『貴 居留守』(サンスポ12月12日)。
スポーツ紙の1面に大きく踊る文字。
『貴 居留守か』(スポーツ報知)もあった。こちらは貴乃花親方の居留守断定はしていない。そういえば『貴乃花 着信拒否』(日刊ゲンダイ12月9日付)という見出しもあった。
大相撲の一連の報道もいよいよネタが出尽くした感がある。
11月14日にスポーツニッポンが『ビール瓶で殴打 日馬 暴行疑惑 貴ノ岩頭蓋骨骨折』とスクープして今回の騒動が始まった。
連日多くの情報が出たが目に見えて大きな事実は、
・横綱の日馬富士が貴ノ岩に暴行した。
・日馬富士は引退した。
これだけなのである(依然として!)。
私は騒動当初から新聞各紙を読み比べてきたので、報道の流れを整理してみたい。
まず「貴乃花親方対白鵬」という構図について。
当初は、白鵬が話をしているときに貴ノ岩がスマホをいじっていたので日馬富士に激怒されたと伝えられていた。すると翌日にもう一つ「理由」が出てきた。
・【横綱・日馬富士暴行】「もう、あなたたちの時代ではない」に日馬富士が激怒か 白鵬、鶴竜も酒席に参加(産経ニュース・11.15 )
《複数の関係者によると、酒席には白鵬関、鶴竜関の両横綱をはじめモンゴル出身力士の多くが参加。貴ノ岩関の「もう、あなたたちの時代ではない」といった趣旨の発言に、日馬富士関が激高したという。》
これに、刺激の強さが売りのタブロイド情報を加えてみる。「日刊ゲンダイ」の記事。
『日馬富士はこの一言でブチキレた。「先輩と違ってマジメに相撲とってます!」』(日刊ゲンダイ11月17日付 ※発行は16日)
記事中の「モンゴル事情に詳しいメディア関係者」の「解説」を引用する。
《「この事件の背景にあるのが、角界におけるモンゴルコミュニティーです。彼らは横のつながりが非常に強い。喜びも悲しみも苦労も分かち合い、団結してきた。当然、『困っている』力士がいれば、『助けて』やる。だからこそ、日本人力士の牙城を崩し、一大勢力を築くことができた。
この10年の計59場所でモンゴル人力士が53度優勝しているのも、その成果です。貴ノ岩の言葉は『僕は誰も助けないし、誰の助けもいらない』ということ。それはつまり、彼らの団結を否定し、冷や水を浴びせたようなものです」》
上記は騒動発生の2日後の記事。今読み返すと早々に踏み込んでいることがわかる。ザワザワする点をまとめると、
「彼らは横のつながりが非常に強い」
「当然、『困っている』力士がいれば、『助けて』やる。」
「貴ノ岩の言葉は『僕は誰も助けないし、誰の助けもいらない』ということ。」
つまりこれは「八百長」のことを言っているのだ。