2017年の大きなトピックの一つは間違いなく仮想通貨(暗号通貨)ではないでしょうか。
ちなみに英語ではCryptocurrencyなので、本来は暗号通貨と訳すほうが正しいと思います。
2017年、各仮想通貨がどれくらい跳ねたのかおさらいしてみましょう。
2017年1月1日時点での価格⇢ 2017年12月22日時点での価格
①BTC(ビットコイン) 約116,000円 ⇢ 約1,930,000円
②ETH(イーサリアム) 約950円 ⇢ 約95,000円
③XRP(リップル) 約0.75円 ⇢ 約125円
④LTC(ライトコイン) 約530円 ⇢ 約37,500円
⑤XMR(モネロ) 約1,600円 ⇢ 約53,000円
⑥BCH(ビットコインキャッシュ) 存在せず ⇢ 約392,000円
⑦DASH(ダークコイン) 約1,400円 ⇢ 約173,000円
⑧IOT(IOTA) 存在せず ⇢ 約585円
⑨EOS(EOS) 存在せず ⇢ 約1293円
⑩ADA (Cardano) 存在せず ⇢ 約56円
2017年12月時点の時価総額の順に並べてあります。
IOTAやEOSやADAはいずれもICOのプロジェクトによって出現した仮想通貨で、急激に時価総額を増やしています。
もちろんビットコインをはじめとしたそれ以外の通貨も大きく上昇を見せています。
「寝ていても儲かる」と言われるのは、この大幅な上昇があってこそです。
しかし、仮想通貨で損をぶっこいている人もたくさんいます。そこにはいくつも罠があるからです。
以下に述べるのは実体験で、仮想通貨のトラップだなと思ったことです。自分のメモでありながら、これから仮想通貨を始める方の参考になればと思います。
●仮想通貨の罠その1−変動が大きい
これは2017年12月前半のビットコインのチャートですが、125万円付近からスタートしていちど225万円付近まで暴騰しています。そしてその後2日で150万円付近まで暴落しています。ビットコインを含めた仮想通貨の歴史を紐解くと分かるのですが、暴騰と暴落を繰り返しながら上昇をしていっています。
なので、この大幅な値動きを精神的に受け入れたうえで投資しないと、大口にもっていかれてしまいます。
私も購入当初は日々の値動きに一喜一憂していました。10万が50万に上がって喜んでいたら、30万まで暴落して、「なんであのとき売らなかったんだ」と後悔したりしました。でもそんな後悔は200万まで上がったときにムダだとわかりました。まずは日々の値動きに対して平常心を保つことが、仮想通貨のトラップにはまらないコツです。
●仮想通貨の罠その2−偽情報が出回る
匿名掲示板やTwitterなどで仮想通貨・暗号通貨を検索するとそれっぽいことをつぶやいるアカウントがたくさんいます。
「ビットコインは終わった、これからはビットコインキャッシュだ」
「リップルは暴落する。いまのうちに手仕舞いすべき」
「暗号通貨自体が中国とアメリカで規制されようとしているので、暴落待ったなし」
もちろんこれらの情報について未来から振り返ったとき、当たっているものはあるでしょう。
ただ、私たちにその真偽を判定するための客観的な判断基準は多くはありません。
株価や為替と違って、確固たる発行元がいないので、噂の確認も難しい。
また大手の金融機関や財務大臣などが、仮想通貨をディスっただけで、売りが加速するといった側面もあります。
たとえば、ビットコインプラチナという12月10日にビットコインから分裂することをアナウンスしていた仮想通貨が、韓国の10代少年が空売り目的で語った詐欺だったと報じられています。これにはコインチェックなどの大手の取引所も騙されてしまいました。
仮想通貨取引には非常に高度な「守りの」情報リテラシーが必要なのですが、これはまず自分自身の投資基準を明確にすることから始まると思います。
「リスクとは、自分が何をやっているかよくわからない時に起こる」
ウォーレン・バフェット
少なくとも自分はいまどういう根拠・予測に基いて投資しているのかはつねに自分で説明できるようにしておきましょう。
●仮想通貨の罠その3−取引所がぼったくる
日本国内の仮想通貨取引所で有名なところは
Bitflyer (資本金が多く安全性の面で開設しておくのがおすすめ)
Coincheck (アルトコインが豊富。またビットコイン現物を買うときに使うので開設推奨)
Zaif (手数料が低い、トークンなども販売している)
CMOコイン ( アルトコインが安い)
などがあります。
仮想通貨トレーダーの間では各取引所において、手数料と価格が全然異なることは常識になっています。
たとえばビットフライヤーで200万円のビットコインが、同じ時間にコインチェックだと190万円で買えたりするのです。
なので、取引所は複数開設して、価格を横に並べながらもっとも安い取引所で購入すべきでしょう。
ちなみに手数料に関しては、
「ビットコイン現物を買うのであれば、コインチェックのウェブで購入する」のが現状ベスト。
※なぜかコインチェックは、スマホアプリからだと手数料が高くとられます。
あと、ビットフライヤーには取引所と販売所があり、販売所で買うほうが値段が高くなります。
などなど、初心者をハメるトラップが各所にしかけられているので、きちんと勉強しながら、少額ずつ買っていくのをおすすめします。
私がやっているのは、ビットコイン現物をコインチェックで購入し、それを香港の取引所Binanceに送金し、そのビットコインでアルトコイン(ビットコイン以外の仮想通貨)を購入する方法です。
私が知るなかでこの方法が手数料を低くするのにベストな方法です。
とりあえず、手っ取り早く始めたい人はコインチェックとBinanceを開設するのがいいでしょう。
これでアルトコインを含む多くのコインを買うことができます。コインチェックは免許証があれば10分ほどでひらけました。
●仮想通貨の罠その4−二段階認証に気をつけろ
仮想通貨を購入するにはキャッシュカードも通帳も必要ありません。
Binanceなどはパスポートや免許証がなくても、メールアドレスひとつで開設が可能です。
その際、安全性を高めるために二段階認証の設定を求められています。
コインチェックとBinanceでは、スマホアプリのGoogle Authenticatorを用いた二段階認証が用いられていて、
実はこれがなかなかの曲者なのです。
取引アカウント開設時に、表示されたQRコードをGoogle Authenticatorに読み込ませて、これ以降はそのアプリに表示された6桁の数字を入力すればアカウントに入れるようになる、という非常にシンプルで便利なものなのですが、これはスマホをなくしたり、スマホを新しくしてしまうと使えなくなってしまうのです。QRコードはかならずスクショしておきましょう。
だから、個人的にはGoogle Authenticatorを使わない二段階認証の方法があるならばそちらを選択したほうがいいと思っています。ビットフライヤーなどはそれが可能です。
また、スマホを2台持ちしている方はGoogle Authenticatorを必ず二つのスマホで登録しておきましょう。万が一なくしたりしたときに慌てなくてすみます。あるいは使わないスマホがある人はそれにも読み込ませておけば安心です。
というわけで初心者が陥りがちな仮想通貨の罠でした。