過去、現在、そして未来へと繋がるサウンドスケープ──キセル、3年ぶりのアルバム『The Blue Hour』リリース

2014年にリリースした『明るい幻』から3年…… 来年結成19周年を迎えるキセルがついに新アルバム『The Blue Hour』をリリース! 3年ぶりに届いた今作も、キセルらしく浮遊感満載のサウンドスケープがひろがる、ファンタジックな楽曲が並んでおります。今作は、インタヴューのなかで辻村豪文が「“4人のバンド”として録りたいというのも思ってました」と語ってくれているように、以前よりキセルをサポートしていたドラムの北山ゆうこと、サックス、フルートの加藤雄一郎の4人が全曲で参加。これまでのキセルにはなかった管楽器というエッセンスを加えたことで、よりキセルのふたりが描く風景が美しく膨らんで聞こえる。3年間待ちわびたみなさん! 『The Blue Hour』を読み解くテキストとしてぜひお楽しみください。

メロウに、ドリーミーに、ミニマムに響く3年ぶりのフル・アルバム


キセル / The Blue Hour

【配信形態】
ALAC、FLAC、WAV(16bit/44.1kHz) / AAC

【配信価格】
単曲 205円(税込) / アルバム 2,160円(税込)

【収録曲】
1. 富士と夕闇
2. 君を待つあいだに
3. 山をくだる
4. わかってたでしょう?
5. 二度も死ねない
6. うしろから来る
7. モノローグ
8. 来てけつかるべき新世界
9. 明日、船は出る
10. 一回お休み
11. きざす
12. ひとつだけ変えた

『The Blue Hour』特設サイトはこちら

INTERVIEW : キセル

もうキセルも19年目なんだって。つまりは、僕も彼らと出会って19年ってことだ。住む場所も、レーベルも、サウンドも、あたり前のように変わったけれど、根幹にながれる揺るぎないキセルが好きで、いつも僕はアルバムを楽しみに待っている。『The Blue Hour』いう便りは、彼らの昨今の想いを如実に伝えてくれると共に、まだ見ぬ地点に進もうとする彼らのエネルギーに、涙が出た。キセルのサウンドようにおおらかに美しく生きていきたい。

インタヴュー : 飯田仁一郎
文・構成 : 鈴木雄希
写真 : 大橋祐希

いままでよりもう少し統一感があるアルバムにしたかった

──今回のアルバム『The Blue Hour』をつくろうというのは、いつ頃から考えていたんですか?

辻村豪文(以下、豪文) : 2年前ぐらいから「2017年の冬に出そう」というのは言ってましたね。

──じゃあスケジュール通りなんですか?

豪文 : なんとか間に合ったっていう(笑)。

──前作から今作にかけて、どんなアルバムを目指してたんでしょうか?

豪文 : いままでよりもう少し統一感があるアルバムにしたいなというのは話してて。あとは、ここ2年ぐらいドラムの(北山)ゆうこさんと、サックス、フルートをやってもらってる加藤(雄一郎)さんと“4人のバンド”として録りたいというのも思ってました。

──この『The Blue Hour』を聴いて、こんなバンドだったっけなって思ったんですよね。

豪文 : たいぶ印象は違いますか?

──めっちゃすごい変化した! って思いました。今の編成の場合、どのように楽曲を作っているのでしょう?

豪文 : ほとんどアコギで構成とメロディだけで作ったあと、それをカセットMTRに入れて、アコギだけ抜いて、そこから自分でアレンジしていくみたいな感じです。『明るい幻』のときは弟の曲もアレンジをしたりしたけど、今回は基本的に友晴くんの曲は友晴くんがアレンジをして、僕はギターのパートと構成を考えてって感じでした。

──バンドに昇華されるのはいつでしょうか?

豪文 : みんなにデモを送ってリハに入ってからかな。ひと月ぐらい前からですかね。

辻村友晴(以下、友晴) : ライヴでもやっていたからもうちょっと前かな。

豪文 : なんか違うなとかのやつは、2人にもアイデアとかを出してもらって。

──アレンジ等はリハで?

豪文 : 管楽器のアレンジは、簡単なリフは自分で考えたりはしたんですけど、込み入った感じのラインは加藤さんに全部任せて。

友晴 : ムードがある感じとか、フワッと入ってもらう感じとかね。

豪文 : 「二度も死ねない」とか「ひとつだけ変えた」の繰り返すメロディとかは考えたりしたんですけど。そのほかの曲はミュージシャンに任せようっていう感じですね。

──2年前には、このアルバムの構想があった?

豪文 : 構想ではなく「アルバムを作ろう」ということが決まっていただけですね。去年末の渋谷のさくらホールでのライヴ(〈キセル ワンマンライブ「SONGS FROM A ROOM」〉)の時期に4、5曲ぐらいつくったのが半分と、今年に入ってからちょっとずつ残りの曲をつくりました。

──なるほど。なにかテーマとかありましたか?

豪文 : アルバム1枚を聴かすときに、なんとなく全体の雰囲気で持ってけたらというイメージで。前のアルバム(『明るい幻』)の時はもう少し曲各々の個性でって感じやってたんですけど。モードは引き続きなんですけど今回の方が同じ雰囲気の曲で統一できたらなっていう感じはあったかなぁ。

──雰囲気の統一感?

豪文 : そうですね。これまでアルバムに絶対1曲はニュー・ウェーブっぽい曲を入れるというしきたりがキセルには勝手にできていて、『明るい幻』まではやってたんですけど、今回は外したりとか(笑)。

友晴 : 前は「この曲はこの楽器をあえて入れてみよう」とかっていうのもありましたね。

豪文 : ちょっと力を抜いてみようってのは結構自分達の中では大きかったかもしれないです。

中年のアルバムかなって思います(笑)

──このアルバムはアレンジがおもしろく、飽きることなく聴くことが出来ました。アレンジのやり方とかが変わったのでしょうか?

