近年なにかと話題の仮想通貨は、ビットコインをはじめとして様々な種類が世に出回り、今やその数は1000を越えると言われています。仮想、という言葉から分かるようにドルや円と違って目に見える存在ではありませんが、オンライン上だけでなく実店舗で利用可能なところも徐々に増えてきています。
しかし一方で、日本国内で使える仮想通貨は数えるほどで、今回ご紹介するビットコインキャッシュはその数少ない利用可能な仮想通貨です。
ビットコインという名前がついているのでややこしいですが、ビットコインキャッシュはビットコインとは実態が異なり、別物と考えてください。このあたりの違いも含め、今回はビットコインキャッシュの決済可能店舗一覧や手数料、税金計算などをご紹介します!
目次 [表示]
BCH(ビットコインキャッシュ)決済可能な店舗一覧
まずは、ビットコインキャッシュ決済可能な店舗についてご紹介しましょう。後程も触れますが、店舗側の判断でビットコインキャッシュ決済を一時停止や中止にする場合もあるので、もしビットコインキャッシュ決済を希望するのであれば来店する前に確認しましょう。
関東エリア
- 神田の和食 輝(きらり)
住 所 東京都千代田区神田千代田区紺屋町46番地 松見ビル
電 話 050-3462-1680
営業時間 月~金11:30~14:00、17:00~23:00
定休日 土日祝
- サンタルヌー(ベルギービールとチーズ)
住 所 東京都港区赤坂2丁目13-8赤坂ロイヤルプラザ2F
電 話 03-6435-5572
営業時間 18:00~25:00
定休日 日曜日
- 回転寿司酒場 銀座沼津港
住 所 東京都中央区銀座1-8-19キラリトギンザ8階
電 話 03-6228-7171
営業時間 11:00~23:00
定休日 不定休
- daikanyama O’KOK
住 所 東京都渋谷区恵比寿西2丁目21-15
電 話 03-6416-3211
営業時間 12:00~15:00、18:00~23:30
定休日 月曜・火曜
- 神楽坂あかべえ
住 所 東京都新宿区山吹町6-3 ZAKAGURAZAKAB1F
電 話 03-6457-5710
営業時間 17:00~00:00
定休日 月曜(祝日営業)
- Two Dogs
住 所 東京都港区六本木 3-15-24アリエスビル 2F
電 話 03-5413-0333
営業時間 17:00~26:00(曜日により異なる)
定休日 不定休
- The Pink Cow
住 所 東京都港区六本木 5-5-1ロアビルB1F
電 話 03-6434-5773
営業時間 18:00~
定休日 月曜日
- うなぎ料理専門店 川昌
住 所 埼玉県北葛飾郡松伏町金杉1511
電 話 048-992-0123
営業時間 11:30~14:00、17:00~21:00
定休日 不定休
- CAVE THE SELECT
住 所 東京都渋谷区広尾1-9-16 ITO広尾ビル6F
メール cave@3pt.co.jp
定休日 不定休
関西エリア
- 喫茶・軽食ユニティフェイス
住 所 大阪府堺市中区深井清水町3835
電 話 050-5593-0517
営業時間 8:00~15:00、19:00~23:00(曜日により異なる)
定休日 月曜日、第2、第4日曜日の午後
- 炭火焼肉たむら
住 所 大阪府大阪市城東区中央1丁目8番30号(本店)
電 話 06-6932-8139
営業時間 11:00~14:00、17:00~24:00
定休日 不定休
- ORGANC HAIR SALON ENGARO
住 所 大阪府大阪市北区大淀南1-10-11TDRbil2F
電 話 06-6455-2030
営業時間 10:00~22:00
定休日 月曜日
ORGANC HAIR SALON ENGAROのホームページはこちら
- LP(ヘアサロン)
住 所 京都市下京区新町通花屋町下ル東若松町821-6
電 話 075-203-1712
営業時間 9:00~18:00(日曜は17:00)
定休日 不定休
ビットコインキャッシュは関東エリアも関西エリアも飲食店を中心に導入しているお店が多いですが、ヘアサロンでも導入し始めている店舗も出てきました。ただ、まだ圧倒的にビットコインの方が導入店舗は多いですね。ビットコインを始めとした仮想通貨の導入店舗については次の記事も参考にしてみてください。
⇒【話題】仮想通貨で支払いできる実店舗まとめ!今後増える可能性は?
