「ももいろクリスマス 2014」戦役に対する大佐、突然の演説
議会の方々と、このブログをご覧になっている諸国民の方には、突然の無礼を許して頂きたい。
私は、宇宙連合軍「ブラーリ」の「ビビ=タマイ」大佐であります。
話の前に、もう一つ知ってもらいたいことがあります。
私は、かつて「ザ=ラスト=スマイル」と呼ばれたこともある男だ。
私はこの場を借りて、私自身の思想の過ちを正したい。
もちろん、私は、今回初めて相対した「ももいろクローバーZ(以下、ももクロ)」の意思を直接継ぐものではないが、ブラーリのビビ=タマイとして一意見を唱えようと考える。
「ももクロ」に関する見解が、諸国民の皆様に少しでも変化が起こることを切に願い、演説を始めさせていただく。
先の対戦による報告書
さて、我々宇宙連合軍「ブラーリ」独自に進めてきていた「エガオ・イラナイ計画」の最大核として存在する「女型アンドロイド2号機(仮)」については、みなさんご周知のことと存じます。
しかし、2014年、12月24日に行われた「ももクロ」と呼ばれる特殊女型アンドロイド部隊のゲリラ的奇襲により、「女型アンドロイド2号機(仮)」に「エガオ」という感情が芽生え、本作戦は失敗に終わってしまいました。
以下は、無念にも殉職となってしまった、ムヒョウジョウ=コソ=カワイイ中尉による戦況レポートであります。
私は、彼の死を無駄にしてはならないと強く心に刻んだわけであります。
◯ラナガン機関の全面的協力により、「女型アンドロイド2号機(真)」の修復、大型アップグレードに成功、より無機質で冷徹なアンドロイドが誕生しました。
「ももいろクローバーZ」の鹵獲に成功
さて、この「女型アンドロイド2号機(真)」による強力な電磁波は、◯ノフスキー粒子をも霧消させるという恐ろしいものでありました。
彼女から発せられる強力で無機質な電磁波と、先の大戦で公になった「ももクロ」の武装データ(セットリスト)により、私は強引にも奇襲作戦を決行しました。
私自身も、愛機:ハスラー(タイプ:イエロー)で出撃しました。
しかし、さすがは「ももクロ」軍。
私どもの奇襲作戦にも迅速に対応しました。
彼女たちの反撃が成功したようにも思われましたが、先の大戦で披露された武装データ(セットリスト)は正確そのものであり、新型兵器の確認は見られなかった。
そして私はこれまでの間、「ももクロ」に対して大きな驚きを感じることがなかった。
その奇妙さ、奇怪さに興味を抱き、彼女たちの「破壊」を選択せず、部下たちに「鹵獲」を指示しました。
そして驚くほど容易に、私は彼女たちをとらえることに成功しました。
「ビビ=タマイ大佐」と「ももクロ」の対話音声データ
以下は、私が「ももクロ」と接触・対話した際の音声データを記録したものであります。
お聞きになるとお分かりになると思われますが、我が艦に収容されてからというもの、彼女たちからの返答は皆無であり、表情すら無骨でありました。
「立ち話というわけにもいかないだろう、さぁ、掛けたまえ。
それとも、剣を交えた相手の茶は飲めんというわけかな?
君たちがロボットやアンドロイドに不必要である「エガオ」を持ち合わせた、有能なアンドロイドということは認めよう。
さらに、自身の持つ「エガオ」のエネルギー体を他の媒体……
例えば我が軍の「女型アンドロイド2型(真)」にまで波及させようとは、どういう肚かね。
人類は「エガオ」を忘れた。
誰もが「エガオ」にならないことで、「幸福」という概念は破壊され、不必要なご機嫌取りや皮肉さえも消えたことを君たちは理解していない。
これから作り出されるアンドロイドやヒューマノイドなどの強化人間に関しては、人類以上に必要のない感情であることは君たちにもわかるはずだ。
しかし、君たちは私たちの「女型アンドロイド2号機(仮)」に笑顔を与え、人類は少しの間、「エガオ」を取り戻した。
敵ながら、君たちの行動力とエネルギー、そして君たちを創造し、指揮をとる人物を賞賛したい。
だが、やはり君たちとその周囲にいる人々は、ことの重大さに気がついていないようだ。
もう気がついているのだろう?
そして彼女に、またしても「エガオ」を与えようと企んでいるのだろう?
君たちの首謀者は誰だ?
またしてもこの私に恥を……」
この瞬間、彼女たちの顎がスッと同時に下り、首を垂れるような姿勢が並び、
機能は完全にシャットダウンしたのであります。
そして艦内のアラートがなり響き、部下の声が轟いたのを覚えています。
チーム「ももクロ」の反撃
「急速に接近する正体不明機を確認!
赤く光る機体が……速い、速すぎます!
これは、通常の3倍……カナコ、カナコ=モモタ(百田夏菜子)です!」
「座標4-67
他の3体の機影も確認。
黄色はシオリ=タマイ(玉井詩織)、緑はモモカ=アリヤス(有安杏果)、紫はレニ=タカギ(高城れに)であるものと思われます。
尋常ではない「エガオ」でこちらに向かっております!
