これは 転職 Advent Calender 2017 15日目の記事です。
普段このブログではコーヒーカップのことしか書いていないんですが、今回はちょっとひとつ人生の契機がありましたので書いてみます。
■これは俗に言う「退職エントリ」というヤツでは?
……などというタイトルで書きはじめましたが、厳密には違います。
これは転職 Advent Calenderですからね、当然「転職エントリ」です。
とはいえこのブログでは、普段僕が何の仕事をしていたとかそういうことをまったく書いてきていなかったので、転職について、また転職先について書く前に、まず僕のこれまでをおさらいすることにします。
一部業界へのアンチテーゼにならないようなるべく穏便に書くつもりですが、結果として「退職について」の色合いが濃くなりそうなので、こういったタイトルとしています。
少し長くなるかもしれませんが、こんな記事を読んでくださっている皆様におかれましては、ぜひお付き合いください。
■始まりは函館から ~自家焙煎珈琲の喫茶店にて~
僕はもともと将来については甘く考えていました。
高校、大学と情報技術について浅く学んでいたころ、なんとはなしに「きっとこう、なんかパソコンを触って作業する仕事に就くんだろうなぁ」なんて考えてはいましたが、そこにまったく具体性はありませんでした。
そんな僕が、気づくとなぜか函館にいて、自家焙煎の小さな喫茶店にいました。
なんでそこまで流れ着いたのかについては長いので割愛しますが。
人生に希望を持てずにいたそのころの僕は、その喫茶店の店主に「もしやりたいことが見つからないなら、うちで珈琲でもやってみるかい」などと誘われます。
珈琲という飲み物にまったく興味がなかった僕は、しかしその店で初めて「おいしい珈琲」というものを知り、興味を持ちました。指摘の通り特にやりたいことがなかった僕は、言われるがままその店で珈琲を学び始めます。
■札幌のある喫茶店にて
函館のその店で、僕はどんどん珈琲にのめり込んでいきました。
一日に数発、店用の豆の焙煎を任されるようになり、それ以外にも書籍で勉強をし、焙煎と抽出の勉強/研究のために豆を焼いては淹れ……を繰り返しました。
労働時間などは気にせず、朝の7時には店に行き、除雪と掃除から初めて、夜21時まで店にいて、お客さんと話をしたり、珈琲や器の勉強をしたりして、とにかくカウンターに立って作業をしていました。
でもそんな店も、とある事情で一度長期休業(閉店)状態に陥ります。
詳細については本題と逸れるので割愛しますが。
ちょうどその時期に札幌へと戻り、僕は札幌のとある喫茶店で働き始めます。
ここは函館の小さなお店と違い、一日に300人単位でお客さんが入るマンモス店、でも珈琲にはこだわりがあるような、すなわち「超忙しい」お店でした。
ここで僕は、朝一で店を開けてから、店の管理を任されるようになります。
店の在庫の管理や店舗ホールの管理などを行いつつ、カウンターに立って日がな100杯以上のネル点ての珈琲を抽出しては提供し、……というのを繰り返していました。
余談ですが、函館でもそうですし、この店でも、この次の店でも人より珈琲の抽出に触れる機会が多く、また試行錯誤しながら珈琲の抽出を続けられたこともあって、自分の珈琲抽出に対して自信が持てる自分が形成されていきます。
■本土上陸作戦~銀座での新店舗開店に際して
そんな日常を繰り返している折、銀座に新店舗を開店する話が出てきます。
人手が足りないという話もあって、僕はそこに駆り出されることになり、結果として東京の地に根を張ることとなりました。
新店舗は、僕がこの店舗にいたオープン当初こそ閑古鳥が鳴いておりましたが、今では大分認知され、売り上げも安定してきているようです。
……と、ここまでが「喫茶店」で仕事をしていた時代の僕の話です。
■10年後を見据えての転職
ここからが本題。
喫茶店にいたころ、僕は一つ悩みがありました。
それは、趣味に金をつぎ込んでも余裕がある貯金ができないということです。
つまり賃金が足りないのです。お金が欲しいわけです。
将来自分のお店も持ちたい!みたいな漠然とした夢のようなものもあったわけです(ちなみに今もあります)。
そういった単純な理由で、転職を考え始めていたころ。
ある人にIT業界を熱心に勧められ、ついにはそっちの業界への転職を決意します。
といっても、当然これまでの業務経験は「喫茶業」だけ。
知識も半端(ほぼない)で、すべてがゼロからのスタート。
この時の僕は、自分で業界について調べずに転職活動をはじめていました。
「ポテンシャル採用」「未経験積極採用」などという文言の裏に隠された闇について一切知らず、ついにはとある小さなSES企業からの内定を受諾してしまったのです。
これが、すべての間違いでした。
■火のないところに煙は立たぬ
小題通りです。
SES企業には2年勤めましたが、まぁひどいものでした。