一方で、仮想通貨決済を廃止するお店もあるので注意が必要です。例えば、人気オンラインゲームプラットフォームであるSteamは、数か月での高い決済費用や価格変動などの問題を理由に仮想通貨決済を廃止しました。一時期は取引手数料が約20円だったものが、決済廃止前は約2000円と急上昇してしまったということです。ただ、近い将来また再導入、もしくは他の仮想通貨で決済が可能になる可能性もあるということで、まだまだ試行段階状況感は否めません。仮想通貨の取引の際には十分に吟味することが大切ですね。
ビットコインとの違いは?手数料についても
ビットコインとの違い
ビットコインキャッシュは「ビットコイン」の名前が入っていることからも分かるようにビットコインから分裂して誕生した仮想通貨で、基本機能は次のようにビットコインとほぼ同じです。
- 決済用途としての機能
- システムはPoW(Proof of Work)
- ブロック作成時間は約10分
- 管理者は不在
ここでは、送金システムの基本をビットコインを例に説明していきましょう。ビットコインを送金するということは、実際のお金を送金することではなく、ある財布(ウォレット)から別の財布(ウォレット)にビットコインデータを送ることを指します。このとき、送金のデータはブロックチェーンというデータとして保存されているため、このウォレットにはデータが詰まっているということですね。(実際のお金のやり取りには、管理をする銀行などが管理料や送金の手間などの手数料がかかりますが、ビットコインには銀行のような権限を持った管理者がおらず、参加者全員で管理しているため送金手数料がかなり安く済みます)
このウォレットデータには次の3つの情報が詰まっています。
- 秘密鍵
- 公開鍵
- ビットコインアドレス(口座番号のようなもの)
秘密鍵をもとにつくられるのが公開鍵で、公開鍵をもとにつくられるのがビットコインアドレスになっていますが、ビットコインアドレスから公開鍵を特定したり公開鍵から秘密鍵を特定したりすることはできないしくみになっています。公開鍵からビットコインアドレスを頻繁につくって変更ながら使った方がハッカー攻撃を避ける意味では安全と言われています。
こうしたシステムは同じですが、ビットコインキャッシュはビットコインと比較すると処理速度が速いことが挙げられます。処理速度を表すブロック容量が8倍、簡単に言うと1分でビットコインの処理データが100とするとビットコインキャッシュは800データも処理できるということです。
処理速度に関係するSegwitという取引データ署名部分をブロック容量に入れていないため、その分取引データの処理が速いというわけです。今後取引量が増大することが予想されるため、データ処理が速いのはユーザーにとっては嬉しいですよね。
ビットコインキャッシュの手数料
ビットコインキャッシュも含めた仮想通貨を取引する際、取引所を通して手数料を払います。仮想通貨をトレードするためには、次のような段階を踏みます。
- 口座作成(ほぼすべての取引所で無料)
- 入金手数料
- 預入・送金手数料
- 取引(購入)手数料
一般的に「手数料」といったときには、4番の取引手数料を指すことが多いです。ビットコインキャッシュを取引所で現物購入する場合、現状は次のようになっています。
取引所 | 手数料 |
---|---|
bitFlyer | 0.2% |
coincheck | 0% |
Zaif | 0% |
bitbank.cc | 0% |
QUOINEX | 0% |
BITPoint | 0% |
BTCBOX | 0% |
GMOコイン | 0% |
みんなのビットコイン | 0.25% |
BIT Trade | 0.3%~ |
FISCO | 0%~0.3% |
まだ仮想通貨自体は浸透し始めた段階であり、今後も手数料や取引ルールの改定はたびたび行われるものと思われます。手数料がかかるところは使わない、とするのではなく、その分セキュリティ対策を行っている場合もあるので色々な視点から取引所を見てみることをオススメします。
また、意外に大きいのが2番や3番の手数料です。ビットコインキャッシュは購入したら取引以外の出金や送金などをする場合もありますよね。その場合の手数料も見ておきましょう。
取引所 | 出金手数料 | 送金手数料 |
---|---|---|
bitFlyer | 216円~ | 無料 |
coincheck | 400円~ | 0.001BCH |
Zaif | 350円~ | 0.001BCH |
bitbank.cc | 540円~ | 0.001BCC |
QUOINEX | 実費出金手数料 | 無料 |
BITPoint | 実費出金手数料 | 無料 |
BTCBOX | 400円~ | 無料 |
GMOコイン | 無料 | 無料 |
みんなのビットコイン | 500円 | 無料 |
BIT Trade | 648円 | 0.001BCC |
FISCO | 350円~ | 0.001BCH |
取引所で代表的なのがbitFlyerで日本最大の取引量、coincheckは決済サービスに力を入れている、Zaifは一番色々なサービスを試しているなどが挙げられます。取引所については、自分自身がどういった取引をしたいかで変わってきますので、色々試してみることをオススメします。
ビットコインキャッシュで払った場合の税金計算はどうなる?
