[終]民衆の敵〜世の中、おかしくないですか!?〜 #10[字][デ]【篠原涼子VS高橋一生】 2017.12.25

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続きますね。
≫そして見逃せないといいますと篠原さん。
(智子)不正献金なんてさあらぬ噂立てられちゃってんだよ。
(犬崎)これでリコールは目前だな。
市民があんたを首にするっていうことだよ。
(未亜)また犬崎にはめられたってことですか?
(河原田)私はあなたの味方よ。
河原田さんは犬崎にはめられてたの。
(誠)民衆をバカにするようなやり方は承服できません。
(犬崎)お坊ちゃんは演説は上手だが女の捨て方が下手だな。
(前田)辻宮重工のお嬢さんか…。
(犬崎)莉子ちゃんショック受けてたよ。
縁談の話聞いて。
(和美)辻宮重工ってニューポートに絡んでる?ニューポート計画の話が出てからあおば市に奇妙な風が吹き始めたような気がするんです。
藤堂家としては犬崎と組んでニューポート建設を進めたい。
(西村)産廃処理場の問題がこじれちゃって英一朗にしても現政権を支えるのに必死で誠に構ってる余裕なんてないんじゃないのかな。
(小野)全部僕が悪いんです。
上司に言われるままに…。
(河原田)あなたの秘書だった富田よ。
それでつながってたんだ。
絶対あいつに証言させてやる。
私はまったくの無実です。
皆さん私を信じてください。
お願いします。
(男性)笑わせんな!
(男性)市長なんか辞めちまえ!
(女性)あんたは民衆の敵なんだよ。

(足音)
(智子)あっ和美さん。
(和美)お疲れ。
お疲れ。
私民衆の敵なんだって。
それは奇妙な風のせい。
風?この街には奇妙な風が吹いてる。
河原田さんを市長の座から引きずり下ろしたのもあなたを市長にしたのもみんなその風のせい。
それって犬崎のことでしょ?ニューポート。
ニューポート?この街にニューポートを造りたがっているのは犬崎じゃなくて…。
藤堂家なんじゃないかな。
藤堂さん?犬崎は藤堂家に指示されてニューポートを造ろうとしてたんじゃないかと思う。
ところが河原田さんが市長になっちゃってニューポート計画が白紙に戻った。
藤堂誠がこの街に現れたのはそのころなのよ。
いやおかしいよ。
だって藤堂さんは私がニューポート反対してること知ってるんだよ?それなのに私の味方っておかしくない?ホントに味方なのかな?決まってるでしょ!ごめん。
怒らせちゃったね。
心配してくれてるんだよね。
分かってる。
ありがとう。
でも大丈夫。
絶対富田に証言させて冤罪晴らしてみせる。
頑張って。
じゃあ私先に行ってるね。
(遼)やっぱり出ませんか。
(園田)役所にも来てないんですよ。
(未亜)有給消化中ってことになってるみたいですけどね。
絶対に逃がさない。
(園田)そんなむきになってかけたら余計逃げちゃいますよ。
(遼)でもどうしたって富田に証言してもらわないと。
佐藤さんが市長じゃなくなったらニューポートできちゃいますからね。
そんなことは絶対させません。
(呼び出し音)
(バイブレーターの音)またかよ?
(犬崎)おい。
リコールするのにあと何人足りないんだ?
(富田)3,000人くらいです。
めんどくせぇから手っ取り早くやっちまうか。
若宮。
(若宮)はい。
こんにゃく用意しろ。
(若宮)幾らご用意しましょう。
できるだけばらまけ。
こういう金はなケチっちゃ駄目なんだ。
(若宮)はい。

(ドアの開閉音)
(駿平)今日の夜ご飯何?
(公平)え〜何食べたい?
(女性)民衆の敵佐藤智子に…。
(男性)あおばランドに賛成の方署名お願いします。
(女性)佐藤市長辞めていただきましょう。
(駿平)ねえパパ。
ママのこと?・
(男性)佐藤市長をリコールしましょう。
(公平)よしじゃあ今日はママの好きなもの作ってあげよう。
(駿平)やった!じゃあ焼き肉だね。
(公平)肉探してきて。
(男性)ありがとうございます。
署名お願いします。
(和美)これは?
(誠)犬崎会派の領収書のコピーです。
領収書って政務活動費の?
(誠)かなり大掛かりになってます。
不正流用。
智子さんは知ってるの?
(誠)あの人はこういうこと苦手そうなんで。
確かにそうだけど。
(誠)ジャーナリストとして犬崎を告発してほしいんです。
でも智子さんの冤罪を晴らす方が先じゃない?だからです。
佐藤さんの冤罪を晴らすためには富田の証言が必要になってきます。
ただ犬崎がついているかぎり富田は証言はしません。
それでまずは犬崎を?大スクープになりますよ。
ペンは剣より強し。
お願いできませんか。