う、うわぁ……!! 大佐ァ……!!」
味方の機体が次々に散っていくのを、私は拳を固く握りしめて見守ることしかできませんでした。
おのれ、「ももクロ」‼︎
先の大戦と全く代わり映えのないと思われた Day2の「ももクロ」。
しかし、この日の「ももクロ(真)」の面影は、どこか「クリスマス」本番のような装甲(衣装)を施しており、「赤」と「緑」をイメージカラーとするモモタとアリヤスはパッとみ、見分けがつきにくいほど「クリスマス」であったのです。
つまり、提供されたデータと全く違った容貌をしていました。
新兵器は
①僕らのセンチュリー
②泣いてもいいんだよ
③GOUNN
④灰とダイヤモンド
を確認。
心打たれない者はなく、次々に我が軍のアンドロイドは破壊されていく。
私はいたたまれなくなり、
愛機「ハスラー」に乗り込み、再出撃をしました。
4対1での激闘。
しかし、報告にあった「ももクロ」の人数は5名のはず。
そして、
私の◯ュータイプとしての感覚が最大限まで冴え渡ったとき、
5人目の戦士が現れたのであります。
それは、彼女たちがのちの「レッド・ホワイト・ソング・バトル(紅白歌合戦)」で披露する予定であった主砲「My Dear Fellow」を放った時でした。
現れたのは、ニューヨーク・ヤンキース「マサヒロ=タナカ(田中将大)」。
オフシーズンにアンドロイド(アイドル)巡りをして、今年も多々「ベースボール」以外でのメディア露出を果たしているレジェンド「田中将大」が降臨。
破壊力抜群の投球で、カナコ=モモタを打ち取り、仲間割れをしていたのにもかかわらず、彼らは戦場の士気を上げた。
「メリークリス・マー君」
この言葉を聞いて、私は一粒の涙を流した…。
この屈辱的なひとことは一生忘れない。
それだけではない。
“そういえば”
レニ=タカギのいつも通りの「魔術」に突如現れた男
「サトシ=イイズカ(飯塚悟志)」
は、姿をくらましたレニ=タカギの出現場所を
索敵レーダーにより我が軍に知らせてくれた。
我が軍に恩恵を与えてくれたありがたい戦士であったが、なぜだか敵軍の士気は上がっていくばかり…。
極め付けは
最終兵器
「シゲル=マツザキ(松崎しげる)」
「愛のメモリー」で重大発表をすることを目的としたこの漆黒のブラックパンサーは、
chord name「どんたく」という謎のメッセージを残して去って行ったのであります。
今後、「ももクロ」の動きを探っていくためにはこの「どんたく」というメッセージは重要になると考えるところです。
ピンク色の機体による最終砲撃
私はそのとき、中尉の報告書に書いてあった、1体のアンドロイドの存在を思い出したのであります。
◆アヤカ=ササキ(佐々木彩夏)
「ピンク」のオーラを主張した超大型モ◯ルアーマーです。
ビ◯・ザ◯やサ◯コ・ガ◯ダムの比にならないくらい強力な「圧」力を持っており、その存在感やアイドル的破壊力は、戦艦の主砲クラスに匹敵するものでしょう。
若干、スピードに難がありますが、彼女の圧倒的な圧力に触れてしまえば最後、大佐ですら彼女の手中に収められてしまうことでしょう。
しかし最近、軽量化に成功したとの報告も受けております。
この火力を維持したままで軽量化したとなると、我が軍にとっても相当な痛手となり、「女型アンドロイド2号機(仮)」がその魅力に大きく影響を受けたことも頷けます。
結論から申しましょう。
ピンク色の彼女がこの「ももいろクリスマス 2014」戦役 Day2 を終焉させるスイッチを握っていたのです。
非常にゆっくりとしたスピードで我が艦に忍び込んだ彼女は、我が艦に残されたダミーのアンドロイド「ももクロ」のなかの「緑」の機体「モモカ=アリヤス」の首筋につけられた「ピッ◯エレ◯バン」に似した起爆装置を作動させ、艦内に眠る「女型アンドロイド2号機(真)」のセキュリティを突破、その他4対のももクロアンドロイドと合流し、「女型アンドロイド2号機(真)」にアプローチをしかけました。
警戒していた、「一粒の笑顔で…」という兵器で我が方の「女型アンドロイド2号機(真)」は「エガオ」の扉をまたしてもこじ開けられてしまったのであります。
これが、本戦役の一部始終であり、我が軍はまたしても完全敗北という結果に陥れられてしまいました。
大佐がみる「ももいろクローバーZ」の強さ
本作戦の失敗により、「女型アンドロイド2号機(真)」は「機械からの逸脱」をはかり、人間に人類に笑顔を届けるべく、新しい命を吹き込まれました。
のちにわかったことでありますが、敵戦艦の通称:木馬にはサトシ=タケべ(武部聡志)という偉大な艦長が搭乗していたこともわかり、軍師であるアツノリ=ササキ(佐々木敦規)らとともに「チーム」としての強さを大いに発揮していたことがわかりました。
さらに、見えているようで見えない圧力、色とりどりのビー◯サーベルを振りかざす「モノノフ」という存在こそが、彼女たち「ももクロ」の原動力でもあると考えます。
そして、このブログをご覧になっている方はおわかりになるはずだ。
そう、これこそが「ももクロ」なのです。
我々が「エガオ」を武力で制圧しようとしたことも悪いのです。
しかし、「ももクロ」はそのさらに上をいく。
さらに前進していく。
ふははははは。
モモカ=アリヤスに設置された◯ップエレキバン型起爆装置を押された瞬間、
私にも眠っていた「笑顔」が自然とこぼれてしまっていました。
これは、軍法会議ものの反逆行為とも取られる方々も多いことは重々承知している。
しかし、「ももクロ」に触れていないあなたは、「エガオ」を忘れる堅苦しい人類の末裔となるのかもしれません。
それでもよいのですか?
あなたが今日、そして明日の「笑顔」を思い描くために、「ももいろクローバーZ」を一度ご覧になってみることをおすすめします。
これにて私の演説を締めさせていただきます。
Merry Christmas!!
※この物語はフィクションです
※率直な感想は後日…