ビットコインキャッシュを含めた仮想通貨は法律でお金として認められているため、課税対象であると国税庁が発表しました。
また、国税庁は仮想通貨を使って得た利益は所得税の課税対象になり、原則として雑所得に区分されるとしています。つまり、年間で20万円をこえた分の利益は確定申告が必要になり、次のように所得税がかかってきます。
課税対象の所得金額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円~330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円~695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円~900万円 | 23% | 636,000円 |
900万円~1800円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円~4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円超 | 45% | 4,796,000円 |
税金は購入時の時価総額と決済時の時価総額を見て、その差益分に対してかかることになっています。例えば1BCH20万のときに3BCH購入し、1BCH40万のときに2BCH売却した場合、1BCHあたり20万の利益が出ている計算なので40万円分の利益が出ていることになります。その40万円にたいして税金がかかるというわけですね。
損が出ている場合には払わなくてもいいのですが、個人の場合には他のものとの合算はできません。例えば、株で利益50万出て、仮想通貨で損20万となっても合算できないので30万で申告ではなく、株の利益50万のみで申告して税金を払わないといけないということです。逆に法人の場合には合算できるので、株で利益50万出て、仮想通貨で損20万ならば、30万円の利益として申告し税金を払います。
また、「ビットコインを売るから税金がかかるなら、そのまま物を購入すれば課税されないのでは」と思うかもしれませんが、結論から言うと課税されます。例えば、1BCH20万円を購入し、40万円まで値上がりしたのでBCHで20万円分の買い物をした場合は次のようになります。
40万円分の価値―20万円分の原資=20万円分の雑所得
商品を購入する前に値上がりしていたわけですから、値上がりした分で購入した商品代金はしっかり所得として計算されるわけですね。同様に、他の値上がりした金額で別の仮想通貨を購入した場合も課税されないわけではなく、商品購入と同様の措置になる可能性が高いので注意が必要です。
また、ややこしいですがもともとはビットコインキャッシュはビットコインの分裂によって新硬貨が発行されたわけですね。ビットコインの分裂によってできた硬貨はビットコインキャッシュの他にもビットコインゴールド、ビットコインダイヤモンドなどがありますが、その分裂によって発行された硬貨は、「取得時点における時価を基にして所得金額の計算する」と国税庁は発表しています。
しかし、取得時点では取引相場が存在していないため、取得した時点での価値は0と判断されるようです。取得した時点では所得が生じないけれども新しい仮想通貨を売却もしくは使った時点で所得が生じる、つまり、分裂した時点での価値は0円だが売却した額が例えば10万円であれば、それがそのまま所得として課税対象になるというわけですね。
課税対象のパターンはこの他にも様々あって、その都度国税庁が計算方法を公開しているのでチェックしたり、複雑なものもたくさんあるので個人で判断せずに、税務のプロである税理士に任せるのも一つの方法だと思います。
まとめ
今回の記事でご紹介した内容をまとめると、次のようになります。
- ビットコインキャッシュは関東や関西の飲食店を中心に導入が徐々に浸透している
- ビットコインキャッシュはビットコインとの共通機能も多いが、データ処理速度が速いことが特徴
- 手数料は出金手数料や送金手数料がそれなりにかかる
- ビットコインキャッシュを含めた仮想通貨はお金として認められているため、課税対象になる
- 課税パターンは複雑なので国税庁の計算方法を参照したり税理士にお願いするのも一つの方法
まだまだ課題が多い仮想通貨ではありますが、今後決済方法として導入する企業も増えてくると予想されますので、今のうちから少しずつ理解を深めていくといいかもしれませんね。