2017年12月26日(火)第13週「エッサッサ乙女組」
あらすじ
本場の安来節を自分の目で確かめるために島根までやって来た藤吉は、寄席に出演させる安来節の踊り手を見つけるため、滞在していた村の娘たちを集めて選考会を実施。なつ、とわ、あや、そして都の四人が踊り子として選ばれました。
しかし、四人の中で踊りが一番うまくてんと藤吉に期待されていた都に問題が発生。踊り手として故郷を離れ大阪に行くことを父親が猛反対したのです。娘の大阪行きを反対する都の父親の姿を見て、てんと藤吉は儀兵衛のことを思い出していました。
父親が我が子のことを心配する気持ちを深く理解したてんと藤吉は、大阪の母親・父親として預かった娘たちを責任を持って育て上げようと決意。あらためて都とその父親を呼び寄せると、都の大阪行きを頼み込みました。
女子寮をつくってそこで娘たちを家族と思って面倒を見る。都を大阪に行かせてよかったと思ってもらえるように力を尽くすと。てんと藤吉は都の父親に頭を下げ、ようやく都は大阪に行くことが許されるのでした。
予習レビュー
次週には「安来節乙女組」と命名されることになるアイドルグループの乙女ちゃんたちが今回から登場します。
四人の乙女ちゃんのキャスティングは次の通りです。
とわ(演、辻凪子)
辻凪子(つじなぎこ)さんは、前々作朝ドラ『べっぴんさん』にも出演。大急百貨店のキアリスの売り場に子供を連れて買い物にやってきたお客さん役で出演。
なつ(演、畦田ひとみ)
畦田ひとみ(うねだひとみ)さんも、前々作朝ドラ『べっぴんさん』に出演。キアリスが店を構えていた商店街に会った時計屋「浮島時計店」の娘。夫を戦争で亡くした女性役で出演していました。
あや(演、鈴木球予)
鈴木球予(すずきたまよ)さんは、四人の乙女ちゃんたちの中で唯一朝ドラ出演は初めてです。Youtubeに『私が古民家に住んでいたら—掃除編—』というタイトルの鈴木球予さん主演の動画がアップされていますが、清涼感のある素敵な女優さんだと思います。
都(演、大後寿々花)
大後寿々花(おおごすずか)さんは、2008年に放送された朝ドラ『瞳』の島田奈緒子役で出演とのことですが、残念ながらブログ主はこの作品を観ていないので、想像がつきません。
以上が今週から登場する乙女ちゃんたちです。
前作『ひよっこ』の乙女ちゃんたちと同じく、四人の乙女ちゃんたちが田舎から都会にやってきます。
大阪のお母ちゃんになる覚悟を固めるてんちゃんは、さしずめ愛子さん的なポジションということでしょうか。(そして愛子さんのように、大阪のお母ちゃんでなく大阪のお姉ちゃんと呼ばれることを望むのでしょうか(笑))
感想
四人の島根の乙女ちゃんたちが新登場。
てんちゃんと藤吉くんは、都ちゃんのお父上の姿を見て亡き儀兵衛お父はんのことを思い出していましたが、僕は昭和40年の向島の乙女ちゃんたちを思い出していました。
なつちゃん
自分の容姿に自信があるところは時子ちゃんに通じるものがあるかも知れません。自分の能力への自信は豊子ちゃんとちょっと似ているかな?
