「けいおん!」シリーズ、「聲の形」を手がけた山田尚子監督による新作映画「リズと青い鳥」の新情報が解禁された。公開は2018年4月21日。
「少女の儚く、そして強く輝く、美しい一瞬を――。」
主人公は「響け!ユーフォニアム」に先輩として登場する、オーボエ担当の鎧塚みぞれとフルート担当の傘木希美。
「聲の形」メインスタッフが集結し、「ユーフォ」本編とは違う角度から高校生の姿を描く。
キービジュアルは、学校の屋上での2人。「さよなら、私の青い鳥」とコピーがある。
ティザービジュアルは絵本のような世界観だったが、今回は制服の2人が描かれている。
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高校3年生、最後のコンクール。自由曲「リズと青い鳥」にはオーボエとフルートが掛け合うソロがあった。
「なんだかこの曲、わたしたちみたい」
屈託もなくそう言ってソロを嬉しそうに吹く希美と、希美と過ごす日々に幸せを感じつつも終わりが近づくことを恐れるみぞれ。「親友」のはずの二人。
しかし、オーボエとフルートのソロは上手くかみ合わず、距離を感じさせるものだった。
公開された場面写真は、音楽室で希美がフルート、みぞれがオーボエを吹くシーンと、寄り添う姿、そして黄色い花。
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制作陣のコメントは以下の通り。
山田尚子監督
この作品は、一歩先も見えないくらい頑なで健気に日々を過ごしている少女たちの映画です。
不意にこぼれ落ちてしまうため息や、鼓動、胸高鳴るようなひそひそ話、悩みの中の微熱なんかをじっと息をひそめて撮り切りたい、と思っております。
思う事と想う事。同じようでいてまったく同じでないもの。
思春期の、感じやすいこの時期だからこそ美しくあることができる、触れれば壊れてしまうガラス玉のような彼女たちの、有限の瞬間にみなさまと一緒に立ち会うことができれば、と思います。
脚本 吉田玲子さん
愛して欲しい、振り向いて欲しい、認めて欲しい、自分だけのものでいて欲しい。欲望は空へ羽ばたく翼にもなりますが、自分や誰かを閉じ込める鳥かごにもなります。
これは、自分を解き放つ少女の物語です。そしてまた、自分には翼がないことを知る少女の物語でもあります。
でもその両者が出会ったことは、決して不幸なことではありません。
山田監督の感性が自由に羽ばたき、美しくもはかない、どこか残酷な物語を高い空に描く様を見上げていただければと思います。
キャラクターデザイン 西谷太志さん
『リズと青い鳥』。今作はみぞれと希美、二人の少女に寄り添った物語です。
この作品独自の世界観に溶け込むように、今までの『ユーフォ』とはまた少しアプローチの異なる形で、キャラクターを新しく創り出しています。
少女の線の細さや透明感、教室に流れる張りつめた空気やかすかな息づかい。いつもの日常の何気ない会話やふれあいの中で、少しずつ変化していく二人の距離や想い。
それぞれの感情と静かな熱量が画面からにじみ出ていくように、繊細に、大切に描きだしていきたいと思います。
音楽 牛尾憲輔さん
ふと触れば壊れてしまうような、息を潜めなければ崩れてしまうようなそんな青春の一瞬を、なんとか結晶化するよう制作に勤しんでおります。2018年4月の公開を是非ご期待下さい。