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川崎・老人ホーム転落死

元職員「記憶にない」無罪主張へ

今井隼人被告

3件の殺人罪 18年1月23日から横浜地裁で初公判

 川崎市幸区の有料老人ホーム「Sアミーユ川崎幸町」で入所者3人が転落死した事件で、3件の殺人罪に問われた元施設職員、今井隼人被告(25)が、事件当時について「記憶していない」と説明していることが捜査関係者への取材で分かった。来年1月23日から横浜地裁で始まる裁判員裁判で、事件への関与を否定し、無罪を主張する見通し。今井被告は捜査段階で殺害を認めていたとされ、公判では供述の経緯なども争点になりそうだ。

 起訴状によると、今井被告は2014年11~12月、当時86~96歳の男女の入所者3人をホームの居室のベランダから転落させ、殺害したとされる。

 捜査関係者らによると、神奈川県警は16年1月末から任意で今井被告に事情を聴き、いったんは3人の殺害を認めたため、逮捕した。だが逮捕後、被告は黙秘に転じ、さらにその後は当時について「覚えていない」などと話しているという。

 これまでの公判前整理手続きで弁護側は、「精神障害の影響で健忘症の症状があり、事件当時の記憶がない」と主張。「検察側は殺人罪の成立を立証できていない」として、起訴内容について争う姿勢を示している。地裁は今井被告の事件当時の精神状態や責任能力などを調べるため精神鑑定を行っており、公判では鑑定結果なども審理されるとみられる。

 被害者3人はいずれも未明に、表通りから死角となる裏庭で見つかった。目撃情報や防犯カメラの映像などの物証に乏しい中、検察側は、3人の転落時に被告がいずれも当直勤務をしていたなどの状況証拠を積み上げて、被告以外に3件の事件を起こせる人物はいないとして有罪を立証するとみられる。

 裁判員裁判には、複数の遺族が被害者参加制度を利用して参加する予定。3月に判決が言い渡される見通し。【国本愛】

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