[Profile]
様々な感情、情景を広く『エキゾチカ』と捉え、ポップミュージックへと昇華させるバンド「cero」のKey担当。多くの楽曲で作曲、作詞も手がける。その他、プロデュース、楽曲提供、Remixなども行う。
※順不同
Nate Smith / Kinfolk:Postcards from Everywhere (Ropeadope) CD
Kendrick Lamarの"to Pimp a Butterfly"以降、アメリカのジャズシーンは西海岸が盛んでニューヨーク勢がちょっと元気ない印象でしたが東側から傑作出ました。Jose James等のバックを務めるドラマーのリーダー作。Police風のAORナンバー"Morning and Allison(feat.Amma whatt)"をはじめ、とにかく曲が良い。良過ぎる。今年一番聴いたアルバム。
Jose James等との活動で知られるN.Y.ジャズ・ドラマーの待望のリーダー作!!
Kurt Rosenwinkel / Caipi (Razdaz) LP
ジャズギターの鬼才による10年ぶりのアルバム。ブラジルのミナス新世代~MPB寄りというか、どっぷりの内容。Antonio LoureiroからEric Claptonまで参加してます。こちらも名曲揃い。昨今のジャズはギタリストの時代でもありますね。
コンテンポラリー・ジャズ・ギターの唱導者が制作に10年を費やした大作アルバム!!
Rafael Martini Sextet + Venezeula Symphonic Orchestra / Suite Onirica (Hope in the Past) CD
こちらは本家ミナスのピアニスト / 作曲家 / アレンジャーがリーダーのジャズ・セクステットとオーケストラによるシンフォニー。壮大でハイクオリティな印象とは裏腹にミナス新世代はさらっと凄いことをやるので最後まで楽しく聴けます。昨年出たJoana Queiroz,Bernardo Ramosとのトリオ盤"Gesto"も鬼素晴らしかった!
ヴェネズエラ交響楽団と制作したジャズ・シンフォニー作品。
Craig Taborn / Daylight Ghosts (ECM) CD
現代的、都会的だけどアフロっぽいジャズ・ピアノ・カルテットの新譜。和声もリズムも攻め&攻めでどうなってんのコレ、の瞬間多数ですがおもしろい。ヒップホップ、ドラムンベース、トラップ由来のビートとか好きだけど......正直みんな同じことやり過ぎよね、と思っている方は少なくないと思うんですが、こういうオーセンティックなアフロ・ジャズに触れるとすごい新鮮です。昨年出たブラジル・ジャズギターの新星Lourenco Rebetezをはじめ新しいアプローチが増えると嬉しいっす。
N.Y.で活躍する鍵盤奏者、Craig Tabornの3枚目のECMリーダー作。
Sudan Archives / S.T. (Stones Throw) LP
Stones Throwからの新人でトラックメイカー / シンガー / ヴァイオリニスト。巷間言われるほどアフリカン・テイストではなく、あくまでフレイヴァー程度です。アフロ・アメリカンによるアフリカへのエキゾティシズムに留まっていてその距離感が興味深い。作風でいえば一番近いのはDavid Byrneですね(つまり大好き)。
Stones Throwがサインした注目の女性ヴァイオリニストのデビューEPがコチラ!
Kelela / Take Me Apart (Warp) LP
何よりもまずデビュー・ミックステープの"Cut 4 Me"時代からぼくが彼女を推していることを強調したいR&Bシンガーの正式デビュー・アルバム。プロデューサー陣はJam City、Arca、Mockyなど。初期のインダストリアル感は薄れましたがその分Mockyによるであろうメロウなソングライティングが加わり歌の良さが分かりやすくなった。これを聴きながらR&Bのエロさについて考える日々だった。タイトル・トラックの最後に一瞬出てくるベタなコード進行が泣ける。
ポスト・ベース/インディR&Bの旗手が待望のデビュー・アルバムをリリース!!
