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医療・健康・食 ライフ 週刊現代

年をとってから入れ歯になる人の根本的な「共通点」

変えましょう、いますぐに

糖質を減らす

「すぐにでも始められる、虫歯、歯周病のケアとして、まずは糖質、炭水化物の摂取量を減らすことが挙げられます」(小峰歯科医院理事長・小峰一雄氏)

これまで歯周病、虫歯の予防やケアといえば、歯磨きの方法、歯磨き粉の種類の選び方などが主だった。しかし、「食事の取り方」によっても、歯の病気を予防、治療できることが明らかになってきている。

 

小峰氏によれば、そのひとつが、「炭水化物を減らす」というものなのだが、いったいどういうことなのか。

1部でもふれたとおり、歯周病の原因には、炭水化物の摂りすぎで血糖値が高くなっていることもあげられる。

「血糖値が急激に上がり、血管が傷ついたり、免疫力や抵抗力が下がったりすることで、虫歯や歯周病のリスクが高まるのです。実際、糖尿病の人は歯周病の有病率が有意に高いことが研究で明らかになっています。

また、食事の後に、血糖値が急激に上がったり下がったりする『グルコーススパイク』が極端な人も、虫歯になりやすいことがわかっています。

それに、炭水化物は歯周病菌のエサであり、プラーク(歯垢)もつくりやすい。もちろん減らしすぎは問題ですが、最低限の量にとどめることが重要です」

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標準的な体型の50~60代の男性の炭水化物の摂取基準量は、一日あたり300g程度(ごはんなら茶碗2杯分ほど)とされている。この量を超えないように食事を調節したい。

食べる順番も大切だ。食事の際、最初に野菜を食べ、最後にごはん、パンなどの炭水化物を食べるという順番を意識するといい。野菜に含まれる食物繊維やビタミン、ミネラルには、炭水化物の糖質が体内に吸収されるのを抑える働きがあるからだ。