◆今年1年を振り返って


いよいよ年の瀬も押し迫ってまいりましたね。
私も「年末までにあれを済ませておかなくちゃ」「おっとこれもまだだった。早くしなくちゃ」「お正月の準備はあれとこれとそれをしておかなくちゃ」などと、年末年始につきものの雑用に日々追われておりまして、ゆっくりブログを書く暇がありません。

年内の更新はこれが最後とさせていただきます。



さて、このブログを書き始めて2年半が経ちましたが、何と今月のPVは20万を突破してしまいました。
びっくりです。

嬉しいかどうかと言うと、正直微妙です。
だってもうPVアップとか全然狙ってませんからね。随分前に諦めました。
ブログの収益化に至ってははもっと早くに諦めています。



今はただ気が向いた時に好きなことをダラダラと書いている私ですが、昔は収益化とかPVアップとか真面目に狙ってたんですよw
皆さんに読んでいただきたくて一生懸命だった頃は、最高で4万7000PV(端数省略)だったかな。


その頃は毎日更新して、1日3記事書いてたこともありました。
そして、実名顔出しし、Facebookは個人のアカウントを公開してブログと紐付けしてました。
オピニオンブログは読まれないからと、読んでもらえるように地域のイベント情報まとめとか、飲食店のレポも時々ですがやっていました。

こうやって改めて書いてみると、手法も中身もありきたりなブログですねw
プロを名乗るブロガーや自称パワーブロガーの人たちが言ってたことをそのままやっていたから、そんな風になっちゃってたんですね。



ブログの書き方セミナーで言われたことや、プロブロガーの有料noteに書いてあったことを実践し、最高で4万7000PVまできて、「さあ、10万PV超えてやるぞー!」と意気込んでいましたが、その後ブログの読者は増えずPVも低迷、毎月3万PVで安定していました。

そんな状態が長く続き、そうしている間にそもそも私が当初信じていた人たちのメッキも剥がれて実態が分かり、すっかり興ざめしたのと「私もミーハーでバカだったなぁ」と反省、そして意気消沈。
そこでブログの趣旨を変え、あくまでも趣味で書くことにしたのです。
そしたら月間PV20万を突破するという不思議w

いや、不思議ではないですね。
私も読者の立場になると、「見え透いたブログ」は全く読む気がしません。
つまりそういうことなのでしょう。


「ブログ飯」はすっかり諦め、プロブロガーに興ざめはしたものの、なんだかんだで書くことは好きでしたし、私のブログを楽しく読んで笑ってくれる友人や、「ゆきさんのブログのファンです」と言ってくださる方々も居たため、主に趣味の合う方々と「交流」を目的に書くことにしたのがよかったのでしょうね。



「痛快です。めっちゃ笑いましたwww」

「いつも楽しませていただいてます」



とコメントやメッセージをもらうと、「あぁ、ウケてよかった。笑ってもらえて、お役に立ててよかったな」と思います。
ウケると嬉しいのですが、じゃあウケ狙いで書いてるのかと言えばそうではありません。


ブログを「自分メディア」だと気取ったり、ブログのために無理をするのはバカげたことだと気づいて以来、等身大の自分が思ったことを思ったままに好き勝手&自分勝手に書いてるだけ。



雑記ブログは独り言ですからね。



私の独り言にたまたま笑ってくれる人がいれば嬉しいですよ。

もうPVだの収益だのには振り回されることなく、この先おばあちゃんになるまで気ままに書き続け、そして気の合う人たちとネットでわいわいしていたいと思います。



ブログを通じてネットに自分の居場所を見つけ、多くの人たちと交流が持てたと言う意味では、ブログを始めてよかったです。
なのでその点においては、ブログを書くきっかけと、始めの頃のモチベーションをくれたイケダハヤトさんには感謝しています。


私がブログを書き始めたのが2年半前。それより更に1年ほど遡るのかな。
イケダハヤトさんという有名人が高知に移住してくると言うので、高知県民は騒いでいました。

ネットの有名人なんて言われても「誰?」だし、「プロブロガーって何?」なわけですが、Yahoo!ニュースのトップになって、県知事がわざわざ会うくらいなんだからすごい人なんだろうなという認識でした。


あの頃の高知ってイケハヤフィーバーありましたよね。私もその熱に浮かれてました。
それまで彼のブログを読んだこともないのに、「東京から来た影響力のある人」だと漠然と思いこみ、強い興味を惹かれて彼のブログを読み始めました。
そういう人は当時私の他にもいっぱい居たんじゃないのかな。

私は以前書店員をしていたこともあり紙媒体が好きですし、ネットの文章はニュースサイトは見るけれど、個人のブログなんてものは読まない人でした。
だからちきりんさんやはあちゅうさんの存在すら知らないくらい無知だったのです。



