ラーメン界の一大勢力「ラーメン二郎」。このラーメン店(ラーメンではなく二郎という食べ物という人もいるけど)にはジロリアンという熱狂的なファンがおり、ファンたちは週に何回も二郎系ラーメンを食べている。
二郎系のイベントや集まりは数多くあるが、ネット関係者を中心にしたラーメン二郎のコミュニティの1つが「JBN(Ramen Jiro Business Network=ラーメン二郎ビジネスネットワーク)」だ。
このコミュニティは定期的に会合を開いており、12月の上旬に総会兼忘年会が行われた。
正直私テッペートダはネットワーキングイベントが苦手…ただラーメンは年間に200杯以上食べるので、ラーメンが好きな人たちとの話なら面白そうだなと思い、ラーメン好きとして参加してきた。
JBNってなに?
JBNは、出版やIT関係の会社に勤めた経験を持つリベルタ代表取締役の澤野啓次郎氏が主宰している。
年に数回定期的に会合を行っており、各地の二郎で食事をしたり、ラーメン二郎への愛をメンバー同士で語り合ったりするイベントが今までに12回行われいる。
ラーメン二郎のイベントということもあり、26日(二郎の日)に会合を行うことが多く、今までの忘年会は11月26日(いい二郎の日)に行われることも多かったそうだ。
まずは二郎へGO!
今回代表者の澤野さんに出会ったご縁でイベントに参加してみた。毎回趣旨は少し違うものの、今回のイベントの趣旨は単純に「二郎を食べる&二郎への愛を語りながら飲む&二郎上級者によるライトニングトーク」というもの。
今回は都内某所のレンタルスペースで会合が行われた。
名前がビジネスネットワークということもあり、会場内で簡単な名刺交換なども行う。
まずは会場に集まった後、いくつかのグループに分かれて二郎目黒店へ行ってラーメンを食べる。
食べた後に「やっぱ目黒の味はいい!」「目黒は他の二郎に比べて少ないから大サイズでもいける!」「麺半分って言ったのに通常の量ででてきた(笑)だけどそんな二郎が好き!」などなど、二郎好きが各々感想を語り合うのも楽しい。
二郎を語る前に二郎を皆で一緒に食べるので、妙な一体感が高まるのが面白い。
二郎への愛が強すぎて初心者はビビる
二郎の会場に着くとイベント会場にいくと濃いメンツの方たちが。
二郎のチャリティーイベントで購入したTシャツを着て…
Appleウオッチに二郎のロゴを入れる人まで。やっぱり二郎への愛が濃すぎるよ、この人たち!
二郎が好き過ぎて二郎系キッチンカーおどるめんを起業した店長も登場。次回のイベントでは鍋二郎のケータリングを行うとの話もあり、大いに盛り上がった。
普通の人が分からない二郎あるあるで盛り上がる
今回行った自己紹介はこんな感じ。
・お名前
・お仕事
・ホーム(よく行く店舗、好きな店舗)
・二郎初体験(画面ではやや下品な言葉に)
・コール(野菜、ニンニク、アブラ、カラメなどの味のカスタマイズ)
・グループに期待すること
・自由コメント
を2分で行うというもの。
20人ほど参加者がいたが、中でも印象的だった人を紹介したい。
YouTuberのたてさんは、得意のネットを使いYouTubeで二郎の動画を公開したら店員さんに顔を覚えられたという話や、麺抜きの二郎の投稿をして、Twitterで4000回近くリツイートされたというエピソードを披露。
Kさんは深夜に妻と子供が寝静まってから二郎系のラーメン屋に行くのが日課というエピソードを披露。
ばれない様にニンニクはナシにしているそうだ。「このメンバーで二郎合宿に行き、ニンニクをマシマシで食べて、朝はニンニクのにおいで目覚めたい!」というアツいプランを提案し、会場が湧いた。
他にも濃いエピソードがたくさんあったのでいくつかご紹介したい。
・妻にニンニクを禁止されていて、妻が里帰りした時しかニンニクを入れられない(既婚ジロリアンあるある)
・「二郎が近くにあるから」という理由で、マンションを買って住むことにした
・慶応時代は留年して4年間週4で二郎に行った(会場からは時代は違うけど私も!の声)
・90年代半ばに三田店で「ニンニク入れますか?」のコールが生まれる瞬間らしきものに立ち会った
などなど熱く濃い二郎トークが行われた。
過去には
・二郎好きな彼女に二郎に連れてってもらい、今の奥さんがその人
というエピソードもあったそうだ。
多くのメンバーが話していたのが「ギルティな気持がなく二郎の話をできるこの空間が素晴らしい」ということ。
死ぬまで二郎を食べることを「ライフタイム二郎」といい、味薄目、アブラ少な目、野菜多め、などにして健康にも気を使って二郎を食べている人も多いようだ。
二郎愛の強い猛者によるLTは特にスゴイ!
