アニメ 3月のライオン 第2シリーズ「第8話」[字][再] 2017.12.26
(蜂谷)桐山早く帰りたいなとか思ってるんじゃないだろうな。
すみませんパフェもう1つ!!・「ゆうやけ雲が耳打ちした」・「『次は君の番だよ』って」・「ひまつぶしのゲームに飽きたから」・「どうせスケープゴートなんだろ」・「僕は僕の世界の王様だ」・「水の上も走れるんだ」・「床に落ちた卵も逆再生」・「宇宙飛行士にだってなれんだ」・「空から降りてきたビーズを」・「拾い集めてたらいつか」・「辿り着くだろうひとりきりの」・「自由の旗を立てるんだ」・「穴だらけのジーンズを履いて」・「すきま風に涙こらえて」・「ひとつふたつ大きく息を吐いて」・「立ちあがるんだボクサー」・「起死回生のチャンスは一度」・「絵に描いたドアをたたいて」・「色はにほへど散りゆく花を」・「咲かせるのは自分さ」
(鳥の鳴き声)
(林田)なんじゃそりゃ〜〜〜!?もいいオレが行く!どこ!?その中学!!その担任の名前何!?わー!!ガー!!確かにお姉さんの心配は解る!!話聞いてる限りその担任あきらかにマズイし!!先生っっあばれないでっっキャー!!大きな声出さないでちょうだいっ。
いっそホントにオレ行った方が!!っつーか行かせて桐山!先生っっおちついて!うおおお!!オレは同じ教師としてその担任に言ってやりたい事が!!そんなコト言うならボクだってボクだって行きたいですよ!!でも知恵が無いっっ役に立てないっっ。
(風の音)自分の時だって平気なフリしてただ孤立だけして抵抗もしないでただガマンして流されて将棋に逃げて…。
だからこういう時に役に立つ知恵も何ももってない!!お金だって…。
せめて対局で勝って稼いで…何かに使ってもらえたら…ってがんばったけど。
あの家の人たちは赤の他人のぼくにお金を出させてくれる人たちじゃない。
だから先生教えて下さい。
おでんでも焼き肉でも何でもおごります!!知恵をかして下さい!!アウッ!このバカタレが桐山っっ!!「ちょっと頼まれてよ」「あとで一杯おごるからさぁ☆」的なサラリーマンみたいな事言ってんじゃねーよ!お前は確かに立派に働いてて時にはむかつく事にオレより稼いだりもすっかもしんないけどでもっここは学校でお前はまだたったの高校2年生でオレは教師だ!教師なめんなよ!?うーん…。
まずひなちゃんは話す相手を変えてみるのもありだと思う。
学年主任とか別の教科の先生とか。
学校には担任だけじゃない。
話してダメだったら他の先生に言ってみてもいいんだ。
でその相手の親との話し合いだけど…。
うん多分そこまでは行かないと思う。
この状態だと。
でももしそんな事になったら確かにお姉さんだけじゃ心細いのは事実だ。
お母さんは亡くなったんだよな。
でお父さんは?何してるの?それは…。
あんまりゆかいな話じゃないから簡単に話すね。
新しい彼女が出来たんだって言ってね出てっちゃったの。
今は新しい家で別の子のお父さんをやってるわ。
あそーだどら焼きあるの。
食べる?はいいただきます。
まるで何でもないように話す姿にまだ納めどころを見つけられずにいるあかりさんの心がぽっかり浮かんでるのがわかった。
何でもなくなったのではなく何でもないようにしか話せないのだまだ
そっかうーむ…。
(ゴングの音)やっぱりますますオレが行くしか無いなっっ。
ええっどこをどう斜めに読んだらそうなるの!?っていうか何て名乗って入り込む気ですか!?「ひなさんの友人の元担任ですが」に決まってるだろう!?それを「赤の他人」って言うんですよ!?もうすでに先生が自身が「モンスター教師」になってますよ!?もし相手がモンペ出して来んならこっちはモン教出すしかねーだろが!?違うか!?違わねーだろこんちくしょう!!!もうすでにどっちもどっち…ってゆーか越えちゃってる!?わーんたすけてっっ!!あっっあとなー「お金の件」とかさっホントに自分で気づいてくれて良かったよー。
ホッとしたよー…もー…。
お前がいきなり通帳とか持ってよそさまの家で予算委員会とか開いてなくて。
ひやひやしてたんだぜ?桐山がどんびかれちまうかもって…。
うぬぅぐぐ…。
ん。
帰り道先生は「教師の意地だ」と言って肉まんをおごってくれた。
そして僕は「ズレてる」とか「がんこ」だとか悪口ばかり言われた
そして背中をたたかれた
(カモメの鳴き声)
「必要とされたい」「だから強くなりたい」それのどこが不純なんだ?と
お前はお前に出来る事を
(2人)よろしくお願いします。
まずいっこいっこやるしかないんだよと
深く息をして一歩一歩行くんだよと
く…負けました。
(2人)ありがとうございました。
おう桐山。
あ横溝さん…。
白星3つ調子いいじゃないか。
ありがとうございます。
新人戦決勝は山崎順慶とだな…。
がんばれよ二海堂のぶんまで…。
はい。
途中で負けんなよ?オレとお前で伝説を作るんだからな!!バカやろう…あんな事さんざん言ってたクセに…。
二海堂…。
(神宮寺)で二海堂はどうなんだ?大阪からはしばらく戻れんのか?
