1338/1338
番外574 西方からの帰路
グロウフォニカ王国の宝物庫からは、他にも術者周辺に魔法の風を起こし、操る魔道具を貰ったりした。
これは元々船を航行させる目的で開発された品だったりするが、操れる風の力も強くて射程距離も長いようで……これに相性がいいのはイルムヒルトだろう。
魔法の風であるからか、光の矢を追い風で加速させたり、放ってから軌道を変えたりと、魔力に干渉できるのも実験済みだ。空中機動の補助にも使えるし、相手の動きを妨害する事もできるだろう。結界の魔道具もそうだが、自分だけでなくみんなの攻防を補助できるのは色々使い勝手が良い。多分、防御陣地の補助であるとか、シーラやセラフィナとの連係においても力を発揮してくれるのではないだろうか。
「ん。イルムヒルトやセラフィナと訓練しておく」
「面白そう!」
にっこり笑うセラフィナである。音と風も相性がいいからな。
「シーラとの連係はいつも通りかしら。合図を送ってくれたらシーラちゃんの補助に使えばいいのね」
「ん。新しい合図を考える」
と、こくりと頷くシーラと楽しそうな様子のイルムヒルトとセラフィナ。
シーラとイルムヒルトの場合は元々の付き合いが長くて息が合っているというのもあるが、イルムヒルトは耳と尻尾の動きでシーラの意図を理解している。
最近では真珠剣で水を操り、温度差のある場所のパターンでサインを送る方法も編み出しているし……三人に関しては更に連携の精度が高くなりそうな気がするな。
そうして、宝物庫から魔道具を受け取り……出立の準備を整えたデメトリオ王、コンスタンザ女王、バルフォア侯爵、ドロレスを連れて、シリウス号を停泊させているヴェルドガル公館へと向かう。
街にはまだ先日の宴の余韻もあって、酒場で酒を酌み交わしている冒険者と魚人であるとか、沿道から手を振ってくれる人々の姿が目についた。道行く兵士達も俺達を乗せた馬車に気付くと敬礼してくれて――そうして公館に到着する。
公館の使用人達は、ヘルフリート王子とカティアの婚約をとても喜んでいて「王都で結婚式を行う際は必ず駆けつけます!」と意気込みを見せていた。
「うん……。嬉しいな。是非来てくれると嬉しい」
「ありがとう……!」
ヘルフリート王子とカティアがそれぞれはにかんだような笑顔と、屈託のない明るい笑顔で礼を言うと、使用人達も嬉しそうに微笑む。
使用人達とも親しくなっているソロンがうんうんと頷いていた。
公館の使用人達は……ヘルフリート王子の素直な人柄やカティアの明るい性格を好ましく思っているようだしな。二人が結婚してからも、強い味方になってくれそうな気がする。まあ、ヘルフリート王子の暮らす場所も未定なのだし、人事権もメルヴィン王にあるから俺からは何とも言えないが……ヘルフリート王子の身の回りを固める人材としては、彼らは第一候補に入ってくるのではないだろうか。
「では、あちらに関する事は頼んだぞ」
「はい、陛下。お任せください」
「陛下のお心を安んずる事のできるよう、全霊を以って任務に望みます」
と、エステバン達やエメリコ達がデメトリオ王の言葉に敬礼して答えていた。彼らはデメトリオ王の出発後、改めて旧フォルガロの首都へと向かい、グロウフォニカ代表の武官、文官の長として仕事をこなして行く予定だ。
そうして俺達はシリウス号に乗り込む。人員の点呼等、出発前の確認事項を終えたところでアルファに合図を送ると、シリウス号はゆっくりと浮上していく。
甲板から俺達に向かって、大きく手を振る使用人達やグロウフォニカの面々。こちらも手を振り返し、ゆっくりとした速度と低めの高度でグロウフォニカの王都の周辺を周回する。
甲板からデメトリオ王やコンスタンザ女王が手を振ると、王都の人々も随分と盛り上がっていた。港周辺まで来た時にこちらの姿を認めて大きく手を振っているのは、俺達が初めてグロウフォニカ王都に到着した時に、洋上で挨拶した客船の船長だ。
彼も無事航海を終えて帰港できているようで……うん。何よりだな。俺からも手を振ると、いかにも海の男といった感じの豪快な笑みを見せて俺達を見送ってくれた。
そうしてグロウフォニカ王都を一周してきてからもう一度、公館の面々との別れを惜しむように手を振り合って、シリウス号はゆっくりとヴェルドガルに向かって進んで行く。
「それにしてもこれは……凄いですね。飛行船に乗る事ができて……感動しています」
シリウス号に乗るのは初めてなドロレスが、景色を見ながら言う。