残業を是とし崇める体育会系の会社。工数を稼ぐために残業するように営業から電話がかかってきたり、同じ案件にアサインしていた自社の上司から「なんで残業しないの?」とか訊かれたりする、そんな会社です。
他にも、上記の上司の無自覚な(重要)パワーハラスメントで、精神を病んだ僕の後輩もいました。
現場についても、非効率的な作業の繰り返し。
エクセルを方眼紙にしては設計書を書き、エクセルを方眼紙にしてはスクリーンショットエビデンスを貼り……某Xamarinの神(他称)が漫画を描いたりマイクロソフトでエヴァンジェリンだかエヴァンゲリオンだかになる理由にも、ちょっと理解を示せてしまうというものです。
ほかにも書きたいことは山ほどあるのですが、これは「退職エントリ」ではないのでこれくらいにしておきます。もし話をききたいなどという奇特な方が居りましたら、僕のTwitterアカウントにリプライでも寄こしてください。
■トゥギャッターの変
その後、もうなんかいろいろと耐え切れなくなって転職活動をはじめます。
退職については、自社といろいろとあったのですが、その辺は悪意あるフォロワーにトゥギャッターでまとめられたので、そちらをご覧ください。
さて、そのまとめがバズったせいで次々と説教オジサンが降臨し、また一方で僕のことを応援してくれる方もたくさん現れました。本当にありがとうございます。
話は逸れますが、Amazonで他方から救援物資が着弾した折にはヤマト運輸のお姉さんが「荷物たくさん届いてるんですね」と、若干ヒキ気味に訊いてくるようなイベントが発生しました。
とにかく、この件でフォロワーが100人ほど一気に増え、その中に転職の契機が潜んでいたのです。
■「転職するなら、まず人脈♪」
僕が転職活動に疲れ、明日生きていく金もないのに11社目のSES企業の内定に辞退連絡を送信しながらTwitterで悪態をついていたとき、トゥギャッターの一件でフォローされた方の1人から、「もしよかったらうちの話も聞いてみますか?」とリプライが唐突に飛んできました。
ちなみにその方は、炎上したまとめに「貯金しとけよw」とコメントをしていたアカウントでした。
その頃、もうとにかく何でもまずは話を訊いてみて、転職する可能性を増やそうとしていた僕は、音速で返信を打ちました。
その後、流れるように面会の日程が決定したのです。
■焼き肉と内定
お会いすることとなった当日、喫茶店で軽くお茶をしながら話を伺った後、焼き肉に誘われて僕は遠慮も知らずにおごられています。
色々と会話をしていくなかで、彼は「僕、もう今日内定の権限持ってきてるので、内定出しちゃうんで」と、さらっと僕に内定を出しました。
あまりにも唐突すぎて、はじめちゃんと言葉の意味を飲み込めなかったほどです。肉は飲み込んでいたんですが。
そして数日後、僕は内定を受諾させていただき、晴れてこの会社に転職することとなりました。
■転職の決め手
以下、うまくまとめられないので決め手となった要素を列挙します。
・Web系の案件がある
・リモートワーク
※あれ!?これだけ見ると転職 Advent Calendar 2017の19日目に似たようなこと書いてる人がいるな!?
・会社名が面白い
・お話した方が面白い
・できれば働きたくない、不労所得で生きていきたいというマインドの一致
・いろいろと緩い(開拓のし甲斐がある会社)
・タスクをこなしていれば休暇取得などの自由度がとても高い(働きやすい会社)
・必要に応じて技術書を会社経費で購入してよい
他にもこまごまとした事由はあるんですが、大まかにはこんな感じです。
今まで転職Webサイトを通じて面接とかしていた自分からすると、「こんな会社があるのか」と驚きの連続でした。
■これから
ということで、めでたく体育会系SES企業から脱出し、(最終的には)週4時間働くだけで得られる収入で生きていけるよう模索する会社に転職を果たした僕ですが、当然おいしい話だけというわけではありません。
とりあえずこれから、僕はRuby技術者にならなければいけません。
具体的には、直近のタスクとしてRuby技術者認定試験のGoldに合格しなければなりませんので、まずはガッツリ勉強をする必要がありますね。頑張ります。
それから、PCを会社から貸与いただけるんですが、今まで使ったことのなかったMacBook Proとかいう機械に慣れる必要があります(USキーボードにしてくれたので、とても助かりました)。
色々と課題が多いですが、それでも客先に常駐していたころと違い、どれも楽しんでこなせそうで今からワクワクしています。
入社は1月1日から。
ぜひ僕の新しい1年にご期待ください。
……まぁ、なんか入社早々8連休らしい(稼働が1月9日から)んですけど。
■最後に
転職祝い、または時期的にクリスマス、あるいは僕の1月16日の誕生日祝いを図々しくもお待ちしております!
説教オジサンとかに積極的に祝ってほしいでーす!
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では、一足お先によい1年を!