20曲紹介します
前回の記事では2017年に聴いた邦楽のオリジナルアルバムで良かったものを10枚選びました。
関連記事:オトニッチ的2017年度邦楽アルバム大賞TOP10 - オトニッチ-
今回は2017年にリリースされた楽曲で特に個人的に良いと感じたものを20曲選び、個人的な順位を決めました。20曲に絞ったのですが、数が多いと理由や解説を書くのが大変文章が長くなると読みづらくなるので、選んだ理由と魅力は手短にまとめて書きました。
個人的な感想文ではありますが、読んでもらってから聴くと聴こえ方も少し変わるかもしれないので、ぜひ読んでもらえたら嬉しいです。選ばれた楽曲だけ知りたい方は目次をどうぞ。
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20位 フジファブリック 『カンヌの休日 feat. 山田孝之』
カンヌの休日 feat. 山田孝之
フジファブリック
2017/02/15 ¥250
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山田孝之の存在感が消える演奏
山田孝之の存在を忘れるほどにキーボードとギターの絡み方が印象的で演奏に聴き入ってしまう。歌のバックの演奏も複雑で聴いていて飽きない。Aメロのドラムもリズムパターンが良い。
曲展開は志村正彦がいた時代のフジファブリックを感じる部分もあり、聴けばすぐにフジファブリックの楽曲だとわかるような個性がある。
〈収録作品・カンヌの休日 feat. 山田孝之(初回生産限定盤)(DVD付)〉
19位 カネコアヤノ『とがる』
ロックンロールを感じる
70年代の日本語ロックのようなシンプルな楽器編成でのシンプルな演奏ではあるが、そこに繊細に歌ったり時に荒々しく歌う女性ボーカルが入ると新鮮な聴こえ方になる。
カネコアヤノの過去のスタジオ録音の楽曲の中でサビの歌唱の荒々しさは1番で、サビの演奏の激しさも過去で一番かもしれない。そこにロックボーカリストのような魅力も感じる。歌詞も演奏も歌唱も含め、今までのカネコアヤノで最も”ロック”を感じるカッコいい1曲。
〈収録作品・ひかれあい〉
18位 レキシ『KATOKU』
KATOKU
レキシ
2017/04/26 ¥250
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真剣にふざけすぎ
ただのネタ曲ではない。ふざけるにしても真剣。80's オマージュを徹底的にこだわって作っている。曲の構成も音作りも編曲もこだわっていて、今このような音をならすミュージシャンはいないので逆に新しさすら感じる。
歌詞はいつも通りのレキシ。それも違和感なく歌詞を曲にのせている。絶対にレキシに作れない楽曲で誰も真似できないスタイルを確立させたと感じる曲。
〈収録作品・KATOKU(初回限定盤)〉
17位 GLAY『シン・ゾンビ』
シン・ゾンビ
GLAY
2017/07/12 ¥250
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駄作と傑作の紙一重ギリギリの曲
駄作と傑作の紙一重ギリギリを攻めたような楽曲で、ギリギリで傑作になっている。ユーモアもありながら難しい演奏もしていたり、曲の展開も目まぐるしく変わり、プログレを感じる部分もある。不思議で面白い曲構成なので聴いてて飽きないし個性的で面白い曲。
ヒット曲をバンバン飛ばしていたころのGLAYからは想像つかないようなぶっ飛んだ展開の曲。
〈収録作品・SUMMERDELICS(CD+2DVD)〉
16位 SUNNY CAR WASH 『キルミー』
キルミー
SUNNY CAR WASH
2017/11/08 ¥250
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andymoriの再来?