(島田)はい。
そのまま大阪中央第一病院に…。
しばらく入院して様子をみるそうです。
移動はちょっとむずかしいようで。
島田さん…それ。
桐山…。
どういうことですか?それどういう事ですか?二海堂…入院て…何かあったんですか?
「しまった」というような大人2人の顔を見てすぐに解った。
知らなかったのは僕だけなんだと…
大した事ないよ。
アイツもともと体調悪かったのにそれが新人戦の準決勝でリキんで悪化させたらしくて…。
そーそー。
さっ島田飲みに行くぞ。
くっ…。
ハッハッハッ…。
ハァハァ…。
待って下さい。
ただ体調くずしただけだったらいつもベッド付のリムジンでもなんでも乗って絶対戻って来るでしょう。
順位戦だってあるのに。
でもしばらく入院って…そんなに悪いんですか?…桐山。
訊かれてもオレが答えないなら何か理由があるからだよな?そんくらい解れ。
ほんとはうすうす気づいてた。
いつも側を離れない花岡さん。
美しく彩られた色のうすい弁当。
いつもバッグの中に見えていたたくさんの薬。
ほんとはずっと…訊けなかった…。
二海堂が訊かれるのを嫌がってた事ぐらい子供の頃から解ってた…
そうですか。
それなら…その理由ごと全部聞かせてもらう訳にはいきませんか!?島田よオレ帰るわ。
あとよろしくな。
桐山メシでも喰ってくか。
それから島田さんは二海堂のことを話してくれた。
弟弟子である男の子の話を
(鳥の鳴き声)
(島田)え?また弟子をとる?うむ。
(島田)先生弟子はもう私で最後だとずっとおっしゃってたじゃないですか。
去年体もこわされたしなんでまた今…。
んー…いやーだってさー面白い子見つけちゃったんだものさー。
(島田)
将棋のプロになるにはまず奨励会に入らねばならない。
そしてそれには必ず誰かの弟子にならないといけない
そうしてやって来たのが小学四年生の坊だった
初めまして二海堂晴信です。
うんコレが島田六段お前の兄ちゃんだ。
あっ。
仲良くな。
丸っこいなー…。
あれ?このこどこかで…。
その子には見覚えがあった
子供大会のゲストで講師をやった時に見かけた子だ
(来場者)何だあのまんまるい子じいやに弁当持たせて。
(来場者)下にすごい車でのりつけたって。
(来場者)カンジ悪っっ。
(来場者)どーせ金持ちのどうらくだすぐにいなくなるさ。
さっよーくかんで。
30回ですぞ?うむ。
特製弁当かー…。
はー…金持ちのボンボンが。
…なんでわざわざこんな世界に?マンガでもゲームでもいくらでも買ってもらえるだろうに。
少年時代貧乏で苦しんだオレはたちまち彼をやっかんだ
まどーせ続かないだろう。
ゲームとかパソコンの方が楽しいもんな。
(司会)お待たせしました。
それでは決勝戦を行います。
東京都杉並区桐山零くん。
(拍手)
(島田)ふーんさっきのボンボン準決で負けたのか。
ふーん意外にがんばったな。
棋譜を見て驚いた
な…何だコレお互い居玉の超力戦…。
しかも185手…ホントに小学生の将棋か?