(物音)
(西村)まだいたのか?リコールが成立する前に犬崎倒さなきゃ。
(西村)犬崎と佐藤智子食うか食われるかか。
急がなきゃ。
政治部が動いてもいいけど俺はお前の手柄にしてやりたい。
スクープを取れば政治部に復帰できる。
ありがとう。
何だよ?これ。
明らかに後から数字書き足してるじゃないかよ。
(和美)こっちなんてほら業者が違うのに領収書の字が同じなの。
(西村)白紙の領収書か。
グルになってる業者も多そうだな。
あしたから裏取ってく。
(西村)慎重にやれよ。
犬崎に先手打たれたら面倒だから。
(和美)うん。
じゃあ犬崎の不正を暴いてくれてるの?犬崎が失脚しないかぎり富田は証言なんかしないって藤堂さんがリークしてくれた。
藤堂さんが?うん。
あんな大量な領収書をね犬崎のところから持ち出すだけでかなりのリスクだったと思う。
てことはさ藤堂さんは私の味方だっていうことは間違いないよね。
うん。
私の間違いだったかもね。
それよりもさ富田に会わなきゃ話になんないね。
(呼び出し音)有給休暇は職員の権利のはずですが。
ゆっくり休ませてももらえないんですか?入って。
全部バレちゃってるよ。
全部小野君が話してくれた。
河原田さんの汚職事件も私の不正献金も。
富田さんが仕組んだんでしょ?お願い証言して。
全部犬崎の指示だったんでしょ?お願い富田さん。
私今市長辞めるわけにいかないの。
お願い。
で?何の得があるんですか?俺が犬崎さんを裏切ってあんたについて何の得があるんですか?損得の問題じゃないでしょ。
いや大事です。
あんたにも子供がいるように俺にだって子供がいるんですよ。
医者になりたいって言っててね。
どれぐらい掛かると思います?あんただって金がないから諦めろって子供に言いたくないでしょ?頑張ればどんなことだって可能なんだって教えたいでしょ?子供には。
だからって…。
だからってそんな汚いやり方…。
だから!子供が汚いことしないように俺がやってやるんだよ。
犬崎みたいな人間に顎で使われるようなそんな人間にならないように俺が…。
そんなことして子供が喜ぶと思う?仕方ないだろう。
今の公務員の給料じゃ医学部になんて入れられないんだよ。
俺にだって良心はあるよ。
あんなことしたくなかった。
でもさ…。
俺を責める前にこんな世の中を責めてくれよ。
このまま…。
犬崎についてても得はないと思うよ。
お願い。
考え直して。
すいません。
(事務員)はい。
パソコン探してるんですけど。
パソコンなんかうち置いてないですよ。
カタログで取り寄せていただくことはできませんか?すいませんが扱ってないんで。
ホントですか。
ありがとうございました。
(操作音)市長を解任できるだけの数の署名が集まった。
いよいよ住民投票だ。
(男性たち)よしっ。
(犬崎)ここまで来たら勝ったも同然だ。
あのおみこし市長も一巻の終わり。
できるだけ早く住民投票やっちまおうぜ。
(男性たち)はい。
前田。
いよいよお前の出番だな。
はい。
犬崎先生。
うちの政務活動費を調べてるもんがいるそうです。
何?誰がそんなことしてんだ。
千葉報知新聞の記者だそうです。
(犬崎)あいつか…。
裏取られんじゃねぇぞ。
取引先に連絡しろ。
口裏合わせとけ!
(男性たち)はい。
(男性)よし電話だ。
(男性)名簿。
(バイブレーターの音)
(男性)お願いします。
(園田)ありがとうございます。
どうするんですか。
決まっちゃいましたよ住民投票。
だって富田さんに証言断られちゃったんでしょ?ヤバいよね。
冤罪を晴らせないまま住民投票なんて絶望的だな。
落ち込んでますよね佐藤さん。
(井上)住民投票決まったんだろ?はい。
(井上)それで負けちまったらあんた市長首になるんだろ?はい。
ハァ〜こっから見る海奇麗ですね。
でもニューポートができたらこの景色も変わっちゃうんですね。
(井上)今の日本はどこ行ってもおんなじ景色だ。
地方創生っていうのはどの街もみんなおんなじような景色に変えることじゃねぇだろ。
あれ?あれ何ですか?
(井上)ボーリング調査の跡だよ。
ボーリング調査?
(井上)港を造るために必要だったんだろう。
もう3年ぐらい前じゃねえかな。
3年前…おかしいよ。
だってこの辺最近臨港地区に指定されたんだよ?
(事務員)パソコンなんかうち置いてないですよ。
でもほらっここに「パソコン5台分として」って。
(西村)売ってもないパソコンか。
(和美)それから市政説明会なんだけど資料印刷してるのは500部なんだけど会場の定員は80名だったの。
それから…。
(西村)もう十分だ。
じゃあ…。
(西村)これでいける。
住民投票の日程決まったぞ。
(和美)えっ?
(西村)こっちも急ごう。
ボーリング調査したんだって。
(和美)ボーリング調査?そう3年も前に。
ねえその話後でもいいかな?犬崎の件どうしてもあしたの朝刊に出したいの。
えっ?じゃあ尻尾つかまえたんだ。
だからねどうしても間に合わせないと。

