技、高火力で放てるこの技が採用理由であり、等倍程度なら確定2発を取れることが多く如何にこの技を通すかを中心にゲームプランを組んでいく。S操作を絡めることにより上から安全に通すことを意識する。
サイコショック:フェアリー半減のモロバレルなどに刺す技、環境にいる「めいそう」持ちのカプ・レヒレ、チョッキ持ちの霊獣ランドロス、「ちょうのまい」を積んだ後のウルガモスに対して大きいダメージが見込めるのでこちらを採用。モロバレルもHD寄りの配分が多く、行動を許す前に倒せることも多かった。
トリックルーム:サンダーを出さない選出の際のS操作技、追い風最終ターンの「まもる」などに合わせて打つことにより常にサーナイトが上をとって縛っている状況を生み出しこちらの有利な状況に持ち込む事を意識しての採用。
守る:サーナイトが縛られている状況でも、サーナイトが守りながらモロバレルやガオガエンを出すことにより縛りを解除することが必要な場面が多いため採用。
特性の選択は『テレパシー』と『トレース』の2択になったが、パーティー内にテレパシーを活かせる技がランドロスの「じしん」しかなく死に特性となっていたので1/2で相手の霊獣ランドロスの『いかく』を取れたら美味しいなどの理由でこちらを選択、しかし相手の○○メイカーなどをトレースしてしまい盤面が不利になったりしてしまう事故もあるのでさっさとメガシンカしておくことを意識しておきましょう。
ガオガエン
性格:いじっぱり
実数値:187-178-110-*-110-101
努力値:132-212-0-0-0-164
特性:もうか
持ち物:ガオガエンZ
技構成:DDラリアット フレアドライブ ねこだまし まもる
サーナイトやサンダーのS操作をサポートする「ねこだまし」持ちの中でも優秀なタイプと高い攻撃種族値を持つガオガエンを選択。
パーティー内で重いギルガルドやテッカグヤへ強いことは勿論、等倍へのダメージも大きく、無振りランドロス程度ならガオガエンZで倒すことができ、「おいかぜ」や「トリックルーム」を展開後にスムーズに攻めへシフトでき、少ないターン数で有利を取りに行くこの構築と非常に相性が良かった。
配分はSラインは追い風後にカプ・コケコを抜ける程度、Aは『いかく』の入っていない状態でのガオガエンZで無振りランドを落とせる数値を確保し、残りは耐久に振った。
悪タイプの通りが非常によく、ガオガエンが刺さっているパーティーも多く勝ち筋としても強力なポケモンだった。
DDラリアット:ガオガエンZのベースになる技。それだけではなく、相手の「のろい」カビゴン等の積み技を無視してダメージを与えられるなど優秀な点が目立つため採用。
フレアドライブ:二つ目のウェポン。A種族値115から繰り出されるこの技で主にはがねタイプの処理を狙う。特性『もうか』が発動している際の火力は相当なものでこれで勝ちを拾った対戦も少なくはない。
ねこだまし:サーナイトの「トリックルーム」やサンダーの「おいかぜ」の起動をサポートする要因としての採用でもあるため必須。交代等を絡めて温存しておく事も大切になってくる。
まもる:上記の通り、このポケモンではがねタイプの処理を狙っているため、役割遂行まで大切に扱いたいのと、HP管理のために採用。「ちょうはつ」や「クロスチョップ」も一考ではある。
『いかく』が未解禁ではあるもののスペックの高さに驚かされた。サーナイト構築が苦手とするカプ・テテフ+メガメタグロスの並びに対しても選出できメインのゲームプランにもなりえるポケモンだった。
サンダー
性格:おくびょう
実数値:165-*-100-177-111-167
努力値:0-0-0-252-4-252
特性:せいでんき
持ち物:いのちのたま
技構成:10万ボルト ねっぷう おいかぜ みきり
基本選出の一体、S操作をするポケモンはS操作技を展開後置物にされやすいのでそれを嫌ってCSに振り切っての採用。
耐久型と違ってリザードンYに対して「10万ボルト」での一撃処理を狙えるため、リザードンを採用しているパーティーへの立ち回りの軸を任せています。
持ち物はいのちのたま、これはフィールド恩恵を受けられないサンダーにZを持たせてもメガガルーラ等に対して確定一発をとることができず不便に感じていたためZを別のポケモンに譲ることにしたのと、「おいかぜ」を展開できれば倒されてもよいと考えていたので場に居座るよりは適度に削って退場して控えのサーナイトを死に出しで暴れさせたいと思っていたのでいのちのたまでの採用
10万ボルト:命中安定のメインウェポン。主に耐久水や、リザードン、テッカグヤに対して確実に当てに行きたい。
ねっぷう:めざめるパワー氷で回していた時期もあったが、ジロウさんの雨が流行り、ナットレイの処理ためにガオガエンを選出させられるのが不便に感じたためこちらを採用。
いのちのたまを持たせていることもあり、それなりの火力は出る。
おいかぜ:採用理由の一つ。展開後はサーナイトを上手く繰り出して暴れさせてあげたい。
みきり:この技を切って「めざめるパワー氷」を採用することも考えたが、守りながらガオガエンを出し、「ねこだまし」「おいかぜ」と展開したい場面が多く切ることはできなかった。
CSに振り切っていのちのたまを持たせているため、耐久面での不安は若干あったが、思いのほか場に残ることがあり、「おいかぜ」展開後に一度攻撃してからサーナイトに繋げるという展開が多かった。
このポケモンで処理を考えている相手もいるため、雑に扱うか大切に扱うかの見極めが大切と感じた。
ランドロス
性格:いじっぱり
実数値:175-205-110-*-110-252
