GoogleがChromeブラウザでの広告ブロックを2018年2月15日から開始すると発表しました。この機能は6月に予告されていたもので、ポップアップ広告や自動で音声が再生されるもの、画面の30%以上を占有するものなどユーザーに不快な思いをさせる広告が対象です。
不快な思いをさせる迷惑な広告の基準は、GoogleやFacebookも参加する業界団体 The Coalition for Better Ads が策定する「Better Ads Standards」。この基準に準拠していない広告を掲載するサイトは、他の準拠している広告があったとしても、すべての広告を30日以上ブロックされます。
広告が基準に準拠しているか、ブロックされているかどうかは Ad Experience Reportを通じて確認が可能。ブロックされた場合、サイト所有者は問題箇所を修正後に再審査を申請できるとのことです。
▲ユーザーに不快な思いをさせる広告の例(Better Ads Standardsのサイトより)
Googleは広告で利益を上げているため、一見すると矛盾する施策にも思えますが、悪質な広告を排除することにより、ユーザーに一律で広告を非表示にしてしまうアドブロッカーなどの使用を止めさせるのが狙いです。これより、良質な広告はこれまで通りに表示され、そこから利益を得ることも可能となります。
なお、Better Ads Standardsの基準は地域ごとに異なり、現在は米国・カナダと欧州でしか定義されていません。2月15日までに日本での基準(あるいはアジア地域の基準)が決まり、広告ブロックが開始されるかもしれませんが、現状では日本のサイトは対象外となる可能性が高いように思います。
ちなみに、対象地域はサイトの言語や運営するサーバーの場所ではなく、訪問するユーザー数によって決まるとのこと。日本にある日本語サイトでも、アクセスの多くが米国からであれば、米国の基準で評価されます。