「今年の阪神」には、史上最強の鉄壁リリーフが誕生した。虎の救援陣5人が今季シーズン60試合に登板。60試合以上登板の投手が同一チームに5人はプロ野球史上初だった。なぜ5人もの投手が60試合に登板できたのか。ブルペンに隠された秘密に迫った。

 雨降る横浜で猛虎の鉄壁リリーフ陣が歴史に名を刻んだ。9月27日DeNA戦。阪神は7投手のリレーで4時間30分のゲームを4-4の引き分けに持ち込んだ。最後は守護神ドリスがイニングをまたいで2回無失点。このドリスの登板がチームでは桑原、岩崎、マテオ、高橋に次いで5人目の60試合登板。60試合以上登板の投手が同一チームに5人はプロ野球史上初だった。

 12球団トップの救援防御率2・68。これだけで今季ブルペン陣のすさまじさを示しているが、11月のNPBアワーズでは、桑原とマテオが43ホールドポイントで最優秀中継ぎを受賞。ドリスが37セーブでセーブ王に輝くなどリリーフのタイトルを虎が独占した。

 種まきは昨年から始まっていた。日本球界では今でも肩の「2度作り」が一般的。投げる可能性があろうが、なかろうが1度ブルペンで肩を作る。暖機をしてエンジンを暖め、マウンドに上がる直前に、もう1度…。だが、阪神のブルペンにはルールがある。「肩を作るのは1度だけ」。金本阪神誕生からブルペンを任される金村暁投手コーチ(41)はその常識を覆した。

 金村コーチ シーズンを戦う上で全然違ってくると思う。それは選手が体で感じているんじゃないかな。もっと言えば、選手寿命にも関わってくる。