(係員)大丈夫ですか?今救急車を。
大丈夫です救急車は必要ありません。
車は下に待たせてありますゆえ。
その老人の落ちついた対応に少年の長い闘病生活が垣間見えた。
将棋っていうのは正直だ。
勉強した分しか上手くならない。
そうここにあるものは楽しい子供時代なんて平気でかなぐり捨てた一人の人間の棋譜だった。
いや違う…彼は投げ捨てられる程の子供時代なんてはなから持ってはいなかったのだ…
う…わー。
でっけー。
しっ島田六段!!ああいいんだよ横になってくれ。
今日は師匠のかわりに来たんだよ。
師匠神経痛で今動けなくってな。
はいこれ師匠から。
「古いけどいいのか?」って。
わあっ挿し絵入りの初版だぁ!!うわぁふふっ…。
「一局指すか?」と言ったら
いいんですか!?
青黒い顔に赤味がさした
こうして俺は彼と時々指すようになった
彼はいつでも全力で負かすのにいつも骨が折れた
(雨音)
だがある日彼を傷つけてしまった。
体調をひどく悪化させ連敗を続けていた彼を勇気づけたくてやってしまった事だった
そういう手加減はしないで下さいっ。
坊…。
将棋でまで「弱い人間扱い」されたらもうボクはどこで生きて行ったらいいんですか!?
(嗚咽)
彼の病は難病とされるもので一生つき合ってゆかねばならないものだった
坊すまなかった。
もう2度とこんな事しないから。
厳しい食事制限。
悪化させぬようにひたすら耐えて息をころすように過ごす日々。
ケンカもスポーツも友達と遊ぶ事すらほとんど全てかなわなかった。
彼が唯一ヒーローとなって暴れ回る事が出来るのはこのたった81マスの盤上のみなのだ
桐山…これが今日の準決勝の棋譜だ。
(二海堂)兄者病気の事は桐山には言わないで下さい。
強くなるにはライバルが必須です。
あいつは自分じゃ気付いてないけどやさしい人間です。
そして不安定だ。
知ったらきっと手がにぶります…。
そしたら僕はもうこれ以上強くなれない…。
棋譜は2枚あった…。
持ち時間をフルに使った最初の一局
はっはっはっ…。
劣勢だった将棋を粘りに粘って優勢に転じたその直後相手による千日手その果ての指し直し…。
そこからの一分将棋による魂を絞り出すような138手…
(倒れ込む音)桐山お前はそれでも二海堂にこんなむごい事をしてやれるか?行って来ます決勝戦。
ああ。
新人戦決勝戦は一週間後関西将棋会館にて…
(雨音)あやばい降って来た。
いっか駅まで近いし…。
走るか。
はい。
細い銀の糸みたいな雨の中走りながら僕は二海堂の棋譜を思い出していた
「迷い」「ためらい」「ひるみながら」も
それでも「自分の今まで」を信じて
「憧れの地」目指して火の玉みたいに突き進む…
まるで一篇の冒険小説のようだった
・「どうして笑うのさ指先でなぞる夜は更けて」・「大きすぎるこの世界の隅で心は溶けて行く」・「枯れない花が雨を弾くように」・「大切なものが零れてしまった」・「いつのまにか一人きり遠くまで歩いてた」・「忘れてた本当の僕の声不思議な気持ちで」・「長い夜の明けたあと思い出す夢のように」・「懐かしい永遠に身を委ねまた歩き出せそうだ」
(島田)桐山…次は坊も一緒にメシに行こうな。
2017/12/26(火) 01:30〜01:55
NHK総合1・神戸
アニメ 3月のライオン 第2シリーズ「第8話」[字][再]
高校生プロ将棋棋士・桐山零の成長を描くアニメの第2シリーズ。厳しい勝負が続く中、零のよりどころである川本家の次女・ひなたが、中学校でのいじめに巻き込まれていた…
詳細情報
番組内容
ひなたたちの力になりたいともがく零は、林田から「お前にできることをひとつずつやるしかない」と諭される。その言葉を胸に、零は対局で順調に勝ちつづける。一方、ともに新人戦を勝ち進んで決勝で対局しようと零にアツく語っていた二海堂は、準決勝で山崎順慶五段と対局中に倒れ、敗れていた。二海堂が入院したことを知った零は、これまで聞くことができなかった彼の事情を教えてほしいと、島田にうったえる。
出演者
【声】河西健吾,茅野愛衣,三木眞一郎,岡本信彦,阪口大助,玄田哲章,櫻井孝宏,上田燿司
原作・脚本
【原作】羽海野チカ,【脚本】東冨耶子,木澤行人
監督・演出
【監督】新房昭之
ジャンル :
アニメ/特撮 – 国内アニメ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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