6年間痴漢に遭い続けた女性が、今語る理由

フランスで被害体験を描いた「Tchikan」出版

佐々木くみさんがフランスで出版した『Tchikan(痴漢)』に描かれている山手線ラッシュアワーの様子(イラスト:佐々木くみ)

筆者が1995年に日本に訪れた当時、日本語で世界的に知られているものと言えば、「カイゼン」「モッタイナイ」あるいは「スシ」などだった。しかし、近年、日本で生まれたよりネガティブな言葉が、世界中で知られるようになってきた。「イアンフ」「ソンタク」、そして「チカン」といったものだ。

もっとも、公共交通機関における性的被害は世界中の多くの都市で起きているといえる。12月19日付の仏ル・フィガロ紙によると、フランスの電車や地下鉄では過去2年間で少なくとも26万7000人が性的暴行に遭っているという研究結果が発表されている。

加えて、11万人もの人が露出狂に遭遇していたという。また、ニューヨーク州のダイアン・サヴィーノ上院議員が2017年6月に発表した報告書によると、ニューヨークでも地下鉄における性的被害が3年前から52%拡大している。

「あなたも悪いのよ、わかってる?」

とはいえ、女子学生を標的にした痴漢行為は日本特有のものかもしれない。佐々木くみさん(念のために伝えると、ペンネームである)も、痴漢行為に苦しめられてきた女性の1人だ。現在、フランスに住む佐々木さんは、2017年10月、フランス人の小説家エマヌエル・アルノーさんと共著で、『Tchikan(痴漢)』という本を出版した。

文章とイラストによって構成されたこの本は、今から約20年前、彼女が日本で学校に通っていた6年間続いた痴漢被害を語ったものだ。痴漢行為は中学校に入ってすぐ始まり、車内で体を触られることに耐える日々が続いた。それは時に、8分間にも及ぶことがあったという。

彼女のTシャツを指が通り抜けていくのを感じる。しかし、あまりの恐ろしさに、声を上げることも、体を動かすことすらできない。もちろん、誰も助けてくれない。

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  • NO NAMEf6d1c1a30421
    書き込みを見ていると
    ここにも痴漢を擁護するような者がいて、同じ国民として情けないやら悲しいやら何とも形容し難い

    このままでは日本は佐々木さんのように女性がどんどん海外に流れて日本は衰退する

    伊藤詩織さんやはあちゅうさんがきっかけで性暴力問題が浮上しているとは思うが、ここで日本が変わらなければいつ変わるのかと思う
    up72
    down11
    2017/12/27 06:22
  • NO NAMEf6d1c1a30421
    とりあえず
    「男は悪くない」という前提を
    捨てましょう
    そういう考えだから
    いつまでたっても日本は性暴力に関して後進国なんですよ

    乗る電車を代えれば?とか
    加害者の視点ですよ。
    言い訳すらなっていない。
    論点をそらすなということです。
    up69
    down10
    2017/12/27 06:41
  • NO NAME4937a5b44fd1
    相手が抵抗しないのを分かってやるのは、
    卑劣な犯罪です。今の学校のイジメと同じです。
    厳罰を加えるべきです。


    up62
    down5
    2017/12/27 06:33
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