Clap! Clap! / A Thousand Skies (Black Acre) 2LP
細野晴臣氏の「エキゾティシズムは最後、宇宙へ向かう」という言葉をそのまま体現したイタリア人トラックメイカーによるトロピカル・ベース(コンセプトは宇宙)。ジャズメンでもあるらしいが、そのせいか(?)前作よりも和音の色彩が豊かでキャッチーになった。Paul Simonがやるワールド系の危なっかしさに繋がる気もしますが、それも今聴けば良いもんです。そう考えるとPaul Simonの最新作をプロデュースしていたのも頷ける。ちなみに自分もトラックものを作るんですがビート感とか勝手にすごく共感しています。
【再入荷】大旋風を巻き起こしたClap! Clap!が2014年以来の2ndアルバムをリリース!!
Dirty Projectors / S.T. (Domino) 2LP
今年一番過小評価された作品だと思う。2000年代に活躍したUSインディー勢、例えばSt.VincentなんかR&Bぽさが増している傾向にあって(Sufjan Stevensの"the Age of Adz"さえもぼくは壮大なR&B作品だと思っている)本作は分かりやすくソランジュまで参加しています。とかく形式的になりがちなR&Bですがこうしたロック側による(もはや全くロックではないけど)クロスオーヴァー作品はもっと注目されてしかるべき。そういえば岡田拓郎くんもこのアルバムがすごく良いのに評価されていない、とインタビューで言ってて心の中でシェイクハンズしました。
リリース前から話題騒然となっている通算8枚目のアルバム。遂に到着しました!!
Videotapemusic / on the Air (Kakubarhythm) CD
マイメンの新譜。初期の名曲でもあるクロージングナンバー「煙突」を改めて収録。退屈な郊外に生まれ育った者にとって、例えば東京のランドマークは、東京タワーでもスカイツリーでもなくて点在するゴミ処理場の煙突。そんな煙突を家の窓からビデオカメラで撮る。チューニングがおかしいギターを弾いてみる。ガラケーの着メロでビートを作ってみる。小学校で使ってたピアニカを吹いてみる。それらを録音してトラックを作る。ヒップホップを通り越してブリコラージュの作法。地方都市の自室でゲットしたそんなやり方の延長線にこんなロマンティックな作品があることに感動しました。
激烈進化の向こう側です...ミステリアスでとびきりメロウなエキゾ・フィールド・ソウル!!
Ahh! Folly Jet / 犬の日々 (-) 7"
高井康生さんの1人ユニットによる17年ぶりの新譜。これが聴けただけで今年は良い年です。A面「犬の日々」は小川美潮&山村哲也デュオの、B面「指切り」は大滝詠一のカヴァー。高井さんの歌はキザで繊細でセクシーで、それと相反するようにピッチがバッチリで、なんだろう、甘いけどシャキッとしたモヒートのような味わいがあります。「犬の日々」の詞が素晴らしい。犬のように舌を出して働き続ける日々にちょっと絶望しかけている、あるいは、犬のように尻尾を振りながら変わらない日々を愛でている、どちらにも聞こえる。多分どっちもだろう。「指切り」は官能的で妖しいアレンジ、特にホーンが素晴らし過ぎます。ヤバいです。間奏に出てくるコード3つ、あれどうなってるんだろう。今度コピーしてみよう。
まさか新作が出るとは...単独名義としては17年ぶりとなるニュー・シングルが7インチでリリース★
[イベント情報]
cero:
12/23(土)名古屋ダイアモンドホール「 -年末調整GIG 2017- 年末調整GIG meets カクバリズム」
1/25(木)渋谷WWW「表現×FALSETTOS×cero」
1/31(水)恵比寿リキッドルーム「POPHOLIC NIGHT dedicated to Masayuki Kawakatsu」
3/17(土)味園ユニバース「CHOICE 5th ANNIVERSARY」
[関連サイト]
http://cero-web.jp/
[関連商品]
滝本淳助ジャケの最新シングルがアナログ化!!限定盤のため、ご購入はお一人様一枚までとさせていただきます。あらかじめご了承ください。
2016年5月に行われたcero初の日比谷野外大音楽堂でのワンマンライブ”Outdoors”を大収録したライブDVD!!
『My Lost City』から2年半。遂にサード・アルバムが完成!!
絶対オススメ★武蔵野ヤング・ポップ・バンドのミラクル・セカンド・アルバム!!
カクバリズムが送りだす武蔵野ヤング・ポップ・バンド★絶対マストのファースト・アルバム!!
2015年リリースのサード・アルバム『Obscure Ride』リリース・ツアーを凝縮した2枚組DVD!!