「つみたてNISA」の非課税期間がなぜ「20年」なのかがよくわかるグラフ
- 2017/12/14
- 22:16
もうすぐ、2018年1月から「つみたてNISA」の制度がはじまります。
一般NISAの非課税期間が5年であるのに対して、つみたてNISAの非課税期間は20年と長いのが特長です。なぜ20年なのかがよくわかるコラムがあったので取り上げます。
NIKKEI STYLE のセゾン投信中野社長のコラムです。
「運用期間が5年だと、相場の上げ下げの影響によって含み損になることもあり得るけれど、20年も続ければ相場のうねりを乗り越えることができる」と言っています。それがよくわかるグラフを引用します。
(積立王子がつみたてNISAを解く 20年、120本の真意|マネー研究所|NIKKEI STYLEより)
1985年以降の調査期間中、5年保有だと、年率リターンは年によって▲8%~+14%までバラバラでしたが、20年保有だと年率+2~8%に収れんしているのがわかります。
長期保有により、平均回帰性がはたらいたという見方もできそうです。これを見れば、誰だって一般NISAではなくつみたてNISAを選びたくなるような、きれいなグラフだと思います。
やっぱり、安定したリターンを得るためには長期投資が良さそうです。
ただ、このグラフは、1985年から1年ずつずらしたデータでサンプル数はそれほど多くはなく、特に20年保有のサンプル数は、直近まで引っ張ったとしても、重なりを含む10サンプル程度しかないと思われます。
このデータは、もともと金融庁のつみたてNISAの制度説明資料にあるものなのですが、金融庁の意見交換会でこの資料を初めて見たときには、「ずいぶん思い切ったデータを出してきたな」と思ったものです。
私自身も長期分散投資をしていますし、もちろん有効だと考えていますが、このグラフは将来、ふり返った時に、「良い時期」を切り取ったデータになっている可能性は含みおくべきだと思います。
現在から20~30年後に同じ手法で1985年からのデータを取ってみたら、どのようなグラフになるのか。さらに長期投資したくなるようなグラフになっていたらいいなと、ちょっと楽しみです。
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