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【大相撲】

きょう貴親方処分 業務停止か

2017年12月28日 紙面から

東京・両国国技館で年寄総会の会場に向かう貴乃花親方

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 元横綱日馬富士(33)が貴ノ岩(27)を暴行し、負傷させた事件で、鳥取地検が28日にも傷害罪で元横綱を略式起訴する方針を固めたことが27日、捜査関係者への取材で分かった。鳥取県警が11日に傷害容疑で元横綱を書類送検していた。地検は、貴ノ岩の処罰感情や、引退により元横綱が受けた社会的制裁などを基に、刑事処分を慎重に検討してきた。

 日本相撲協会は来年初場所後に理事改選を行うが、28日の臨時理事会で決まる処分によっては貴乃花親方(元横綱)の理事続投が断たれる。

 元横綱日馬富士の暴行事件に関し、巡業部長として相撲協会への報告を怠り、その後も聴取の協力を拒否してきた貴乃花親方に、理事会出席メンバーからは厳しい処分を求める声が出ている。

 親方に対する懲戒処分としては、重い順に解雇からけん責まで6段階あるが降格、もしくはそれよりも一段階軽い業務停止が予想される。

 業務停止ではまず、弟子の指導ができなくなり、部屋付きの親方が師匠を代行する。巡業部長など業務に携わるすべての職も解かれる。部屋を維持する費用などは協会から支給されるが給料は支払われない。

 さらに、貴乃花親方は2010年の初当選から理事をしてきたが業務停止期間によっては続投ができなくなる。協会関係者によると「業務停止期間であれば原則として理事選への立候補はできない」という。

 理事からの降格は、過去に一人も例のない厳罰である。そして、降格したとしても来年初場所後の理事選に立候補することは可能だが、当選してもその後の評議員会で選任されなければならない。

 協会内からは「降格させられた理事が、選挙に通ったからといって評議員会が選任するとは思えない」という声があがっている。降格処分の前に貴乃花親方が先手を打って、辞任を申し出て再出馬に備える可能性もあるが、それが認められるかは微妙なところだ。

 貴乃花親方が理事選に出られなくなった場合には、一門から別の親方が理事選に立候補するとみられる。ただ、強烈な求心力で引っ張ってきたリーダーがしばらく表舞台から消えることになれば一門にとって大きな痛手となる。

 

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