それが高知新聞や地元放送局で存在が取り上げられて、地元の友人知人たちが「すごい人が移住してくるぞ」と盛り上がってるのを目にし、存在を知るやいなや「イケダハヤトさん、すごい!」って思っちゃったんだから、私も相当なミーハーですね。
もう苦笑いするしかないですw



イケハヤフィーバーが高知で盛り上がっていた頃、急にイケダハヤト風ブログを多く目にするようになりました。
イケダハヤトさんの「脱サラしてブログで稼ぐ」に憧れてブログを書き始めたり、メディアwを立ち上げた高知の若い人たちです。
記事のテーマや文体が揃いも揃ってイケハヤ劣化版コピーwww

それらのブログやサイトはその後、気づいた時にはもう更新が止まっていました。
そりゃそうでしょう。
似たようなブログがたくさんあってもつまらないし、高知の情報にはそこまで需要がないのだもの。
イケダさんは移住して来たばかりの頃「高知には魅力を発信するブロガーが足りません!」とよく書いていたので、みんな乗せられてその気になったのでしょうけど、全然読まれないので需要がないと気づいたのでしょうね。
あの頃高知にブロガーは大勢誕生しましたが、ブログで稼げるようになった人を誰一人として知りません。


私はイケハヤさんのブログをしばらくは熱心に読んでいましたが、この人の大げさな記事を真面目に受け取らないほうがいいなと気が付いたのは、ある飲食店の記事がきっかけです。

うちから比較的近所にある天ぷら屋さんを、「ここは銀座かと思うほどだった」と絶賛する記事でした。
私はその店に入ったことがなかったので、銀座レベルの天ぷらを食べさせてくれるお店が近所にあったんだなと期待して早速食事に行き、そして分かりました。



イケダハヤトさんは銀座で天ぷらを食べたことがない



ということが。


まあ、お若い方ですし、高知に来る前は自由に生きる代わりに年収150万だったそうですから、銀座と縁がなくても仕方がないかもしれません。イメージだけで語っていたのでしょうね。

高知の飲食店はレベルが高いとはいえ、同じ天ぷら屋でも銀座の一流店とは月とスッポンの差がありがっかりしました。
せめて新宿の「つな八」あたりと比べておけばよかったのに。


また、イケダさんのブログに頻出する「はたやま夢楽」ですが、ここの土佐ジローのコース料理は確かに美味しいのだけれど、「普通に美味しい」です。
何も知らずに食べに行くと「美味しかったね」という感想を持てますが、あの大絶賛記事を真に受けて食事に行くと落胆するでしょう。

イケダさんの舌が肥えていないのは、美味しい食事をした経験が少ないせいでしょうね。
そもそも美食には興味がないのかもしれませんが、それなら知ったかぶりをしなければいいのにと思いました。




どうもイケダさんの大げさな記事はあてにならないと分かってはきたものの、私はまだ好意を持っていました。
それは、イケダさんが高知に来て、高知市内に住んでいた最初の1年間は地元の人たちと様々な仕事をしており、彼が主催したり司会を務めたいくつかのイベントに参加した時には本当にいい経験をさせてもらって楽しかったからです。

特にクラウドファンディングやクラウドワークの勉強会はすごく為になる内容でした。
今でも参加してよかったと思ってます。
私は参加していませんが、オンラインではないブログ塾もされていて、そういう「高知市内で」「地元民と一緒に」「ネットではなくリアルに顔を合わせて」「高知県民の為になる」様々なお仕事をなさっていた頃は、私も好感を持っていたし県民の評価も高かったと思います。
イケダさんの周りにはたくさんの人が集まっていました。


それが、いつから彼に対しての好感が反感に転じたかというと、私の場合は有料noteブームの時でしたね。
それまでにも「紙の本はオワコン」だの「出版社が出してる雑誌より僕のブログの方が多くの人に読まれていて影響力がある。出版社オワコン」「新聞オワコン」という発言が癇に障っていました(私は元書店員で紙媒体が好きです)が、言うに事欠いて



ブログはオワコン!



だと言い放ちましたからね。
これはつい昨日まで「みんなブログを書きましょう。ブログで稼げます。ブログは資産ですよ」と散々煽っていた人が言っていいセリフじゃないでしょう。
私もそれまでイケダさんの言うことを真に受けてせっせとブログを書いてましたし、私の友人の一人は彼のオンラインサロンに入って、毎月5000円も払いながら一生懸命ブログに取り組んでました。

それが、「これからは有料コンテンツの時代」だと、いきなり手のひら返すとは。

でも、その有料noteってどうなってしまったのでしょう?
あんなに熱く語っていたのに、結局せっせとブログを書いていらっしゃるwww


そして、一時期は出版社を作ると息巻いて編集者を名乗っておられました。
確かにKindleダイレクトパブリッシングで何冊かの本を出したようですけど、それも挫折が早かったですね。
そんな人に出版社をディスられたくありません。