(ドアの開く音)
(誠)失礼いたします。
じゃあね。
またね。
頑張ってね。
見せたいものがあります。
私富田恭一はあおば市役所福祉課長時代に犬崎和久議員の命令で河原田前市長にありもしない汚職の嫌疑をかけることに協力いたしました。
そして同じく佐藤市長に不正献金があったかのように見せ掛ける工作をいたしまして皆さまご承知のとおり佐藤市長がリコールをかけられる事態になっているわけでございます。
誠に申し訳ありませんでした。
何で急に証言する気になったの?動機はともかくこの証言さえあれば佐藤さんの冤罪は晴れます。
早速マスコミに流しますね。
ねっちょっと待って。
あしたの朝刊出るまで待てないかな?どうしてですか?大丈夫。
待てますよ。
(富田)もしもし?入金を確認しました。
今後のことは何とぞよろしくお願いします。
(誠)お約束ですから悪いようにはしません。
(富田)失礼します。
(西村)よしっ一面でいくぞ。
(和美)ハァ〜…やった。
ありがとう。
(西村)お疲れさん。
あ〜疲れた。
よかった。
(和美)あっごめん。
(西村)大丈夫。
ん?この駐車場政民党本部近くだ。
えっ?犬崎が行ってたっていうこと?
(西村)そういうことになるな。
何か引っ掛かるな〜。
何でだろう?今日ぐらいゆっくりしたらどうだ。
あした大騒ぎになるぞ。
うん。
お前何考えてんだ。
(前田)危機管理です。
お前俺なしでやれると思ってんのか!ハハハ…。
お世話になりました。
ハハハ…。

