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絶望と孤独から保活ママを救うための5ヵ条

「一緒に保活」が母を救う【後編】

前編「保育園『待機児童数』の悲しいカラクリが見えてきた」(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53800)では、今、いわゆる「保活」がどれほど厳しいか、その現実についてデータを交えてお伝えした。ママたちは育児休業をすべて「保活」にあてて心をすり減らして必死に預け先を探しているという事実は、ぜひ前編をお読みいただきたい。

後編の今回は、必死になって保活をする中で孤独を感じ、辛さを味わっているママたちに、夫であり、父親である男性はどのようにふるまえばいいのか、絶望と孤独から保活ママを救うための具体的な方法についてお伝えしたい。

家事も育児も保活も母の役目!?

本来、どの保育園に入るかは、わが子に関わる大きな問題である。夫婦で話し合い、きちんと「保活」の方針を決める必要があるが、現実には、「保活」はほぼ、母親の仕事になってしまっている。

厚生労働省の『平成28 年度雇用均等基本調査』(http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/71-28r-07.pdf )によれば、男性の育児休業の取得率はたった3.16%にすぎない。平成8年には0.12%であったことを思えば増えてはいるが、まだまだほとんどの場合、母親である女性が育児休業をとる。それまで、共働きできっちり家事を分担していた夫婦のパワーバランスが変わるのが育児休業の時期だ。

ほとんどの場合、妻が育児休業を取得し、その瞬間から、妻が育児と家事を負担する立場になってしまう。そして育児休暇が終わった後も「家事も育児も母親」というパワーバランスがそのまま引き継がれ、母親が疲弊している家庭は少なくない。

赤ちゃんは可愛くても育児には体力がいる。そこに保活も加わるのだ。Photo by iStock

育児休業が「保活休業」になってしまっている現在、母親は一人で入園について悩み、大きいお腹を抱えてか乳児を連れて見学をし、そのほかに毎日の家事や育児も引き受けざるを得ない。そんな風に妻にすべてをゆだねている父親も少なくないのではないだろうか。

「見学に行けなくても、パパは、子どもが保育園に入ってからの生活がどんなものになるか、ママと一緒に考えることから始めたらいいと思うんです。子どもが生まれると、大人だけのライフスタイルから子ども中心の生活へと一気に変わります。母親にとっては当たり前の“子ども中心の生活”がなかなか父親に伝わらないこともあるんですよね。

例えば私は、小さな子どもを連れて電車に乗るのがとても困難だった時タクシーを使ったら、夫に『贅沢』って言われてショックを受けたことがあります。また毎日の食事作りもなかなか難しくなるので、週1回だけミールキットを利用し始めたときに、『利用する必要ある?』って言われたことも。この大変さがわからないんだなと本当に悲しくなりました。悪気はないのでしょうが、そういう小さなことが、わからない男性は多いのかもしれません」(現在2人目のお子さんの保活中のAさん)。

 

子どもが小さなうちは、あらゆることをママが楽であればOKと割り切ることも重要だ。ママが楽しく仕事をして、子育てをできるように心を砕くのが父親の勤め。「保活」に関わることで、夫が「父親」に変わっていける機会はたくさんある。