みなおか終了で金欠危機に とんねるずに問われる経営手腕
キー局のプロデューサーらが企画書を手に行列をなしていた――なんてのは遠い昔の話。お笑いコンビ「とんねるず」が“最後の時”を迎えようとしている。牙城であった唯一のレギュラー番組「とんねるずのみなさんのおかげでした」(フジテレビ系、木曜21時)が来年3月で終了。日刊ゲンダイはかねて報じてきたが、今月7日のOAでようやく発表され、20年の歴史に幕を閉じることになったのだ。
1997年6月から始まった前身番組から約20年。民放バラエティーのトップランナーを担ってきたこともあったが、ここ数年は打ち切りが有力視されてきた。というのも「ウン十億円の累積赤字があると噂されている。最大の理由は制作費。バラエティーなのに1本5000万円超もの額をかけていた。しかもそのうち、出演料や企画料でとんねるずが800万円以上を持っていく。これまではフジへの貢献度から大目に見られていたが、さすがに同社上層部もかばい切れなくなったようです」(制作会社幹部)
■俺様キャラ返上し営業電話
自業自得といったらそれまでだが、石橋貴明(56)と木梨憲武(55)は「みなおか」終了でざっと年3億8400万円の収入が消えることになる。その穴埋めは一体、どうするのか。特に石橋は、木梨や妻で女優の鈴木保奈美を抱える芸能事務所の社長でもある。そのため「あちこちに営業電話をかけまくっています。しかも、“必要ならどこへでも挨拶しに行く”と周囲に言い回っている。相当、焦っているようです」(事情通)。
俺様キャラの石橋が随分な変わりようだが、民放各局の反応は皆、一様に冷めているという。
「因果応報ってやつですね。全盛期のとんねるずの態度は本当にひどかった。いまでいうパワハラでしたから。日本テレビはかなり前から出禁になっていて、いまだに解けていない。現段階ではどの局よりもハードルが高いといえるでしょう。TBSとテレビ朝日は特番での付き合いはあるものの、今後の番組編成に関しては未知数。テレビ東京も過去に特番こそあれど、そのパイプは他局以上に細い。それに何よりギャラが高すぎる。タレントは一度、引き上げたギャラを下げることはしない。自分が生きてきた証しそのものですからね」(前出の事情通)
芸能界きっての資産家ともいわれた石橋だが、こんな話も聞こえてくる。現在の実情は“火の車”だというのだ。
「事務所経営が回っていないのは確か。売れているのは鈴木のみですからね。新たなタレント、しかもすでにある程度売れている人物をプロデュースするとか何か策を打たないと回らないでしょう」(芸能プロ関係者)
ちなみに石橋社長の下には、木梨が副社長として名を連ねている。2人ともタレント以上に経営陣としての力量も問われているようだ。「「みなおか」2018年3月に終了へ」をもっと詳しく