(ドアの開閉音)ハハハ…。
わ〜!あっちょっと…。
痛い…。
腰が…。
(和美)えっ?腰?ごめんごめん。
大丈夫大丈夫。
(和美)ハハハ…。
だから…だからだから。
(犬崎)まったくもって身に覚えのない話です。
だいたいその記事を抜いたのは千葉報知新聞でしょ?あそこの記者は佐藤市長とずぶずぶの関係で黒幕じゃないかといわれてる人物です。
公平性がないでしょうが。
(記者)しかし証拠はじゅうぶん裏付けが取れてるそうですが。
あんた自分自身で調べたのか?どうなんだ?人の名誉が懸かってんだ。
それなりの覚悟持ってしゃべってんだろうな!
(記者)えっ?
(記者)あっ…。
(記者)佐藤市長の不正献金疑惑犬崎さんあなたが仕込んだんじゃないですか?あぁ?
(記者)市長の元秘書が犬崎さんを告発してますが。
(犬崎)何だと?
(富田)犬崎和久議員の命令で河原田前市長にありもしない汚職の嫌疑をかけることに協力いたしました。
どけ!通せ!よせ!やめろ!
(和美)犬崎和久一巻の終わり。
これでニューポートも白紙だな。
でもさいったい何だったんだろうねニューポートって。
単なる港ってわけじゃなかったんだろうな。
あれだけ大掛かりな調査をしてたわけだから。
うん?ボーリング調査…。
ボーリング?私分かったかもニューポートの正体。
(園田)それでは佐藤市長の冤罪が晴れたことを祝しましていきますよ!万歳!今日はありがとうございました。
(職員たち)ありがとうございました。
(安部)市長これからも頑張っていきましょう。
頑張ります。
(職員)ではみんなでせーの…。
(一同)万歳!万歳!万歳!あれ?藤堂さんは?あ〜そういえば見てませんね。
失礼いたします。
(英一朗)うん。
ご無沙汰しております。
(英一朗)元気そうだな。
お忙しいところご連絡もせずにすいません。
今日は縁談の件で来ました。
お断りします。
申し訳ありません。
(英一朗)犬崎が持ってきた。
これが縁談を断る理由か?この風俗の女が。
ええ。
でもそれだけじゃありません。
やはり政治家は嫌か?
(誠)いえ。
やっと政治家になる覚悟ができました。
うん?
(誠)自分のしていることは百も承知です。
何も分かっていない。
藤堂家の看板がなくてお前に何ができる。
明が何か言ってきても私はお前の好きにさせた。
なぜだか分かるか?父さん…。
僕だってやっと父さんのことを尊敬できるようになったんです。
(英一朗)じゃあどうして。
敷かれたレールの上を歩いていたらいつまでも父さんを追い越せません。

(ドアの開閉音)
(記者)市長来たぞ!
(記者)市長。
リコールが取り消されましたね。
はい。
やっと市長としての仕事ができます。
頑張りますよ。
市民の市民による市民のための政治。
よろしくお願いいたします。
はい。
(西村)おうどうした?
(和美)分かった。
ニューポートの正体。
ボーリング調査は港のためなんかじゃない。

