日航偽メール3億8000万被害

日本航空は、何者かが取引先を装って送りつけてきた航空機のリース代などを請求する電子メールを信じ込んで、3億8000万円あまりを指定された海外の銀行口座に送金してだまし取られたと公表しました。

日本航空によりますと、ことし9月、実在する海外の取引先を装った電子メールで、航空機のリース代として3億6000万円を請求され、財務担当の部署の社員が指定された香港の銀行口座に送金したということです。
メールには「振込先の口座が変更になった」と記されていて、送信者が取引先の担当者の名前になっていた上、添付された請求書も実物そっくりでサインもあったことなどから信じ込んだということです。
さらにアメリカにある航空貨物の事業所でも、ことし8月と9月、同様の偽のメールにだまされてあわせて2400万円を振り込み、被害額はあわせて3億8400万円にのぼるということです。
日本航空は本物の取引先から振り込みがないと指摘されるまで、だまされたことに気づかなかったということで、警察に被害を届け出ましたが、このうちリース料の3億6000万円は、すでに全額が引き出され、回収できなくなっているということです。