私は有料noteの一件を期に離れましたが、かつてイケハヤさん関係で知り合いになった人たちと話すと、イケハヤさんと距離を置いた理由は人それぞれです。

サラーリマンへのディスりで腹を立てた人もいれば、親しくなるとあまりに実務能力が無いことが分かり、会社経営などできるはずがないのに経営者を名乗っていることに違和感を感じた人もいる。

高知に産業と雇用を生みだすと言っていたのに、実行する気配がないことに呆れた人。


イケハヤさんやNPOの元に集まってくる若者たちが、まるでカイジのエスポワール号に集められた人たちのように負け犬ぞろいであり、この中にいてはまったく成長が見込めないことに早々に気づいた人。

そして、新築物件を建てられない市街化調整区域にDIYで家を建てようとしている、つまり法律を守る気がない姿勢に対して異常さを感じた人。



かつて信者と揶揄されるほどイケダさんに憧れていた人たちの一部は、もうすっかり目を覚まし、今では地に足をつけて生きています。
全くブログを書かなくなった人もいれば、私と同じで「趣味と副業の範囲内」で楽しんでいる人も居ます。


イケダハヤトさんという人を知ったからこそ、会社という組織に所属して働けることのありがたさ、堅実に生きることの大切さが分かったのだから、みなそれぞれに得るものがあった。
おかげで今は幸せだと思えば、イケダさんの存在もありがたいことだったのかも。


イケダさんからすれば、高知市内に住んでいた頃、色んな人たちが自分めがけて集まって来て、期待されるのが本当はウザくてしかたなかったのかもしれません。
嶺北の奥地に移住し、ブログの内容も地方移住から離れ仮想通貨と銭儲けに特化し、イケダさんが高知のことを忘れてしまったように、飽きっぽい高知の人たちもまたイケダさんのことを忘れてしまいました。


今でも時々お金の稼ぎ方を教えるので高知にいらっしゃいと無責任に呼びかけているようですが、イケダさんを頼って高知に来てもどうにもなりませんよ。

もちろん高知はいいところです。暖かくて、人はおおらかで、食べ物は美味しくて、いいところは書ききれないくらいたくさんあります。
そして、高知に移住して来て、すっかり馴染んで楽しく生活している移住者もたくさんいます。


ただし、高知に移住して来てうまくやっている人たちというのは、何らかのスキルとコミュニケーション能力が高い のです。
田舎は何事においても人間関係がベースです。コミュニケーション能力が高くなければ人との関係は築けず、仕事を紹介してもらうこともプライベートを充実させることもできません。

大したスキルがなくても高いコミュニケーション能力さえあれば、周りが助けてくれて生活していけますが、コミュニケーション能力の乏しい人間に対しては逆に厳しい環境になってしまうのです。


私はイケハヤ書生や、イケハヤさんに憧れて移住して来た人を知っていますが、高知に来て1年経っても2年が過ぎてもその人たちはどうにもなっていません。
「面倒みます」というのは口先だけで、わざわざ高知に来たってイケダさんが面倒を見てくれるわけでも責任を持ってくれるわけでもないんですよ。
ブログを書いたって人生は変わりません。


書生さんは最近ではブログのPVが下がり続けている、そしてブログが書けないと悩んでいるようですが、どうして彼のブログが読まれないのか、書けないのかの理由は単純です。


実名顔出しをしなくても、ブログは多かれ少なかれ自分を切り売りするもの だから。


だけど、その子には切り売りできる「自分」がない。

「自分」が見つからなくて自分探しをしている子が、ブログに書くことなんてありません。
強い自我と豊かな経験がないのに無理やり身を削って書いているから、精神がまいってしまう。 
売るものがないからと非売品(ネットには書いてはいけないこと、書くべきでないこと)まで表へ出してしまう様は見ていられません。


パソコンに向かっていても、旅に出ても、いくつもの自己啓発セミナーに参加しても「自分」はみつかりません。
「自分」とは大人として仕事や家庭、様々なものに対してしっかりと責任を負い、周りの人たちと向き合って生きていく中で育まれるものなのだから。

誰かの言葉に踊らされたり、頼もしそうに見える誰かに依存したり、セミナーにお金を払って見つかる「自分」なんてどこにも無いんですよ。


だから、生き迷っている若い子が一発逆転を夢見たり、自分を探すために高知移住するのはオススメできません。
すでに自分をちゃんと持ってる大人なら、高知の生活は楽しいと思います。


さて、今夜は高知に移住して来た子や、かつてブログ飯という浅はかな夢見し仲間だった友達とブロガー同窓会&忘年会です。


みなさまも良いお年をお迎えください。
どうぞ来年もよろしくお願いいたします。