(ドアの開く音)フゥ〜…おおっ。
こんなとこで何してるんですか?
(誠)心を決めておきたくて。
う〜ん私と一緒だ。
まあね色々あったけどここからが本当のスタート。
よろしくお願いします。
再スタートする前にもう一人副市長をお願いしようかなと思ってるんだけど。
誰ですか?河原田さん。
僕は反対です。
えっ?何で?河原田さんはニューポート建設に反対しているからです。
はっ?僕はニューポート建設に賛成してるんです。
そんな顔してさボケられてもね。
本気です。
僕はそのためにこの街に来たんです。
じゃあ今までずっとだましてたってこと?あなたをだましたことなんて一度もありません。
だって今…。
一度でも聞いたことありました?僕がニューポート建設に賛成か反対か。
じゃあ教えてよ?ニューポートって何なの?どんどんうさんくさく見えてきた。
早く。
知ってんでしょ?産廃処理場です。
産廃処理場?日本中の産業廃棄物を引き受ける処理場です。
それをニューポート建設の臨港地区に併設するんです。
産業廃棄物ってごみでしょ?何でそんなのあおば市に造んなきゃいけないのよ?反対ですよね?当たり前でしょ。
どこかに造らなければならないもんですよ。
だから何であおば市がそんなの引き受けなきゃいけないの?日本中の自治体がそう言うから場所が決まらずもめにもめてるんです。
そんなの当たり前でしょ。
どこだってそんなの受け入れたくないよ。
でもそれを受け入れれば国から多額の交付金が入ります。
その交付金があれば佐藤市長の福祉政策は全て実現します。
あおば市民は今よりさらに幸せになります。
安全面だってじゅうぶんに担保があります。
それでも反対しますか?そんないいことだったらさ何で最初からそう言わないの?ニューポートなんて市民だますようなことしたの?最初から言ったら皆反対するでしょ?さっきの佐藤さんみたいに反射的に反対するんです。
多くの場合民衆のほとんどは政治家の言うことに聞く耳を持たない。
聞くことを放棄しておきながら後で「聞いていなかった」って言うんです。
なら民衆には伝えず導いた方がいいときもある。
そんなのおかしいでしょ。
民衆のことバカにしてるよ。
そんな政治家が世の中おかしくしてるんだよ。
佐藤さんは選挙に行ったことありますか?正直に。
ない。
なぜ行かなかったんですか?民衆に与えられた権利です。
民衆をバカにする政治家が嫌なんだったらそんな人間に政治をさせなければいいんです。
民衆にはそれを選ぶ権利があります。
それが選挙です。
その権利を放棄しておきながら「世の中おかしくないですか?」って僕はそっちの方がおかしいと思います。
じゃあさ選挙のときあれ本当のこと言ってるの?いいことばかり並べ立ててさ当選したら手のひら返すような人だっているじゃん。
だからよく聞いて見極めてそんな人間に政治をさせたら駄目なんです。
それが主権在民ということです。
主権在民?一人一人が自分でしっかり後悔のないように選択するんです。
佐藤さん。
僕は人としてあなたのことが好きです。
僕は政治家になるように育てられていずれは父のような政治家になりたいと思うようになりました。
世の中をよくしたい。
子供を泣かせるような国にだけはしちゃいけない。
政治家としての夢を膨らませるようになりました。
でも僕が高校生のころある法案を強行採決しようとした父が僕に言ったんです。
「独裁政治だと言われてもしかたがない」「愚かな民衆を導くためには独裁しか手がないときもある」僕は耳を疑いました。
この人は本気で言ってるのかなって。
で本気でした。
駆け引きや根回しならそれは政治ですからある程度はしかたがないと許せました。
ただ民衆を愚弄することだけはしちゃいけない。
民衆のための政治だというその理念を失っちゃいけないんだ。
そうだよ。
藤堂さんが正しい。
でもそのときの僕は言い返さずに諦めたんです。
佐藤さんは僕が諦める前の僕なんです。
だからずっと見てきたんです。
もし高校生のころあの父の言葉を聞かずに政治家になっていたらきっとあなたのような政治家になっていたのかもしれないと思うと目が離せなくなった。
だからどこまでやれるか応援したんです。
だったら…。
だったら最後まで応援してよ。
もちろん。
今でも応援してますよずっと。
ただあなたのやり方では限界があることが分かりました。
あなたのやり方では小さな街づくりがせいぜいです。
国家を動かすことはできない。
国家なんて私そんな大それたことなんて考えてないよ。
あなたの仕事はその大それたことにつながってるんです。
だって世の中をよくしたいんでしょ?誰も犠牲にせず何の犠牲も払わないなんて不可能です。
最小限の犠牲で最大限の幸福を実現するべきです。
誰かが幸せになるために誰かを犠牲にするなんてそんなのおかしいでしょ?「おかしい」っていうのは簡単なんです。
できれば僕だってそんなことしたくない。
でも奇麗事だけじゃ駄目なんですよ。
多数を守るために少数を切り捨てる厳しさも持たなければならない。
あなたと一緒に行動してきて僕はやっと父の正しさも分かるようになったんです。
じゃあさ藤堂さんには分かる?切り捨てられて一人になる気持ちが。
分かるわけないよね。
だって切り捨てられるのはさいつだって弱者だから。
私には分かるよ。
いつも切り捨てられる側だったから。
切り捨てられてるって声をあげてる人の後ろには声すらあげられないような人たちがたくさんいるんだよ?民衆が賢くなれってあんたみたいな立場で言うのは簡単かもしんないよ?でもさ毎日ご飯食べることだけに必死でさ自分が切り捨てられてることすら気付かないでいる人たちがいるんだよ。
そんな人たちにあんた言える?もちろんそういう人こそ声をあげていかなきゃいけないよ。
でもさそういう人にだからこそ政治の支えが必要なんじゃない?賢くなるっていうさ機会与えられてないからさ声をあげる方法だって分かんないでいるんだよ。
それでいないことにされちゃって。
簡単に切り捨てられちゃってるんだよ。
だから私がそういう人たちの味方になってあげなきゃ駄目なの。
私がそういう人たちを守ってあげなきゃいけない。
あなたの考えはよく分かりました。
ホントに…。
本当に分かってるの?ええ。
それが佐藤市長の判断なんですもんね。
だってみんなが幸せになるために誰かが一人でも犠牲になるなんておかしいでしょ。
一人の幸せのためにみんなを犠牲にするなんておかしくないですか?どちらが正しいなんてそんな単純な話じゃありません。
きっとどちらも正しい。
だからあなたはあなたが信じる道を進めばいいんです。
僕は国政に行ってみんなの幸せを選びます。
あなたは?あおば市の皆さん。
市長の佐藤智子です。
皆さんにご報告があります。
あおば市で進められてきたニューポート計画その本当の目的は産業廃棄物処理場の建設でした。
そのためにニューポートを造りその周辺に処理場を造る。
そんな計画がひそかに進められてきてたんです。
でも悪いことばかりではないんですよ。
あおば市のためになることだってあるんです。
だからどうするべきなのか悩みました。
悩みに悩んで出した結論は私が決めないということです。
代わりに議会を開いて皆さんに決めてもらいたいと思います。
市民のための市民の議会です。
これは市民一人一人の問題なんです。
直接民主主義。
みんな来てくれるかな?
(佳志)来てくれますよ。

