加熱式たばこ「iQOS」の臨床試験に不備が発覚

「病気リスクの低い製品」とはいえない?

 12月26日、米食品医薬品局(FDA)は、フィリップモリスインターナショナル(PMI)が開発し先駆的な商品となる可能性のある加熱式たばこ製品の発売を承認するかどうか検討を行っている。写真は同社の加熱式タバコ・IQOS。1日撮影(2017年 ロイター/Carlo Allegri)

[東京/ニューシャテル(スイス) 26日 ロイター] - 米食品医薬品局(FDA)は、フィリップモリスインターナショナル(PMI)<PM.N>が開発し先駆的な商品となる可能性のある加熱式たばこ製品の発売を承認するかどうか検討を行っている。

結論は来年にも出るとみられるが、同社の元社員や契約者など関係者はロイターの取材に対し、FDAへの申請の根拠となっている臨床試験にいくつかの不備があったと指摘している。

試験を担当した医師や医療機関の資質に疑問

「iQOS(アイコス)」というこの製品は、たばこを燃焼させず加熱することによって、従来のたばこと比べ発がん性物質のレベルや有害物質を低減することができるとしている。同社はiQOSなどの新たなたばこ製品の開発に、すでに30億ドル以上を投じてきた。その一環として、臨床試験に基づくものなど科学的な検証結果を公表している。

PMIで2012年から2014年まで働き、iQOSの臨床試験に携わったタマラ・コバル氏は、試験を担当した医師や医療機関の資質に疑問を呈している。コバル氏は試験のプロトコルの共同執筆者の1人でもあったが、試験の不備を指摘したところ、ミーティングから外されたという。

臨床試験を実施した数人の治験責任医師(Principal Investigator=PI)とのインタビューの中でも、いくつかの不備が見つかった。1人の医師は、たばこに関しては知識がない、と述べた。ある試験では、被験者へのインフォームドコンセントという基本的な手続きを踏んでいなかったことがわかり、試験は中止された。

別の試験では、人間が1日で出す量を大きく超える多量の尿サンプルを医師が提出したと、同社の2人の元社員が明らかにした。

さらに別の医師は、企業が出資して行う臨床治験は信用できないものだと語り、治験というのは医学的目的というより商業的な目的で行われる「汚い」ものだと述べている。

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  • NO NAME53c79fd96c36
    たかがナス科の葉っぱを燃やしたものに過敏に反応する人たちは
    もちろん有害な石油の煙をガンガンまき散らす自動車には乗ってないし、車が行き交う人里から離れて生活していますよね?
    up463
    down250
    2017/12/26 18:43
  • NO NAME9990dd94eae2
    日本ってこういう時ザルだよね。逆にアメリカはやるときは徹底的にやる。
    まぁ加熱式だろうがなんだろうが吸わないのが一番。かといって喫煙者を完全悪と決め付ける今の風潮は嫌い
    up155
    down104
    2017/12/26 18:57
  • NO NAME459f458e4cb7
    完全に安全なものなんて無いんじゃないかなー。
    タバコに関しては、周囲に煙や有害物質が流出さえしないようにしてくれればそれで十分だと思う。そうなれば、喫煙者と非喫煙者が対立する理由もなくなるし。
    up84
    down49
    2017/12/26 21:51
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