本当に「悪意の切り取り」? 洪準杓氏のお辞儀を動画で検証

本当に「悪意の切り取り」? 洪準杓氏のお辞儀を動画で検証

 保守系最大野党「自由韓国党」の洪準杓(ホン・ジュンピョ)代表が安倍晋三首相と会談した際、深々と頭を下げる姿が写真で公開され、与党から「屈辱外交」と批判を受けたのに対し、洪準杓代表側は「悪魔の編集」と反発している。洪準杓代表自身もフェイスブックに掲載した文章で「スチール写真1枚で自由韓国党の北朝鮮の核に対する外交をおとしめようとする左派の策動」「小細工」と一蹴(いっしゅう)した。

 「悪魔の編集」だとすれば、実際はそういう状況でないのに、特定部分だけを切り取って事実をねじ曲げて伝えていることになる。洪準杓代表の「お辞儀写真」は本当に「悪魔の編集」なのだろうか。この時の様子を撮影した動画を確認してみた。

 動画共有サイト「ユーチューブ」には、2人があいさつする時の様子を映した内閣広報室の19秒の動画がアップされている。この動画には、洪準杓代表が安倍首相に会う前に待っているところ、2人が握手をしながら目礼するところ、そしていすに座るところまでが映っている。

 その中で、あいさつするところを見ると、2人は握手をした後、洪準杓代表の方が安倍首相よりも確かに深く頭を下げている。公開されたスチール写真は全体の状況を歪曲(わいきょく)した「悪魔の編集」ではないのだ。

 与党ではこれを「屈辱外交」「深々と頭を下げた」などの表現を使って攻撃した。しかし、2人があいさつする姿だけで「屈辱外交」と断定するのは無理がある。洪準杓代表は「儀礼的な目礼だった。文在寅(ムン・ジェイン)大統領に会ってもそれくらいの目礼をするだろう」と言った。

 事実、洪準杓代表は安倍首相と会談するため日本に入国した際、外国人が行わなければならない指紋押なつと顔写真の登録を拒否した。

 事前に「韓国の第1野党代表の指紋採取は礼儀を欠いている」という考えを日本に伝え、日本がそれを受け入れた結果だった。

 このような点から見ると、頭を下げた目礼は「あいさつとしての姿勢」であって「屈辱外交の姿勢」ではないと見ることができる。

チェ・ラクソン記者
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