「西方は海が澄んでいて綺麗ですから眺めも格別ですね」
「空から見る景色は素敵よね」
微笑むグレイスの言葉に、クラウディアが頷いた。
「また訪れる機会もあるでしょうけれど、その時は転移門での訪問になりそうだものね」
「そう考えると、この景色も暫くは見られませんね」
ステファニアの言葉に、少し残念そうな声色で応えるアシュレイ。そんなアシュレイの言葉にマルレーンもこくんと頷いて。
「母上の国……か」
と、ローズマリーも遠くを見ながら目を細める。
各々思うところがあるのかデメトリオ王やコンスタンザ女王も含め暫くの間、甲板から遠ざかっていく王都を眺める。
俺やグレイス達もそうなのだが……アルバートとオフィーリア、ヘルフリート王子とカティアも寄り添ってその光景を眺めていて……そうだな。こうした景色も飛行船の旅ならでは、だろう。
新婚旅行や婚約の際の思い出として残ってくれるなら、俺としても嬉しい。みんなともふと視線が合って、そうしてお互いに微笑み合うのであった。
タームウィルズへ向かってシリウス号は結構な速度と高度で進んで行く。飛行する海域もグランティオス王国やドリスコル公爵領なので俺達としても割と気兼ねなく速度を出せるし、警戒の度合いも下げられるので安心すると言うか。
「水晶板はここで拡大したりできますよ」
「おお……。ありがとうございます」
と、シオンが水晶板モニターの使い方をドロレスに教える。ドロレスは飛行船の機能や、その速度に静かに感動している様子であった。冷静な印象がある分だけに割とドロレスは感動すると内心の反応が分かりやすいような気もする。機能的な部分に色々反応してくれるあたり、やはり技術者畑の人物なのだろう。
「飛行船はシルヴァトリア王国とテオドール公――ブライトウェルト工房の力を結集して作られた、と聞き及んでいますが……先進的な技術や発想が用いられていて、実に勉強になります」
「ブライトウェルト工房には、ヴェルドガル王国やシルヴァトリア王国の技術者や魔術師だけじゃなく、バハルザード王国やヒタカノクニの技術者もいるからね。お互い実りのあるものになると良いね」
「それは……何と素晴らしい……。到着するのが楽しみになって参りました」
と、アルバートの言葉にドロレスは天を仰いで感じ入っている様子であった。
「フォレスタニアも素敵な場所だってセイレーンのみんなが教えてくれたから、今から楽しみね」
キュテリアがそう言うと、ティールが相槌を打つように声を上げる。そんな様子にデメトリオ王やコンスタンザ女王も肩を震わせて、ヴェルドガルまでの空の旅は和やかな雰囲気のまま進んで行くのであった。
さてさて。ヴェルドガルに来訪する面々への歓待が終われば、深みの魚人族から預かった瞳に関する仕事であるとか、ヘルフリート王子用の幻術用魔道具を用意といった仕事があるか。魔界の探索や並行世界への干渉手段確立といった仕事共々、丁寧に進めていくとしよう。
いつも拙作をお読みいただきありがとうございます。
今年も年の瀬が近付いてまいりました。
こうしてお話を続けていられますのもひとえに読者の皆様の応援のお陰です。
来年も頑張りますので、よろしくお願い申し上げます。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
この小説をブックマークしている人はこんな小説も読んでいます!
八男って、それはないでしょう!
平凡な若手商社員である一宮信吾二十五歳は、明日も仕事だと思いながらベッドに入る。だが、目が覚めるとそこは自宅マンションの寝室ではなくて……。僻地に領地を持つ貧乏//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
完結済(全205部分)
- 32107 user
-
最終掲載日:2017/03/25 10:00
とんでもスキルで異世界放浪メシ
※タイトルが変更になります。
「とんでもスキルが本当にとんでもない威力を発揮した件について」→「とんでもスキルで異世界放浪メシ」
異世界召喚に巻き込まれた俺、向//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全397部分)
- 29309 user
-
最終掲載日:2017/12/29 23:59
転生したらスライムだった件
突然路上で通り魔に刺されて死んでしまった、37歳のナイスガイ。意識が戻って自分の身体を確かめたら、スライムになっていた!
