当たり前だが、ネタバレだらけだ。だが知ったことか。こんなクソ映画。
人生で一番のクソ映画だった。(いままでのナンバーワンはロボコップ3)
「ローグ・ワン」も「フォースの覚醒」も大した映画じゃないが頭には来なかった。
プロットホールは皆が話しているとおり。出て来る登場人物一人のこらずアホで感情移入を拒む。お約束を破りたいがためのめちゃくちゃな展開。
設定無視はフォースの新能力やイミフな爆撃機、一番ひどいのはハイパードライブ・アタック。あれがありなら今までの戦いはほとんど無意味になる。
だが、こんなものは平凡なクソ要素だ。べつにスクリーンを切り裂いて、なかったことにしたいほどのことじゃない。
一番頭に来たのは「差別構造」肯定だ。スター・ウォーズは世界観のなかで基本的に「人間」中心主義がある。共和国にもあったが帝国が勃興してよりそれが強固になったわけだ。だから帝国に基本的にエイリアンはいない。(例外が映画以外のメディアでいるのは知っている)
エイリアンと人間の差別、被差別関係は作品で何度も描かれる。そしてそれよりも下の被差別階級としてドロイド。この3つの種族関係はそれぞれの立場がきちんと映画で描かれ続けてきた。ジャージャーやイウォークの存在も「スター・ウォーズ」の必須の要素だった。
それが今回はじめてまったくないがしろにされている。もっともレジスタンス側で位の高いエイリアンであるアクバー提督を雑に殺し、その代わりに人間の紫おばさんをコネ抜擢する。老齢の身でありながらレジスタンスに身を捧げた大提督は人間とエイリアンの友愛の象徴だったはずなのに。
エイリアンに見えるファースト・オーダー最高指導者も、彼が受けてきた恥辱や野心もまったく描かれず、雑に殺される。
その他のエイリアンは背景に押しやられ、奴隷(または逆に低能な人間差別者)としてしか描かれない。ジェダイテンプルに仕えるエイリアン原住民を愚者のように描き、あまつさえルークはそれをあざ笑っているかのように描く。ポーグのような意識を持たない「かわいい」エイリアンしかクローズアップされない。この映画でエイリアンは全くの差別されて然るべき存在としか描かれないし、登場人物全員がそんなように行動する。(指導的なエイリアンは二体でてくるが実体として描かない狡猾さまで備えている)
ドロイドはそれにまして影が薄く、まったく雑な扱い。
この差別構造の肯定はもっとエスカレートする。有色人種と白人との分断まで肯定してくる。
黒人と白人は絶対くっつけないために、容姿の悪い愚鈍な黄色人種をわざわざ黒人主人公に割り当てる。
最後には白人女主人公と白人パイロットが出会うと今後の結びつきを予感させる、例の言葉を口にするのだ。
そしてラストシーンにはエイリアンに奴隷化された白人少年がフォースに目覚めるかのように描かれる。過去ジェダイ・ナイトとしてたくさんいたエイリアンではなく、新しいジェダイは白人少年なのだ。
馬鹿にしてんのか。別にエイリアンを主人公にしろとか有色人種を活躍させろっていってんじゃない。出すならちゃんと扱えよ。過去に敬意を払えよ。ルーカスはつたなくとも他者(エイリアン、ドロイド、有色人種)にたいして良い奴も悪いやつもいるし、バカも利口もいるように描いてきたぞ。
だから「スター」ウォーズだったんだ。主人公たちがエイリアンやドロイドに対して見せる豊かな感情に共感してきたんだ。
聖書に則ったテーマがあれば絶賛するクソ評論家の町山には心底失望した。こんな酷い、悪意の塊のような映画はまったく認めれらない。
白人の人間だけにクローズアップされた「スター」ウォーズなんてスカイウォーカーの血筋の物語の百倍クソだってわかんないのか。神話を民主化したというが、個人(家族)の話が人種の話にすり替わるほうが何倍も悪質なのがわかんないのか。
某デビルマンといっしょで酷評されまくると気になって見に行きたくなってしまう
金払って町山氏の評論音声きいたけど、他の肯定派と同じように殆ど「SW伝統を壊した革新性がすごい」としか言っていなかった。 いや、伝統を壊して新しくするのは全然いいんだけど...