”国内唯一”図書館船を後世に

昭和37年から20年間、広島県の島しょ部に船で本を届け、現在は尾道市内に展示されている国内唯一の図書館船”文化船ひまわり”を後世に残していこうと保存活動に取り組む地元の有志らが船の“大掃除”を行いました。
”文化船ひまわり”は、車の移動図書館が巡回できない広島県の島しょ部の住民に本を届けようと、県立図書館が昭和37年から運航していた国内唯一の図書館船で、およそ1500冊の本などを積み昭和56年に引退するまでの20年間でのべ45万人に70万冊を貸し出しました。
現在は尾道市瀬戸田町にある施設の敷地内に展示されていて、老朽化のため解体が決まっていましたが、地元の有志の要望を受け管理する尾道市が去年いったん解体を中止しました。
23日は保存活動に取り組む地元の有志や高校生などおよそ20人が参加して船の“大掃除”を行い、甲板や船内にたまったほこりをほうきで掃いたり窓をぞうきんで拭いたりして汚れを落としていました。
保存活動に取り組む1人で尾道市の児童文学作家林原玉枝さんは「この船は日本の宝だと思うのでみなさんにその存在を知ってもらうために今後もさまざまな取り組みをして船を後世に残していきたい」と話していました。

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