元少年の死刑執行=永山死刑囚以来20年ぶり―千葉・市川の一家4人殺害・法務省
時事通信 / 2017年12月19日 12時51分
法務省は19日、1992年に千葉県で一家4人を殺害し、事件当時19歳だった関光彦死刑囚(44)の刑を執行したと発表した。元少年の死刑執行は、連続射殺事件で97年に執行された永山則夫元死刑囚以来20年ぶり。94年に群馬県で親子3人を殺害した松井喜代司死刑囚(69)の刑も同日、執行した。関、松井両死刑囚は再審請求中だった。
死刑執行は7月以来で、現在の安倍政権下で12回目(計21人)。上川陽子法相の下では、8月の再任後は初めて。前回法相時の2015年、1人に執行している。今回の執行で、確定死刑囚は釈放中の袴田巌さん(81)を除き122人となった。
上川法相は記者会見し、「極めて残忍で、被害者や遺族にとって無念この上ない事件。慎重にも慎重な検討を加えた上で、死刑執行命令をした」と述べた。関死刑囚が犯行時に少年だったことについては「執行の判断に関わる」と言及を避けた。
確定判決によると、関死刑囚は暴力団から要求された金を工面するため92年3月、千葉県市川市の会社役員=当時(42)=宅に侵入。現金と通帳を奪った上、役員と役員の母=同(83)=、妻=同(36)=、次女=同(4)=を包丁で刺すなどして次々と殺害。長女=同(15)=にもけがをさせた。強盗殺人などの罪に問われ、最高裁が01年、死刑とした一、二審判決を支持し、死刑が確定した。
松井死刑囚は94年2月、交際していた女性=当時(42)=に結婚を断られたことを逆恨みし、群馬県安中市の路上で顔などをハンマーで殴って殺害。さらに、同市内の女性の両親宅に押し入り、両親も殴って殺した。一、二審は殺人などの罪で死刑を言い渡し、最高裁が99年に被告側の上告を棄却して死刑が確定した。
[時事通信社]
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