解像度も大きな判断基準です。
人間は、写真で見る美しい景色を目と脳で「キレイだなぁ」と判断し、何かしらの基準にもとづいて評価することができます。ですがAIが急速に発展している中、機械にもそんなことができるのでしょうか?
しかもロンドン警視庁の人工知能は、砂漠と児童ポルノ画像の見分けがつかないって世界に知られたばっかりですし?
Google(グーグル)は「ニューラル・イメージ・アセスメント」の頭文字を取った「NIMA」という画像評価技術を発表しました。これは名前の通りニューラルネットワークでディープラーニングを行ない、風景写真を採点してくれるのです。人が美しいと思うであろうというものには、高得点がつけられると。
この技術は主に、画像編集のときに役立つだろうと考えられており、編集時には明るさや光と影のレベルを美しいと感じるところに調節してくれるんじゃないか?と期待されているそうな。
NIMAは上記の画像のように、画像の粗さも判断して画素数のクオリティーからも美しさを選定します。たとえば同じ写真でも、解像度の良し悪しで採点が異なっていますよね。なので仮に人の目で微妙すぎる画質の違いも、NIMAならシャープで明るめの画像に高得点を与えてくれるのです。
このようにNIMAは、ディープラーニングで学んだ人間の好みと、画質の両方のアプローチから「美しい写真」を判断してくれるわけです。
砂漠の件も踏まえて、まだまだ最終決定は人間の目ですが……いつの日か人間はものの良し悪しをAIに頼ってしまう時が来るのかもしれませんね。
Image: Google Research Blog
Source: The Verge via Google Research Blog, arXiv.org
(岡本玄介)