ポスターできました! 当日はこちらを目印にしてみてください!
で、C93で頒布する新作グッズの「醤福醤来根付」。
こちら、鈴があった方がかわいいよね? むしろ鈴をつけるべきでは!?
という話から、鈴付けサービスを実施することになりました。
鈴をつけるとこんな感じになります。
金と銀の鈴があります!
方法は、あれです。ガチャです。金の鈴か銀の鈴がついているので、自分でつけていただく方式になります。どっちが当たるかは、ガチャで!!
空いている時間帯だったら選べると思います。空いてそうだなと思ったら気軽にお申し付けください。気になる輩出率は、えーっと、金55%銀45%ぐらいかな?
という告知だけではあれなんで、誰が得するのか全くわからないちょっとした制作裏話をば。
基本的に醤油手帖シリーズ制作には三種の神器があります。
ですね。
制作の手順としては、まず台割(本の目次みたいなものです)を作り、写真素材をそろえ、文章を書き、組版していく、です。僕が台割を作り、写真素材を指定し、撮ってもらい、文章を書き、地獄のデストロイ子さんがそれらのデータを本の形に仕上げる、という工程です。
これがなければ完成しないというぐらい、優れたツールです。
細々とした連絡に用いているのがSlackというチャットツール。文章を軽量でやりとりできるので重宝しています。
そして、書いたデータをInDesignを使って本の形にするのですが、ここでどうしても1文字単位で微調整が必要になったりします。そのときに、いちいちデータを保存して、Dropbox(あ、これも重要だ。じゃあ四種の神器?)でやり取りをして、確認してくださいというのはとても面倒です。その部分をスムーズにしてくれるのが、GYAZOというわけなのです。
たとえばの話なのですが
こんな風にInDesignの画面がありまして、この微調整どうします? と、GYAZOを使って撮られたスクリーンショットのURLがSlackに貼られるのですね。それを見て、ここはこうしてくださいと指示を出しているのです。
そんな感じで微調整をとことんまでして、完成となります。
今回は、その工程のうち、文章を書く部分をInDesignではなくて別なツールを使おうと思いつきました。思いつくなという話なのですが。
というのも、InDesignはあまりにも高機能すぎて、うちの2012年MidのMacBookAirとかだと少し重いのです。複数の作業を同時進行だと、ちょっと厳しいのですね。写真をPhotoshopで見ながらInDesignを開くとかだと結構きつかったりします。まあ買い換えればいいっちゃいいんですが、新しいMacBookProのキーボードよりもこっちの方が自分にとっての感触が良いので、ギリギリまで粘ろうと。
で。
とりあえず縦書きのできるテキストエディタが欲しいなと思いました。というのも醤油手帖の手帖サイズ(新書サイズ)シリーズは、まんま新書です。横書きのテキストエディタでもいいんですが、最終的な文字調整とかをする手間を少しでも省くために、縦書きのエディタの方がいいわけです。
今までは横書きのテキストエディタで下書きを書き、InDesignで清書して提出もしくはInDesignで書いて提出だったのを、縦書き対応のテキストエディタでいけないかと考えたのですね。
最初に試したのは、今年出たばかりのエディタStoneです。
購入して、使って、これは普段使いにいいかもと思ったのですが、今回の醤油手帖シリーズには適さないことを思い知らされました。
というのも、縦書き画面があるのですが、こんな感じになります。
一見すると完璧な画面に見えます。
でも、画面の上下に、このファイルがどういうファイルなのか、書式設定や検索をするためのスペースがあります。
これが、邪魔なのです。
もともと、2017年の日本では、縦書きで書くことを意識するよりも横書きでテキストを書く方が圧倒的に多いでしょう。なので、横書きモードでもこの上下のメニューがあって、スペースがあるのはわかります。
もちろん、横書きにおいては行数が多少制限されども、書いているときに邪魔にならないという意味では上下にメニューを置くのは正しいと思います。
が。
縦書きでもメニューが同じというのはどういうことなのかと。もろに1行の文字数に影響が出てしまうのです。前述の画像は、設定できる一番小さい文字サイズにして、1行あたりの文字をギリギリまで詰めて、フルスクリーンモードにしました。それで、1行あたり43文字です。
ところが、同人誌版の醤油手帖の1行の文字数は44文字。足りません。
完全に、書籍と行数を合わせて調整しながら書く用途には向いていないわけです。もちろん、機械を変えれば良かったんでしょうが、キーボードが生きている間はもうちょっと使いたいなーという気持ちがあったので、そこもうまくいきません。
結論としては、縦書きモードにするときはメニューは左右に分かれてくれて、その分のスペースを執筆に使えてこそ、Stoneのコンセプトである何にも邪魔されずに書く気分を高めることにつながるのではないかと。上下にメニューがあって、そこを動かせないようでは、縦書きできますよという部分はおまけっぽい扱いで残念でした。バージョンアップでここが解消されればまた使うことになるかもしれません。
次に使用したのが、Egwordです。
Mac専用日本語ワープロソフト“egword Universal” | 製品情報 | エルゴソフト
これは古くからMacを使っている人にはおなじみのソフトで、一度開発が終了したのですが、現在では物書き堂さんが開発を継続しています。正式版じゃないんですが、βバージョンのような形のものを使って、縦書きに挑戦してみました。
見てくださいこの原稿用紙スタイル。
完璧だ! やったー!
と、思ったわけです。原稿用紙の書式設定で、本と同じにすれば、文字通りのWYSIWYGが実現できるとなったわけですね。
ところが、ちょっとした罠がありました。
こちらの画像を、前の画像とよく見比べてみてください。
1ページ目と2ページ目の間を見てみてください。
変な空行が挿入されていますよね。
ページをまたぐ文章を入力した場合、原稿用紙の限界まで文字が入って次のページへいくものと考えますし、またそうであって欲しいのです。でも、禁則処理が変な風に働いて、空行がたくさんできたり、よくわからない挙動をするのです。まあ、β版だから仕方がないのですが……
というわけでEgword(β版)も使えないとなるのですが、逆に言えばここの部分をうまいことすればうまいこといって、問題がなくなるわけで。それだったらまあいいかという感じで、今回の本では146ページ分力業で書き上げました。
どうなったかは、是非実物を手に取って見てください!
そんなわけで何が言いたいかというと、InDesignはすごいねえ。でも、あと一歩なんとかなれば、縦書きエディタもいろいろといけるのではないかなーということです。Mac用でいい縦書きエディタがあれば教えてください。