え?…え?何でスライムなんだよ!!!な//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
完結済(全303部分)
- 28474 user
-
最終掲載日:2016/01/01 00:00
蘇りの魔王
勇者に討たれ、その命を失ったはずの魔王ルルスリア=ノルド。
彼にはやり残したこと、解決できなかった問題がいくつもあったが、悪は滅びると言うお題目に従い、消滅した//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全272部分)
- 22136 user
-
最終掲載日:2017/03/23 18:00
フェアリーテイル・クロニクル ~空気読まない異世界ライフ~
※作者多忙につき、当面は三週ごとの更新とさせていただきます。
※2016年2月27日、本編完結しました。
ゲームをしていたヘタレ男と美少女は、悪質なバグに引//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全226部分)
- 24411 user
-
最終掲載日:2017/12/16 07:00
進化の実~知らないうちに勝ち組人生~
柊誠一は、不細工・気持ち悪い・汚い・臭い・デブといった、罵倒する言葉が次々と浮かんでくるほどの容姿の持ち主だった。そんな誠一が何時も通りに学校で虐められ、何とか//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全115部分)
- 22667 user
-
最終掲載日:2017/12/23 19:31
二度目の勇者は復讐の道を嗤い歩む
魔王を倒し、世界を救えと勇者として召喚され、必死に救った主人公、宇景海人。
彼は魔王を倒し、世界を救ったが、仲間と信じていたモノたちにことごとく裏切られ、剣に貫//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全131部分)
- 21745 user
-
最終掲載日:2017/12/19 03:54
二度目の人生を異世界で
唐突に現れた神様を名乗る幼女に告げられた一言。
「功刀 蓮弥さん、貴方はお亡くなりになりました!。」
これは、どうも前の人生はきっちり大往生したらしい主人公が、//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全386部分)
- 28493 user
-
最終掲載日:2017/12/20 12:00
無職転生 - 異世界行ったら本気だす -
34歳職歴無し住所不定無職童貞のニートは、ある日家を追い出され、人生を後悔している間にトラックに轢かれて死んでしまう。目覚めた時、彼は赤ん坊になっていた。どうや//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
完結済(全286部分)
- 28363 user
-
最終掲載日:2015/04/03 23:00
黒の召喚士 ~戦闘狂の成り上がり~
記憶を無くした主人公が召喚術を駆使し、成り上がっていく異世界転生物語。主人公は名前をケルヴィンと変えて転生し、コツコツとレベルを上げ、スキルを会得し配下を増や//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全490部分)
- 23913 user
-
最終掲載日:2017/12/29 18:00
蜘蛛ですが、なにか?
勇者と魔王が争い続ける世界。勇者と魔王の壮絶な魔法は、世界を超えてとある高校の教室で爆発してしまう。その爆発で死んでしまった生徒たちは、異世界で転生することにな//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全532部分)
- 24137 user
-
最終掲載日:2017/12/17 23:39
ありふれた職業で世界最強
クラスごと異世界に召喚され、他のクラスメイトがチートなスペックと“天職”を有する中、一人平凡を地で行く主人公南雲ハジメ。彼の“天職”は“錬成師”、言い換えればた//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全296部分)
- 33822 user
-
最終掲載日:2017/12/30 18:00
異世界迷宮で奴隷ハーレムを
ゲームだと思っていたら異世界に飛び込んでしまった男の物語。迷宮のあるゲーム的な世界でチートな設定を使ってがんばります。そこは、身分差があり、奴隷もいる社会。とな//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全221部分)
- 26460 user
-
最終掲載日:2017/11/30 20:07
ワールド・ティーチャー -異世界式教育エージェント-
世界最強のエージェントと呼ばれた男は、引退を機に後進を育てる教育者となった。
弟子を育て、六十を過ぎた頃、上の陰謀により受けた作戦によって命を落とすが、記憶を持//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全178部分)
- 26090 user
-
最終掲載日:2017/12/28 04:15
甘く優しい世界で生きるには
勇者や聖女、魔王や魔獣、スキルや魔法が存在する王道ファンタジーな世界に、【炎槍の勇者の孫】、【雷槍の勇者の息子】、【聖女の息子】、【公爵家継嗣】、【王太子の幼//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
