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【格闘技】

Eita、ヒール軍団「ヴェルセルク」電撃加入 「今が本当の自分」

2017年12月20日 紙面から

ヒール軍団に電撃加入!!CIMA(右)に水を吹きかけるEita=後楽園ホールで(七森祐也撮影)

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 2017年最後のインタビュー相手は新世代のホープ、Eita(26)。メキシコで修行し、本場のルチャにオリジナルを加えたキレのいい技を得意とする。先月の東京・後楽園ホール大会では仲間を裏切ってヒール軍団の「ヴェルセルク」に電撃加入。このところ観客を敵にまわしている彼の心中やいかにと、突撃してみた。 (聞き手・仲田美歩)

 -いつからプロレスラーになりたいと

 Eita「小4のころ家族旅行で夜中に出発するため起きていたら、たまたまテレビでプロレス番組をやっていた。たしか新日本プロレスの邪道&外道選手のタイトルマッチで『うわっ、これはすごい』と一気に惹きつけられた。そこからプロレスに興味を持ち、やがてレスラーになりたいと思うように」

 -なぜドラゴンゲートを

 「それもテレビ。衛星放送を見ていたら、ペイ・パー・ビューの番組で無料のお試し30秒が流れて、ドラゴン・キッド選手の素早い動きに目がくぎ付けになった。たった30秒で、自分の中で『これだ!』と答えを見つけたような感じだった」

 -今までのスポーツ歴は

 「中学では格闘技の部活がなかったのでバレーボール。高校に上がるとレスリング部があったので即決。あとは、ちょいちょい柔道。全部レスラーになるための準備の時間だった」

 -プロレスラーになると決めたときの周りの反応は

 「特に反対もなく、好きにすればいいと受け入れられた。ぼくは男ばかり4人兄弟の3番目。他の兄弟はみんなサッカーに夢中でプロレスにハマッたのは自分だけ」

 -カッコイイ体形をキープしている

 「夜は食べる量を控える。それと、ドカ食いは避けて、こまめに食べるようにしている。ちゃんとおなかがすいたときに食べるように心掛けて、だらだら食いはしない。ストレスがないように、たまに焼き肉も行くことも。練習は好きじゃないけど基本毎日」

 -大きな転換期となったメキシコ修業時代の思い出は

 「大変だったのは、試合をいちから自分で作っていくこと。自分でアピールしないと向こうでは試合を組んでくれない。いろんな人に連絡してギャラや移動費などを設定したり…。頼りないスペイン語で何とかやっていた。ただ自分は当時、メキシコ人の彼女がいたので、いろんな意味で助けられていた。ほとんど彼女の家にいたし(笑)」(現地で彼女を作るなんて…おぬしやるの~)

 -反対によかったことは

 「メシがウマかった。メキシコの食べ物が合わない日本人もいるけれど、自分はおなかも壊さず、何でも食べていた。ものすごく汚い露店のタコスも平気だった。またメキシコで暮らすことになっても大丈夫」

 -現在のオフの日の過ごし方は

 「体のメンテかな。まず寝る。あとは録画していた番組を見るとか。たまに夜に飲みに行ったりもするけど、基本ひきこもり(笑)。自分は一人の時間がないと無理な人間だから」

 -弱点を教えて

 「空豆が大嫌い。グリーンピース、枝豆は平気だけど。あと海苔(のり)。コンビニのおにぎりも一気に引き抜く。高校の時に消化に悪いと聞いたし…」

(不思議な弱点ですね)

 -好きな女性のタイプは

 「目鼻立ちがハッキリしたハーフや外国人。女優でいうと『ハリー・ポッター』で有名になったエマ・ワトソン。『美女と野獣』はこれからDVDで見たい」

 -長野県木曽郡上松町の出身。当然スキーはできる

 「スキーもスノボーもできる。ここ最近は全然やっていないけど。実家に帰るのも正月くらいしかないし」

 -髪形もファッションもオシャレ。こだわりは

 「特にない。下の短い部分はバリカンで自分で刈っている。今は髪の毛を伸ばしている最中で、手入れは一切していない。実は天然パーマ。美容室に行ったら、『お客さん、パーマかかっていい感じですね』って褒められることも。風呂上がりはくるんくるんに爆発している。この髪質は、なぜだか四兄弟の中で自分だけ。ファッションも特にこだわってなくて、いいなと思ったものを着る」