ただし時子ちゃんにも豊子ちゃんにも自信の根拠がありました。
時子ちゃんの自信の根拠は奥茨城村で一番の美人という評判。豊子ちゃんの自信の根拠は中学校で成績が一番だったこと。学校の図書室の本の大部分を読み尽くしたこと、など。
しかし、なつちゃんについては今のところ自信の根拠が示されていません。
どのような人生を歩んできてなつちゃんはあそこまで自信を持てるようになったのか。今後のドラマの展開の中でしっかりと描いてほしいものです。
ところでなつちゃん演じる畦田ひとみさんは、前々作朝ドラ『べっぴんさん』では薄幸の戦争未亡人役を好演。
今回のなつちゃんキャラとは正反対の地味で控えめな女性でした。
似ても似つかぬ真逆の女性を演じ分けてしまうところに、女優として力量を感じます。
とわちゃん
とわちゃんには、次週(2018年の初週)ちょっとしたドラマが用意されています。
とわちゃんは、四人の乙女ちゃんたちの中で最も踊りの上達が遅く、しかも大阪という都会の暮らしに馴染むことが出来ない。
そのことを悩んだ挙句に姿をくらますという騒動を起こすというドラマです。
ところで、とわちゃんの食い気に突っ走るところは澄子ちゃんと良く似ています。しかも、ホームシックの中、姿をくらますところも澄子ちゃんにそっくり。
もっとも、澄子ちゃんの場合は姿をくらます行動とホームシックの間には何の関係もありませんでした。ただ銭湯でのぼせただけ。
踊りがなかなか上達しないという点も澄子ちゃんに似てますが、みね子ちゃんとも共通しています。
グループの中の一番の残念キャラが僕は好きなので、今のところ島根の乙女ちゃんたちの中で最も気になる存在は、このとわちゃんでしょうか。
ちなみにとわちゃん演じる辻凪子さんも『べっぴんさん』に出演しています。
大急百貨店のキアリスの売り場にやってきた子連れのお客さん役だったのだそうですが、残念ながら記憶にありません。
あやちゃん
通天閣を見てみたいとか、大阪で素敵な男性に出会いたいとか、ミーハー全開のあやちゃんは向島にはいなかったタイプです。
ドラマの中で、娘たちの家はどこも貧しいみたいなアナウンスがありましたが、実家への仕送りなど眼中になさそうなあやちゃんは、比較的裕福な家のお嬢さんなのでしょうか。
向島の乙女ちゃんの中で言うなら時子ちゃんの実家・助川家だけが仕送りを必要とはしない家でしたが、そんなポジションなのかな?
ところであやちゃん演じる鈴木球予さんだけが、朝ドラ出演実績がありません。
しかしYoutubeにアップされている『私が古民家に住んでいたら—掃除編—』と言う動画の中で放っている存在感はなかなかのもの。
今後の活躍を期待せずにはいられません。
都ちゃん
都会に出いたという願いを親に反対されたり、それでもなお都会に出ることが諦めきれずにいたり、これはまさに朝ドラのヒロインのタイプです。
そして、四人の乙女ちゃんたちの中でたった一人、朝ドラのヒロインタイプの都ちゃんはまた、向島の乙女ちゃんたちと一番通じるものがある乙女ちゃんでもあります。
都ちゃんは今後、四人の乙女ちゃんたちのまとめ役になってゆくのでしょうか。
コメント
足立さんでしたか! 足立美術館は安来市にあるので、そうだと思いますよ♪
都ちゃんの役が大後寿々花ちゃんですか。朝蔵さんの記事を読んで「そうなんだ~。」でした。子役時代と随分顔つきが変わった感があります。「瞳」ではヒロイン(栄倉奈々)が里親になって育てている少年のガールフレンドでしたけど、少年の気持ちをもっと深く知りたくて、心の傷に触れてしまう役でしたね。ただもうちょっと出番無いのかなとは思いましたけど。しかし私にとってインパクトが強いのが民放ドラマ「セクシーボイスアンドロボ」のヒロイン林二湖役ですね。元スパイの骨董屋の女主人(浅丘ルリ子)の依頼を受け、得意の声帯模写を生かして、ロボットヒーローオタクの青年(松山ケンイチ)とペアで様々な怪事件に挑んで行く、正義感の強い中学生の少女でした。「セクシーボイスアンドロボ」では彼女の父親役には「ゲゲゲの女房」「カーネーション」にも出てきた塚本晋也氏、母親役には「あまちゃん」「とと姉ちゃん」の片桐はいりさん、姉役には「風のハルカ」の村川絵梨ちゃんと朝ドラでもお馴染みの面々でしたね。
都ちゃん役の大後寿々花ちゃんの件、詳しくありがとうございました。古典芸能から現代のドラマまで、本当に引き出しが多いですね。真剣に驚いています。
四人の乙女の名字が、島根県に迎合していて嬉しかったです(笑)
錦織、勝部、小豆沢 までは覚えているんですが、一人忘れちゃいました(^_^;)
第75話のセリフによれば、もう一人は「あだち」でした。足立美術館の「足立」でいいのでしょうか。
安来節というと、あの面白い男躍りのほうを思い浮かべますが、この乙女ちゃんたちは多分そんな芸はしませんよね・・・それがちょっと残念です。
さすがに乙女ちゃんたちには、あの踊りはさせないでしょうね。