(台北 23日 中央社)台湾初の慰安婦記念館として昨年オープンした「阿マ(おばあちゃん)の家 平和と女性人権館」(台北市)で22日、開館1周年記念茶話会が開かれた。(マ=女へんに麼)
出席した鄭麗君文化部長(文化相)は、戦争やジェンダー暴力に対する反省を促し、人権教育の拠点となるとして同館の重要性を強調。また、これらの歴史を伝えるのは「恨みを晴らすためではなく、痛みに向き合い教訓を得るためだ。不正義への理解を深めて初めて正義・民主とは何かを学び取ることができる」と述べ、対立を超える架け橋にもなる人権の大切さを訴えた。
同館は台湾人元慰安婦を支援する人権団体「婦女救援基金会」の企画により、昨年12月10日、台北市の問屋街「迪化街」に設立された。展示スペースのほか、カフェなども設けられており、これまでに元慰安婦たちの絵画展や切り紙展が開かれたほか、日本や韓国、中国大陸の学者や韓国人元慰安婦による講演会などが行われた。
今回の茶話会は新書発表会を兼ねており、5人の元慰安婦による芸術作品44点に詩と文章がつけられた「勇士与彩虹」(勇士と虹)が紹介された。
(余暁涵/編集:塚越西穂)