2017.12.20 Wed posted at 17:43 JST
(CNN) 英ロンドン北東部のナイトクラブで今年4月、来店客らに液体の酸をかけてやけどを負わせたとして傷害致傷などの罪に問われていた男に対し、裁判所は20日までに禁錮20年の刑を言い渡した。ロンドン警視庁が明らかにした。
アーサー・コリンズ被告(25)は11月に有罪判決を受けていた。事件では重いやけどを負った16人を含め、22人が負傷した。
地元警察幹部は、同被告が大勢の人を危険にさらすことを十分承知しながら無差別に薬品をまき散らしたと述べ、「残忍で卑怯な犯行」と非難した。
コリンズ被告は裁判で、薬品の入ったびんを入手した時、中身が酸だとは知らなかったと主張した。2人の男性が飲み物に混入させると話しているのが聞こえたため、デート相手の意識を失わせるための薬だと思い込んでびんを奪ったと述べた。
コリンズ被告はこのびんをナイトクラブに持ち込み、中身の酸を口論相手の男性の顔に勢いよく浴びせた後、2回にわたって無差別にまき散らしたとされる。同被告はその数日後に逮捕された。
ロンドンでは近年、酸を使った襲撃が続発している。2014年には166件だったが15年は261件、16年には454件まで増えた。有罪となった襲撃犯は終身刑を言い渡される可能性もある。
犯罪組織が抗争に使う凶器を刃物や銃から酸に切り替えている可能性も指摘されている。
酸を含んだ薬品は洗剤などの形で簡単に購入することができる。警察や議会では現在、凶器となり得る酸について、未成年者への販売を禁止するなど、入手しにくくする対策の検討が進んでいる。
[PR]
CNN.co.jpのメールマガジンの
お申し込みはこちらから