(ノック)・
(未亜)失礼します。
佐藤さんどういうことですか?市議会はいらないっていうことですか?
(遼)応援してきたのにあんまりじゃないですか。
そうですよ。
僕らに何の相談もなくひどいですよ。
私たちまで首にするつもりですか?あなたは議員の仕事を否定してるんですよ?否定なんかしてるつもりないよ。
要するにさ議員だけで決めることはないかなっていうふうに思ってるの。
だってさ産業廃棄物処理場って誰も選挙で言ってないじゃん。
例えばだよ?自分に1票入りました。
その入れてくれた人が賛成か反対か知ってる?皆さん知ってる?だから議員だけじゃなくて市民のみんなで話し合って決めたいの。
そういうこと。

(ドアの開く音)よろしくお願いいたします。
それでは市民の議会を始めたいと思います。
まず初めに産業廃棄物処理場の概要の説明を賛成派の長島さんよろしくお願いいたします。
(長島)はい。
では産業廃棄物処理場の概要についてご説明いたします。
市民の議会に参加してください。
これはあおば市の未来を決める大事な問題なんです。
お願いします。
お願いします。
お願いします。
お願いします。
やっぱり市民の議会なんて無理だったんですよ。
勝手なことするから。
(未亜)ホント勝手ですよね。
じゃあ帰りましょう。
お疲れさまでした。
・よろしくお願いします。
お願いします。
(遼)だからねおばちゃんたちが思ってることとかこうしてほしいってことを議会で話してほしいんだよ。
私たちが何か言ったって変わるわけじゃないしね。
何も言わなかったら何も変わらないんだよ?そういう皆さん一人一人の声を議会に直接届けるチャンスなんですよ。
(男性)気持ちは分かるけどさ俺たちは今猫の手も借りたいくらいなんだよ。
分かりました。
僕が手伝います。
(男性)おいっ困るよそれは…。
来てくれると言ってくださるまで僕はやめません。
助かった!じゃああっちの畑もお願いね。
はい!
(未亜)ぜひ市民議会にご参加ください。
もしよろしかったらぜひいらしてください。
よろしくお願いします。

(男性)おーい姉ちゃん。
はーい。
(男性)同伴でもしてくれんの?
(男性たち)ハハハ…。
ねえおじさまたち知ってました?この街にね産廃処理場ができちゃうかもしれないんですよ。
何だ?それ。
(未亜)わ〜知らないんですか?怖〜い。
ねっ怖いでしょ?皆さんが知らない間にねそんな大事なことが決まっちゃうかもしれないんですよ?怖いでしょ?
(男性)そんな大事なことなの?おじさんの未来に関わることです。
だから一緒に行きましょう。
あれ?アハハ…。
アフターは付き合えませんけどね。
黙ってたらイエスになっちゃいますよ?皆さん声をあげていきましょう。
政治は難しいと思うかもしれません。
でもその政治が皆さんの生活を変えるんです。
お願いします。
どうかお願いします。
(園田)また今日もやってるみたいですよ。
どうせ誰もいないでしょうけどね。
ホントに行くの?
(未亜)取りあえず見てみるだけ見ますか。
(反対派有識者)安全基準を明確にして果たして本当にその数字で大丈夫なのか。
まずはそれを検討しないかぎり安全だなんて言ってはいけないんです!未亜ちゃん。