 -自分の体でどうにかしたいところは

 「足の筋肉をもうちょい付けたい。足の筋トレはすぐに筋肉痛になって日常生活に支障をきたすほどだから、本音言うとやりたくない。だけど付けたいとは思っている」

 -もしプロレスラーになっていなかったら

 「パン屋かな。保育園のときテレビで見て以来の憧れ。店を構えるんじゃなくて車で売りに来る販売移動のやつ。でもパンはあまり好きじゃない」(はぁ~? パン好きじゃないパン屋って…?)

 -同期は誰ですか

 「ヨースケ サンタマリア。14人いた同期で残ったのは自分とヨースケだけ。当時はヨースケのことを『コイツ一番先にやめるだろうな』とふんでた(笑)」

 -突然のヴェルセルク入り

 「やりやすい。もともと周りからナチュラルヒールと呼ばれているし。プライベートのままリングに上がれる。前にいたオーバージェネレーションで担当していたゴングキッズ(観客から子どもを選んで第1試合のゴングを鳴らしてもらう企画)も苦痛で苦痛で仕方なかった。知り合いの子どもは別として、実は子どもが大嫌い。オーバー…に所属していたときは100%の自分じゃなく、いい子ぶっていた。今のチームは自由にできるから楽。制限なく伸び伸びとやらせてくれる」

 -マイブームは

 「家庭菜園。以前はミニトマトを作ってたけど枯れちゃった。今はマザーリーフを育てている。葉っぱから増殖する性質で、ほかの植物より手がかからない。ホームセンターをぶらつくのも好きだ」

◆子だくさんになって子ども嫌い克服してね!!

 意外な面がどんどん出てきましたね~。結構毒づいた発言もあったけど、本人はケロッと、ひょうひょうとしていて、つかみどころがない。そこが彼の魅力なのかも。修業先でちゃっかり彼女をこさえるわ、世渡り上手でもあります。

 それでも同期が次々やめていく中で夢をかなえられたのは、レスラーとしての資質とセンスがあったんだと思う。おそらく数年後には外国人女性と結婚するでしょうね(笑)。子だくさんになって、子ども嫌いを克服してください。

◆タッグ王者決定戦へ

 Eitaはヴェルセルクに移籍後、最初の大仕事として、現在空位のオープン・ザ・ツインゲート統一タッグ王座の新王者決定戦に出場することが決定。23日の福岡国際センター大会で、同世代のTーHawkと組み、CIMA&横須賀ススム組と戦う。

◆後楽園ホール大会 きょう年末恒例の10人タッグマッチ

 ドラゲーの2017年最後の後楽園ホール大会が、20日行われる。メインは年末恒例の特別10人タッグマッチ。5日の後楽園大会で、観客の子供たちをリングに上げ、土井成樹特製巨大ダーツでチーム編成を決めた。年に1度、ユニットの枠を超えた戦いになる。組み分けは次の通り。

 神田裕之、エル・リンダマン、ワタナベ・ヒョウ、ドン・フジイ、T-Hawk

 ビッグR清水、Eita、土井成樹、Kotoka、横須賀ススム

<Eita(えいた)> 本名・小林瑛太。1991(平成3)年10月27日生まれ、長野県上松町出身の26歳。170センチ、75キロ。2011年5月30日デビュー。当初は本名でリングに上がっていたが、2013年9月、メキシコ修行から戻ると同時に現リングネームに。16年7月、初のシングル王座であるオープン・ザ・ブレイブゲート王座(82キロ以下級)獲得(4度防衛)。得意技は変形腕固め。

 

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