続いては猛者によるライトニングトーク。
上利さんは家で二郎を食べるためのコツを披露。家庭を持っている以上、なかなか休日に二郎を食べに行けないので、家で二郎鍋を行うことを今回の参加者に提案。
正直なところ妻に嫌な顔をされるそうだが、家族円満をキープし、「家族のみんなにどうしても二郎を食べてほしいんだ!」と熱く語ると断りにくいとの逸話を披露した。
会合では”二郎ファミリーデー”の提案が行われ、「子供に英才教育をほどこし、エリートジロリアンにしよう!」という話も出て大いに沸いた。
二郎全店のチェックボックスが入ったTシャツを所持する貝洲さんは、全国のお店を巡るジロリアン。全国のお店を周った際の話を披露してくれた。
地方に二郎ができたら「観光などは二の次で、まず二郎に行く計画を建てるのが正解!」とのこと。新店ができると、店舗名とチェックボックスは手書きで追加するそうだ。
最近では京都や川越のオープンに行ったとのこと。その際に起きた奇跡や、山田総帥と一緒に取った記念写真などを公開してくれた。
最後に、ニンニクのにおいが取れず彼女と別れた経験を持ち、二郎が好き過ぎてアルバイトも経験したことがある小野さんからバイトを経験した際の話が。
面接をする際に「君、よく来てるね、常連でしょ?明日からうちにきて!」と即採用になった逸話を披露。
まかない増えて体重が増える、ニンニクのにおいが手から取れなくなるといった話や、病気になると「治れば二郎が食べられる」など考えてしまうようになり、完全に二郎に頭が毒されてしまうとの話を披露してくれた。
面白エピソードも多くあったものの、言えない話もあったことを追記しておきたい。
代表者のこの会にかける思い
ユニークで濃いJBNを主催する澤野さんはなぜこの会を開こうと思ったのだろうか?
澤野さん曰く「私自身が人と人を結びつけるのが好きなんです。初めて会った人でも、その人が二郎好きだということがわかると、とたんに親近感が湧いて距離感が縮まる。二郎は人との距離感を近くする魔法の食べ物でもあるということがわかって、だったらネットワーキングイベントにしようと思い立ちました」とのことだった。
ビジネスネットワークとはいうものの、実際は真面目にビジネスの話をすることは少なく「ラーメン二郎好き同士で集まってただダベる世界一くだらないネットワーキングイベントなのが実情です(笑)仕事に結びついた例もありますが、あまり多くはないですね」とのことだった。
今回のイベントでは、鍋二郎、JBNファミリーデー、合宿やキャンプ、ビーチ二郎などのアイデアが出たので、次回以降行われる可能性もありそうだ。
筆者の私もジロリアンの熱にやられっぱなしで、イベント以降週2で二郎を食べて、家族にニンニクのにおいを嫌がられている。食後に牛乳を飲み、においを消すタブレットを飲んで胡麻化しながら二郎を食べているような状態だ。
ニンニクのにおいで彼女と別れた小野さん曰く「ニンニクのにおいは頑張っても取れません(笑)」とのことだった。
ニンニクの入った二郎を食べるか、そうでない二郎を食べるかはジロリアンにとって大きな違い。あくまで今のスタンスとしては、ラーメン好きのジロリアンだが、このペースが続くようであれば、本気でいろいろ考えなくてはいけないかもしれない。でもやっぱりニンニク入れて食べたいよ!