andymoriのフォロワーの中では最も個性的でクオリティの高い楽曲を作っていると思う。
ドラムはandymoriとは違うリズムパターンを叩いていてまた違う個性を感じる。でもギターとボーカルはかなり影響を受けてそう。歌詞はandymoriとは違う方向でひねくれていてマイナス思考。言葉選びも他にない面白さがある。
演奏は上手いとは言えず荒々しいけども、それが青臭くて魅力的。若手と言われる今の時代しか出せない音と雰囲気だと思う。来年あたり頭角を現して化けるバンドかもしれない。
〈収録作品・hanamuke〉
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15位 BiS 新生アイドル研究会『I can't say NO!!!!!!! 』
アイドルのロック曲としては100点満点
9mm Parabellum Bulletからインスピレーションを受けたかのようなギターとドラムが印象的なロックで純粋にカッコいい。しかしアイドルソングとして成立するようにファンがコールやミックスを入れる隙も作ってあるし、ケチャができるように落ちサビもある。メンバー全員それぞれに見せ場と言える部分がある。ロックを歌うアイドルの曲としては文句のつけようがない。俺のぺりたんかっけー。
姉妹グループのBiSHの新譜『THE GUERRiLLA BiSH』ではあえてこのゆおなアイドルソングっぽい部分を排除しJ-POPやロックに近づけたような楽曲が多い。それはBiSHが売れて違うステージへ向かったということかもしれないが、ロックとアイドルの融合の部分に関してはBiSの楽曲の方が魅力的かもしれない。
関連記事:【アルバムレビュー】BiSH『THE GUERRiLLA BiSH』ゲリラ販売されたゲリラBiSHの感想。これは新しい挑戦だと感じる作品。 - オトニッチ-
14位 Hump Back『星丘公園』
君が泣いた夜にロックンロールが死んでしまった
「ここが凄い」とか「ここが凝っている」とかそんな理由は1つもなく、聴いた瞬間心にグサッと刺さった曲。凝った演奏をしているわけでもないしストレートなロック。その演奏と少し青臭い歌詞の相性が良くて最高。
「君が泣いた夜にロックンロールが死んでしまった」という歌詞とメロディが1回聴けば覚えてしまうほどインパクトがあるし、歌詞の一言一言が聞き取りやすくすんなりと耳に入ってくる。
ロックンロールが死んでしまったと歌っているのに、やっている音楽はロックンロール。自ら歌う「ロックンロールが死んでしまった」という歌詞を否定するかのような演奏がかっこいい。
〈収録作品・hanamuke〉
13位 DAOKO × 米津玄師『打上花火』
打上花火
DAOKO×米津玄師
2017/08/16 ¥250
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サビで花火を打ち上げてそう
編曲が素晴らしい。静かなAメロからだんだん音が重なっていきサビで盛り上がる感じがまさに「打上花火」が打ち上げられている様子を表現しているよう。歌詞だけでなく曲の展開でも感情表現をしているかのよう。サビのドラムも花火を打ち上げている音やタイミングを意識しているかのような音と叩き方。そして、DAOKOと米津玄師の歌声の相性が良い。
米津玄氏師のアルバム『BOOTLEG』には米津玄師のソロバージョンが収録されているが、このような高揚感や盛り上がりのないアレンジなので、個人的にはDAOKOとのコラボverをおすすめしたい。
関連記事:【アルバムレビュー・視聴】米津玄師「BOOTLEG」感想。なぜ米津玄師からオーイエアハンを感じるのか? - オトニッチ-
〈収録作品・【Amazon.co.jp限定】THANK YOU BLUE (初回限定盤)(CD+DVD)(ピンナップカレンダー付)〉
12位 SHISHAMO『BYE BYE』
4分30秒に2曲分の魅力が詰まっている
前半はクールでかっこいい演奏。最近はかわいらしい曲が多かったSHISHAMOとしては珍しい。さりげなく入っているピアノの音も曲の魅力を引き立てている。クールに進むロックチューンかと思いきや、サビではメロディも歌詞もキャッチーでポップな歌詞になる。
そのあとはメロディアスな展開になっていく。かっこよさと切なさが混在していて、クールな前半とメロディアスで切ない後半とで2曲分の魅力が1曲につまったような曲。
〈収録作品・BYE BYE〉
11位 小沢健二とSEKAI NO OWARI『フクロウの声が聞こえる』
フクロウの声が聞こえる
小沢健二とSEKAI NO OWARI
2017/09/06 ¥250
(タイトルをクリックでダウンロード)
実は3組のコラボ
楽曲の根っこの部分はまさしく”小沢健二の音楽”である。しかしアレンジを小沢健二とセカオワが共同で行っているので、様々な楽器の音が入ってきて、 服部隆之もオーケストラアレンジで編曲に参加していたりと、そこに壮大なオーケストラが入ってくる。個性的な3組だが、の個性がぶつかり合うことなく上手く溶け合っている。
この曲で印象的なのが小沢健二とFukaseのツインボーカルだが、この2人も意外と相性が良い。そしてセカオワとは違う表現方法で歌うFukaseが良い。これほど表現力豊かなボーカリストだとは思っていなかった。
〈収録作品・フクロウの声が聞こえる(完全生産限定盤)〉
気づいたこと
ここまで書いて気づいた事がある。
20曲を1つの記事にまとめようと思ったが、動画や音源をこれ以上貼り付けるとページが重くなって、読み込みに時間がかかってしまう。
ということで、記事を2つに分けます。上位の10位から1位は明日公開するのでお待ちください。そちらも読んでもらえたら嬉しいです。