努力値:84-172-0-0-0-252
特性:いかく
持ち物:とつげきチョッキ
技構成:いわなだれ じしん とんぼがえり ばかぢから
特性『いかく』を持つポケモンの中でもサーナイトと相性のいいランドロスを採用。
持ち物は高火力と高耐久を実現できるとつげきチョッキに。
ランドロスの攻撃面での役割の大きさを考えると火力は高い方がいいため性格はいじっぱり。
いわなだれ:主に地震の通らない飛行タイプへの遂行技。自身より遅い相手にも怯みの可能性を押し付けつつ削ることができるため採用、
じしん:サーナイトの「ハイパーボイス」を半減してくるほのお、どく、はがねタイプへの遂行技。削りとしても優秀で、モロバレルを巻き込みながら打つ場面も少なくはなかった。
とんぼがえり:主にクレセリアに対して打ちながらカプ・レヒレに引いたりすることを想定して採用。副産物として、「ほろびのうた」を軸とする相手へも耐性ができた。
ばかちから:ガルーラ、バンギラス、ヒードランの処理を任せたいため採用。上手くかくとう半減のポケモンで受けられてしまうとその後の立ち回りが厳しくなるので容易に打つのは禁物。
様々な構築に入ってくるランドロスだが、サーナイトとの相性が一番いいと感じた、特に攻撃面の相性がよく「おいかぜ」下のサナランドの並びが非常に強力。味方が守らずとも地面技を打つことができる特殊型も一考。
カプ・レヒレ
性格:ひかえめ
実数値:170-*-135-156-150-118
努力値:196-0-0-212-0-100
特性:ミストメイカー
持ち物:こだわりメガネ
技構成:だくりゅう れいとうビーム マジカルシャイン ムーンフォース
この枠には元々ギルガルドが入っていたが、ヒードランが重かったのと、「おいかぜ」下での制圧力を求めてカプ・レヒレに変更した。
この変更は大正解で、「おいかぜ」展開後の制圧力の高さ、耐性面でのランドロスとの相性が素晴らしく非常に構築にマッチしていた。
持ち物はこだわりメガネを選択、理由としては、ヒードラン等に対して「めいそう」を積むというワンクッション置く動作の間に仕事をされるのを嫌い、即時に火力の出せるこだわりメガネに。
配分は準速ペリッパーを抜ける数値に設定しHCに振り分けた。火力不足、耐久不足を感じることはなく、ほとんどのカプ・レヒレのミラーで上をとることができ対戦を有利に進めることができた。
だくりゅう:タイプ一致のメインウェポン。指持ち+ほのおタイプのような並びに対して確実に当てたいためこちらを採用。持ち物の関係上、「だくりゅう」でこだわってしまうと半減タイプに受けられてしまうと引かざるを得なくなってしまうので注意・
れいとうビーム:元は「ハイドロポンプ」であった枠だが、徐々に増えつつあるモロバレル等に受けられると不利になるため一貫するこちらに変更、主に「ハイドロポンプ」の役割が、硬いとつげきチョッキ持ちのランドロスを倒すためだったので使用感は悪くなかったが、こちらも半減で受けられると引かざるを得ないので盤面に相手のカプ・レヒレが出ているときなどを狙って打っていきたい。
マジカルシャイン:「だくりゅう」でこだわるリスクが高いときに押していきたい技。雨に対しても有効で、ペリッパーを2発で打ち取りながらルンパッパをサーナイトの「サイコショック」圏内に押し込むことで有利を取りに行く。
ムーンフォース:最高火力のこの技を選択することが一番多い、カプ・レヒレのミラー等でCダウンを引けると非常においしい。
構築の最後に入ってきたこのポケモンだが非常によく穴を埋めてくれた。
ガルーラやボーマンダだけでなくサーナイトとの相性も素晴らしく、勝ちパターンの一つして上手く構築に組み込めたと思う。今回はこだわりメガネ型での採用だったが、最近流行っている「めいそう」型でも強いと感じた。
モロバレル
性格:ずぶとい
実数値:219-*-134-105-103-38
努力値:236-0-252-0-20-0
特性:再生力
持ち物:ゴツゴツメット
技構成:ヘドロばくだん いかりのこな キノコのほうし まもる
物理耐久の低いサーナイトの最強のお供。
前作から強力な並びで暴れていたが、今作もお世話になった。前作と比べると『ミストフィールド』『エレキフィールド』の影響でキノコのほうしが撒きにくいため向かい風かと思われたが、持ち物の選択肢の幅が増えたこと、ボルトロスの減少等追い風になっている部分も多くみられた。
持ち物は今回はゴツゴツメットを選択、物理技に合わせることでダメージを狙ってやや落ちているサーナイトの火力の足りない部分を補うのが狙い。
それに伴って配分もHBにほぼ特化、これによりメガメタグロスの前でも強気に動くことができ、メガメタグロスを採用しているパーティーに対しても選出が可能になった。
ヘドロばくだん:元はクリアスモッグだったが、モロバレル自身が殴れないことを嫌い変更したが、太鼓暗示構築が厳しくなってしまうため悩みどころ。
いかりのこな:主にサーナイトの隣で打つことが多い。このポケモンの採用理由。
キノコのほうし:フィールド下では通らないこともあるが、浮いているポケモンやフィールドが切れた後に打つことが可能なため、腐り技になることはなかった。
まもる:倒されないことが強いポケモンだと考えているため集中される場面などで守れないのは不便だったので採用。
このポケモンが刺さっていたり軽視している構築もチラホラいたため、サーナイトと並べて4タテということもあった。
依然強力なポケモンであり別の構築を使用する際も対策を怠ってはいけない一体だと感じた。1/2回復木の実も強力であると考えていて、今後はそちらも開拓していきたい。
選出
基本選出
先発