完結済(全255部分)
- 22294 user
-
最終掲載日:2017/12/22 12:00
異世界はスマートフォンとともに。
神様の手違いで死んでしまった主人公は、異世界で第二の人生をスタートさせる。彼にあるのは神様から底上げしてもらった身体と、異世界でも使用可能にしてもらったスマー//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全458部分)
- 22088 user
-
最終掲載日:2017/12/17 09:24
マギクラフト・マイスター
世界でただ一人のマギクラフト・マイスター。その後継者に選ばれた主人公。現代地球から異世界に召喚された主人公が趣味の工作工芸に明け暮れる話、の筈なのですがやはり//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全1751部分)
- 25357 user
-
最終掲載日:2017/12/27 12:00
金色の文字使い ~勇者四人に巻き込まれたユニークチート~
『金色の文字使い』は「コンジキのワードマスター」と読んで下さい。
あらすじ ある日、主人公である丘村日色は異世界へと飛ばされた。四人の勇者に巻き込まれて召喚//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全824部分)
- 27386 user
-
最終掲載日:2017/12/24 00:00
奪う者 奪われる者
佐藤 優(サトウ ユウ)12歳
義父に日々、虐待される毎日、ある日
借金返済の為に保険金を掛けられ殺される。
死んだはずなのに気付くとそこは異世界。
これは異//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全240部分)
- 21433 user
-
最終掲載日:2017/12/29 18:00
聖者無双 ~サラリーマン、異世界で生き残るために歩む道~
地球の運命神と異世界ガルダルディアの主神が、ある日、賭け事をした。
運命神は賭けに負け、十の凡庸な魂を見繕い、異世界ガルダルディアの主神へ渡した。
その凡庸な魂//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全362部分)
- 24232 user
-
最終掲載日:2017/09/06 20:00
デスマーチからはじまる異世界狂想曲
◆カドカワBOOKSより、書籍版11巻、コミカライズ版5巻発売中! アニメ放送は2018年1月予定です。
※書籍版とWEB版は順番や内容が異なる箇所があります。//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全559部分)
- 34105 user
-
最終掲載日:2017/12/24 18:00
賢者の孫
あらゆる魔法を極め、幾度も人類を災禍から救い、世界中から『賢者』と呼ばれる老人に拾われた、前世の記憶を持つ少年シン。
世俗を離れ隠居生活を送っていた賢者に孫//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全126部分)
- 27772 user
-
最終掲載日:2017/12/24 06:11
ニートだけどハロワにいったら異世界につれてかれた
◆書籍⑧巻まで、漫画版連載中です◆ ニートの山野マサル(23)は、ハロワに行って面白そうな求人を見つける。【剣と魔法のファンタジー世界でテストプレイ。長期間、//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全191部分)
- 23590 user
-
最終掲載日:2017/12/11 21:00
レジェンド
東北の田舎町に住んでいた佐伯玲二は夏休み中に事故によりその命を散らす。……だが、気が付くと白い世界に存在しており、目の前には得体の知れない光球が。その光球は異世//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全1596部分)
- 30017 user
-
最終掲載日:2017/12/30 18:00
盾の勇者の成り上がり
盾の勇者として異世界に召還された岩谷尚文。冒険三日目にして仲間に裏切られ、信頼と金銭を一度に失ってしまう。他者を信じられなくなった尚文が取った行動は……。サブタ//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全858部分)
- 22335 user
-
最終掲載日:2017/12/26 10:00
Knight's & Magic
メカヲタ社会人が異世界に転生。
その世界に存在する巨大な魔導兵器の乗り手となるべく、彼は情熱と怨念と執念で全力疾走を開始する……。
*お知らせ*
ヒーロー文庫よ//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全134部分)
- 22032 user
-
最終掲載日:2017/12/17 22:54
Re:ゼロから始める異世界生活
突如、コンビニ帰りに異世界へ召喚されたひきこもり学生の菜月昴。知識も技術も武力もコミュ能力もない、ないない尽くしの凡人が、チートボーナスを与えられることもなく放//
-
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
-
連載(全443部分)
- 21718 user
-
最終掲載日:2017/06/13 01:00