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2017-12-27

[]『日本軍兵士』Add Staruzurano_tamagoBUNTENdimitrygorodok

同じ著者による『日本の軍隊――兵士たちの近代史』(岩波新書)や著者の指導教官だった故・藤原彰の『餓死した英霊たち』(青木書店)の延長線上に位置づけることのできる研究だと思うが、前記二書を含め人並み以上にはアジア・太平洋戦争に関する研究書や従軍記などを読んできたつもりの私でも初めて聞くような話題がいくつも出てくる。もはやこうした経験を自らの口で語ることのできる元兵士がほとんどいなくなったいま、「戦争の現実」を知るうえで必読の文献ではないだろうか。

s3731127306s3731127306 2017/12/27 21:51  まだ該当本は読んでいないのですが……

 目次を見て、「終章」どうやら戦傷病者の後遺症に関する問題が扱われているようですね。
 「戦争の現実」というときに、戦時下の戦死者だけでなく、その後生き残った人たちの長い人生を最後まで見ないと、この分野の研究者もしくは支援者を読者として支えているとして、なんというか”責任”を果たしたとはいえないな、とつくづく感じますよね。
 人間学めいたことを書きますが、「戦死」というのは、関係が絶たれた状態であって、逆に「人生」というのは人間関係(良いものであれ悪いものであれ)のあつまりによって成り立っているわけです。戦争認識・歴史認識というとき、求められている最大のものの一つは、この「関係」に対する認識だと私はおりにふれて痛感します。
 現代日本社会の大勢が過去の問題に深く向き合えていないのは、ひょっとしたら現代日本社会の側の「関係の貧困(というより”浅さ”)」によるものではないだろうかと感じます。関係を勝手に”つまみぐい”すると、結局長い時間をかけて社会に”はねかえって”くる。それをしてはいけないのだ、”よい関係”をなにがなんでもつくらないといけないということを、私は戦争史研究から学んだと思います。

 長文誠に失礼しました。

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