【NQNロンドン】1日のロンドン株式市場で、FTSE100種総合株価指数は続伸。前日終値に比べ51.66ポイント高の7423.66で引けた。たばこ株と石油株の上げが指数を押し上げ、構成銘柄の約7割が上昇した。

 たばこのブリティッシュ・アメリカン・タバコとインペリアル・ブランズはともに前日までに大幅続落した後だけに、この日は買い戻された。ロイヤル・ダッチ・シェルなど石油株も買われた。BPは四半期純利益が市場予想を上回ったことが好感された。

 航空機エンジンのロールス・ロイスは、上期利益が市場予想を上回ったことを受けて10%上昇した。品質試験サービスのインターテック・グループと保険のダイレクトライン・インシュアランス・グループはともに上期増益が好感され、それぞれ9%超、5%超上がった。

 バークレイズなど銀行株も堅調だった。航空のインターナショナル・エアラインズ・グループと保険のアドミラル・グループの上げも目立った。

 半面、鉱業株は売られた。上期決算を発表したフレスニージョの下げが目立った。医薬品のアストラゼネカは、複数のアナリストが株価目標を引き下げたことなどが嫌気され下落した。医療のメディクリニック・インターナショナルと鉱業・化学のジョンソン・マッセイも下がった。

ソニーは1日、日本アニメの配給・配信事業を行う米ファニメーションを買収すると発表した。取得額は約1億4300万ドル(約157億円)。買収によってアニメコンテンツ配信事業の拡大を狙う。

 子会社を通じて持ち分の95%を取得する契約を結んだ。ファニメーションは「ドラゴンボールZ」や「ONE PIECE」、「進撃の巨人」など日本の人気作品を配給している。ソニーは2018年3月期の連結業績への影響は「軽微」としている。〔日経QUICKニュース(NQN)〕

ソニー(6758)の吉田憲一郎副社長は1日の決算説明会で、2018年3月期通期の利益予想を据え置いた(売上高は上方修正)背景について「為替、金利、地政学的リスクも含めマクロ環境の変動要因は大きい」と指摘し「先行きについては慎重に読んでいる」と説明した。

 17年4~6月期の営業利益(1576億円)は10年ぶりに同期間として営業利益ベースの過去最高を更新した。ただ、10年前の07年度(08年3月期)通期の営業利益は5000億円に届かなかったとあって、吉田氏は「緊張感を持って業績を積み上げていきたい」と述べた。

 18年3月期の連結業績予想では、各部門の営業利益についてゲーム&ネットワーク部門で100億円、カメラなどのイメージング・プロダクツ&ソリューション部門で120億円、半導体部門で100億円を従来予想から積み増したが、計320億円の上振れ分はその他などの項目で相殺し、営業利益予想は5000億円のまま据え置いた。ただ「ビジネスリスクとして織り込んだが、実態が大きく悪化しているわけではない」(武田和彦執行役員)という。〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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