(せきばらい)はっ?何?それ…。
(男性)じゃあ100%害がないと言ってるわけではないんですね?
(賛成派有識者)そもそも100%害がないものなど存在しないんですよ。
(渡辺)だから俺たち分かんねぇのに何も言えねぇじゃん。
なっ?よろしく。
おいっ!今議会で何を話し合っているのか知りたくないですか?あおば市の未来なんです。
あ〜そこの学生さん。
選挙権なくても参加してください。
そこで知ったことを学校のお友達やおうちの方に話してください。
お願いします。
ありがとうございます。
すいません。
どうぞ来てください。
(駿平)ママ!駿ちゃん。
すいません。
うちの子供なんです。
はいはい…!はいはい何?何?ごみが来たら臭くないんですか?
(賛成派有識者)ご質問にお答えいたします。
1971年に悪臭防止法が制定されまして特定悪臭物質の濃度による規制が始まりました。
あおば市においては運搬の過程からその規制を順守してまいります。
要はあれですよね?ごみがあったって臭くならないよみたいなそんな感じですよね?
(賛成派有識者)その心配はほぼゼロかと。
ありがとうございました。
(拍手)・
(足音)おかえりなさい。
私からもお話しさせていただいていいですか?もちろんです。
お願いします。
(拍手)交付金だなんだっていいこともあるのは分かる。
でもだからって生きるための仕事なりわいを奪っちゃいけない。
なりわいはお金を稼ぐってことだけじゃない。
人の人生そのもの。
それを奪うのは人の命を奪うのと同じぐらい残酷な仕打ちだと思います。
よく言ってくれた!まさに俺が言いたいのはそこなんだよ。
そのとおり!そうだそうだ!
(拍手)
(拍手)
(春奈)先輩おかえりなさい。
(西村)政治部復帰おめでとう。
ありがとうございます。
でも私辞表を出してきました。
(春奈)えっ?私は私の嗅覚で世の中のおかしいと思うことを暴いていきたい。
そのためには新聞社という組織にいるよりもフリーのジャーナリストとしてやっていきたいと思います。
勝手なことを言ってすいません。
大変だぞ。
私どうしても書きたいことがあるんです。
いいですか?皆さん。
私たち一人一人の無関心が積み重なって結局は一部の人間だけが得をする。
そんな世の中になってしまうんです。
後になってあれ?おかしいななんて思ったってもう遅いんですよ。
民衆の敵は外にいるんではありません。
私たち一人一人の無関心。
それこそが民衆の敵なんです。

(渡辺)じゃあ教えてください。
(渡辺)処理場がいっぱいになったらどうするんですか?
(高校生)あおばランドは?ホントに造るんですか?
(女性)税金も安くなるの?
(女性)待機児童ゼロになるってホントですか?
(女性)どうなるの?ちょ…ちょっと待ってください。
ちゃんと一人ずつお話ししていただけますかね。
最後まで皆さんの話はちゃんと聞きますから。
お前はいったい何をしてるんだ?見てください。
これが政治の原点なんじゃないですか?時間があるかぎりゆっくり話し合いましょうよ。
(男性)市が管理を徹底するって納得させてくれれば…。
俺だって交付金でこの街がどれだけよくなるかそこんところをちゃんと納得させてくれるんだったら俺たちだってなやみくもに反対してるわけじゃねぇんだから。
ありがとうございます。
ということで良い面悪い面をもう一度整理して話し合いましょう。
それではどなたかお一人質問ある方。
(一同)はいはい…!
(和美)
今の世の中突拍子もないことが起きる
だが突拍子もないことは実は突拍子もなく起きたりしないものだ