後発

狙えるなら基本この形、サンダーの「おいかぜ」ランドロスの「とんぼがえり」から展開。
おいかぜ最終ターンにサーナイトが場に出ている場合はトリックルームを選択し、常に上を取って殴り続けることを意識して立ち回る。
対ガルーラ(ウルガモス入り)
先発

後発

初手はおそらくガルーラ+ウルガモスで来ると思うのでランドロスをガオガエンに引きながらサーナイトは「まもる」からスタート「ちょうのまい」を積まれても「ねこだまし」と「トリックルーム」で切り返せます。
対ガルーラ(ヒードラン入り)
先発

後発

ヒードランの処理を遅らせたくないためこの先発、ヒードランを処理できるとモロバレルの処理が遅れて行動回数を稼げるので積極的に処理を狙っていく。
対テテフグロス
先発

後発

かなり厳しいマッチアップですが、「おいかぜ」を貼ることができれば相性が逆転するので初手はサンダーとフィールドをはがすためのレヒレ、初手にテテフが出てきてない場合は後発に控えているためサンダーを守らせながらレヒレをガオガエンに引いて様子を見ます。
対雨
先発

後発

初手はサーナイト側に干渉してくるので守りながらマジカルシャインを選択。ルンパッパがいて尚且つZを切ってくれていたら楽ですが、猫を打たれていた場合はサーナイトはモロバレルに引きます。
対ボーマンダ(太鼓暗示)
先発

後発

先発はカプ・コケコボーマンダで来ると思うのでカプ・コケコに猫を打ちながら「トリックルーム」を選択。壁を許すと崩せないので壁は全力で止めに行きます。かなりしんどい相手ですが、モロバレルが刺さっているためそこを上手く突きましょう。
雑感
ORAS時代から比べてみると火力は下がりましたが、周りも落ちているためそこまで向かい風に感じず有利に立ち回れるパーティーも多く感じた。
個体解説に書いてる変更案以外にもアレンジできる部分も多いと思うので是非使ってみてください。
イージーウィンするルートが多くレート等でも勝ちやすいのでおすすめです。
執筆者
しらぬい
1日10時間ポケモン目指してます