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病気で右足を失ったモデル、左足も切断する

生理用品の「タンポン」が原因で黄色ブドウ球菌に感染したモデルが、「体に入れるものには気をつけて」と人々に警鐘を鳴らした。そのモデルは、ローレン・ワッサーさん。2012年、トキシック・ショック症候群で右脚を失った。そしていま、左足も切断することになったのだという。

(サムネイル画像は(@theimpossiblemuse)Instagramより)

24歳で右足を失う、原因は生理中の”タンポン”だった

カリフォルニアに住むローレンさん。モデルデビューは2歳。母親、父親ともにモデルだった。容姿端麗、健康な身体で、大人になってからもモデルとしてのキャリアを積んできた。

2012年、24歳のときローレンさんの人生は一転する。

その日、使用していた”タンポン”が一因で、細菌性疾患のトキシックショック症候群(TSS)を発症したのだ。これによって右足を失った。搬送時、命に危険が及んだ。

トキシック・ショック症候群とは「黄色ブドウ球菌の産生する毒素が原因で起こる急性疾患のこと。」(ユニ・チャーム 公式サイトより)初期症状として、突然の高熱を伴って発疹・発赤、倦怠感、嘔吐、下痢、粘膜充血などが発症する。発症時、ローレンさんはタンポンを使用しており、これが原因で発症したとされている。

一命はとりとめたが、治療のため人工的昏睡状態となり、その後数日で感染は壊疽へと進行。右脚は膝下で切断され、彼女が左脚を守ろうと闘うも、左足の足指も失った。かかとにも重度の損傷を受けている。

右膝下切断の後、タンポンメーカー・Kotex社に対して訴訟を起こした。

ローレンさんが伝えたいこと

では一体どうしたら、女性たちは見えない細菌から身体を守れるだろうか?

膣は、女性の身体の中でもっとも細菌感染しやすといわれる場所。ブドウ球菌に繁殖する時間を与えないこと、長時間つけっぱなしにしないことが大事なのだそう。

米国メディア・ワシントン・ポストの取材で、彼女は数ヶ月で「別の脚を切断する」と伝えた。今でも毎日痛みに悩まされており、再び痛みのない日がやってくることを信じているという。

現在、ローレンさんは生理用品に関する法律を変えるためにも活動も行う。合成繊維のタンポンを始めとする、生理用品メーカーに情報を透明化するように求めている。

また、女性に対して使用時のリスクを知ってほしいという呼びかけも自ら行う。自分に起こった悲劇を再発させないためだ。

ローレンさんのガールフレンドでフォトグラファーのジェニファーさんの提案で、失った右足とともにローレンさんを撮影する「フォトセラピー」をスタートした。少しでも女性たちに知ってもらうためだ。そうすることで、自分自身を治癒してきた。

活動で、女性たちにTSSについて尋ねると、ほとんどが「知らない」と答えるという。ローレンさんは、TSSに関する教育が必要だと考える。自身のInstagramでは、脚の写真を掲載している。「自分の体の中に何を入れているのかをもっと意識してほしい」と呼びかけている。

ローレンさんは、今も毎日激しい痛みに襲われるという。そして、数ヶ月後にもう片方の脚を切断すると伝えた。

女性に伝えたいこと