突拍子もないことでこの街を変えた
これは佐藤智子の物語である

(未亜)急がないとね。
今すぐ着くよ。
おはようございます。
おはよう!
(女性)はいお預かりします。
(未亜)お願いします。
じゃあママは代表質問頑張ってくるね。
頑張ってください。
(未亜)タッチは?
(未亜)いってきます!
(園田)・「バッタバッタバッタバッタバッタ」・「バッタバッタバッタバッタバッタ」・「テンテレテレテレテレテレバッタ!」・「テンテレテレテレテレテレバッタ!」あれ?みんな?え〜…。
ったく誰だと思ってんだよ?園田…。
(孫)見て見て。
柿拾った。
(犬崎)すごいな偉いぞ。
じゃあ後でじいじがむいてあげような。
次何して遊ぶ?
(孫)サッカー。
サッカーか。
サッカー上手なのか?
(孫)うん。
じいじにもできるかな?サッカー。
困っている人に手を差し伸べるとか介護をするとかそういう問題だけではなくてもっと原理的にはこの3つの事柄が重要なポイントとなり1つ目がノーマライゼーションという考え方。
(遼)だから不正受給者を減らしていけば福祉財源も増えるんですよ。
相変わらずね。
正論で事が運ぶと思ってる。
でもその正論を忘れたら…。
やってみましょう。
はい。
智ちゃん?早くしないと遅れるよ?・はーい。
(公平)駿平お前も早く食べろ。
遅刻するぞ。
じゃあいってきます。
いってらっしゃい。
いってらっしゃい。
いってきます。
智ちゃん智ちゃん智ちゃん!智ちゃん!何?何?何?これ…。
ありがとう。
いってらっしゃい。
はい。
今回の情報漏えいについてどのようにお考えですか?
(課長)お答えできません。
官公庁の不祥事が続いておりますがそれについてはいかがでしょうか。
(記者たち)一言お願いします。
(和美)一言お願いいたします。
(記者)提唱している福祉政策が話題となっていますが。
(誠)次の通常国会で法案を提出します。
楽しみにしててください。
本当にこの世の中を変えられるのはあなたです。
2017/12/25(月) 21:00〜22:09
関西テレビ1
[終]民衆の敵〜世の中、おかしくないですか!?〜 #10[字][デ]【篠原涼子VS高橋一生】

今夜ついに物語完結!15分拡大SP!本当の民衆の敵は誰なのか。佐藤智子(篠原涼子)VS藤堂誠(高橋一生)!政治家サラブレッドの正体がついに明かされる!

詳細情報
番組内容
身に覚えのない不正献金疑惑、ニューポート計画反対などで佐藤智子市長(篠原涼子)の人気は急落。ついには“民衆の敵”というレッテルまで貼られることに…。平田和美(石田ゆり子)は「前市長・河原田晶子(余貴美子)を追いやったのも今回の件も、あおば市に奇妙な風が吹いているからだ」と智子に告げた。和美はニューポートを作りたがっているのは犬崎和久(古田新太)ではなく、藤堂家ではないかとの疑いを持つ。しかし、
番組内容2
智子は藤堂誠(高橋一生)は味方だと信じていた。
和美が誠に呼び出される。誠は犬崎会派の政務活動費の領収書コピーを大量に持ってきていた。不正流用の証拠として犬崎を告発することで、富田恭一(渡辺いっけい)の証言を引き出したいという誠。
智子は富田に電話をし続けるのだが一向に通じない。その頃、富田は犬崎の事務所にいた。犬崎は智子のリコールに必要な署名の不足分を問う。若宮寛(若旦那)が答えると、
番組内容3
犬崎は不足分を金で解決しろと命令した。
翌日、智子のもとに富田が…。智子が証言を依頼すると、自分には何の得もないと富田。富田は子供の教育のために金が必要だと訴える。自分を責める前にこんな世の中を責めてくれと言い放ち去った。
智子のリコール署名が規定人数に達し、住民投票の日程が決まった。井上(菅原大吉)とニューポート建設予定地を歩いていた智子は、あるものに目が留まって…
出演者
篠原涼子 
高橋一生 
古田新太 
前田敦子 
千葉雄大 
斎藤司(トレンディエンジェル) 
若旦那 
細田善彦 
今田美桜
 ・ 
余貴美子 
渡辺いっけい
 ・ 
大澄賢也 
田中圭 
石田ゆり子 


スタッフ
【脚本】
黒沢久子 

【音楽】
井筒昭雄 

【主題歌】
AAA「LIFE」(avex trax) 

【プロデュース】
草ヶ谷大輔 

【演出】
金井紘 
石井祐介 
相沢秀幸 

【制作】
フジテレビ

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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