豪文 : ゆうこさんと3人でライヴを2年くらいずっとやっていたんですけど、3人でやるとなるとコーラスとかをいろいろ工夫しないとというのがあったので。それが1番大きいかもしれないですね。

友晴 : ギター・アレンジも変わったもんね。

──それは感じましたね。

豪文 : でもギターのことはあんまり考えてなかったです。まぁ3人でやっているときはウワモノがギターしかないから、ギターの居どころを探す勉強になったのかな。

友晴 : ベースとギター、メロディ、コーラスでコード感がわかるくらいの感じで分解されてるかも。

──僕には、ゆうこさんとエマさん(エマーソン北村)のイメージもあったのですが、いまの編成への変化はどうして?

豪文 : 各地方の町おこし的なイベントとか呼ばれることが増えてきたときに、予算的にっていうのもあったんですが、機動力もあってなるべくしっくりくる形をつくりたいなと思って。2016年の頭くらいに「ちょっと3人でやってみよう」という感じで決めたんです。そのあと、はっきりヴィジョンがあったわけじゃないですけどおもしろそうだから、ワンマンで管楽器の加藤さんに入ってもらおうと。

──管楽器を入れてみてどうでした?

豪文 : キセルではサックスっていままでなかったから新鮮でしたね。すごいアーバンな感じになったらどうしようとか思っていたんですけど、あんまりそういう感じにならずにいい膨らみ方を加えてもらえて。

友晴 : そういう要素もあるけどね(笑)。

豪文 : おもしろいですよね。誰かに言われたんですけど、加藤さんが入るとちょっとエモくなるっていうか。加藤さんのスタイルとかもあると思うんですけど、全体がアガるというか。もうひとり歌が入るみたいな感じになりますね。抑えつつも要所で熱いみたいな感じで。

友晴 : アガる楽器ですね。

──今回、アルバムとしてどういうモードで曲を制作していきましたか?

豪文 : 1曲目(「富士と夕闇」)と最後(「ひとつだけ変えた」)が特にそうなのかもしれないですけど、自分と時間との関係性みたいなことについてどこか頭の片隅に置いて作ってた気はします。いま41歳になるんですけど、自分が歳をとって、ここ2、3年は特に時間に追われる感じが増えている気がしていて。「自分が生まれる前の時間」「これから先自分の子供が生きていくだろう時間」を追ってみることで「いま」っていう瞬間が少し膨らんで生き易くなる感じがして。自分の想像が届く範囲なのでとても狭いですが。

──なるほど……。

豪文 : だから中年のアルバムかなって思います(笑)。

友晴 : 今回の歌詞は本当、年いったなって感じの歌詞ですね(笑)。

──友晴さんも歌詞は変わったと思った?

友晴 : うん、変わったと思う。視野が広がって俯瞰的な要素と掘り下げた感じが結果聴き手に対して寛容というか、単純に聴きやすくなった気がする。あと今作はこっちに投げかけてくるとこもあるので、一緒に考えさせられる印象があるかな。

豪文 : 曲も変わったって言えば変わったかもしれないけど、基本的にやっていることはあんまり変わっていない気はするんです。今回は1曲1曲テーマがいつもよりははっきりしてたかもですが。

もっと良くしたいなっていうのはちょっとずつですけどあります

──1曲1曲にテーマがある?

豪文 : そうですね、なんとなくだけど。

──テーマのいくつかを教えていただきたいです。

豪文 : 1曲目(「富士と夕闇」)とかは娘と、エマさんのライヴを観にいったときに見た風景が元になっていて。富士山が中央線から見えたんですけど、時々理由はわからんけどハッとする光景ってあるじゃないですか?それがすごく印象に残っていて曲にできないかなとずっと思っていたんです。


キセル /

──その風景をみて。

豪文 : その風景を見て、イメージですけど鈴木翁二の漫画みたいやなと思って。ゴオン、ゴオンって空に描いてあるみたいな。地球、めっちゃ回ってる!って(笑)。回ってる先端の地平線で時間が凄い勢いで流れてるみたいな感じもして。

──その風景を曲で表したんですか?

豪文 : 風景もなんですけど、そのとき思った感じとか、あとは“聞こえたわけじゃないけど音も一緒に見える”みたいなそんな感覚を曲にしたかったって感じです。

──なるほど。「君を待つあいだに」についても訊かせてください。

豪文 : 子供の頃読んだ『猫は生きている』って絵本があって、めっちゃ怖くて当時の自分には原爆関連のものも含めて地獄絵図みたいなものだったんですけど。東京でむかし空襲があったというのは知識としてはあったんですけど、それが過去とも未来とも地続きやっていうのがもう少し実感としてわかるようになって。でも過去は戦争だけというわけじゃなくて、今いてる場所の昔の風景を考えてみるっていうのが結構あるんです。そんな感じもありつつ。

──過ぎていく時間を意識することは増えてきているんですか?

豪文 : 「追われるのがつらい」というのがあるからだと思うんですけど。

友晴 : 自分から探しにいっている感じもする。

豪文 : 探しにいってるというか、いまこの場所に自分がいるということだけが全てみたいな感覚になってくるときついなというか。昔はここに何があって、その前は何が…… みたいに思った方が楽やし楽しいというか。いま目前にあることだけではないという感じというか。でも逆にそう思ったら、いまというものがより刹那的やなって感じたり。

すごい普通のことですけど、「いまがこの先のためにあって、いまが昔の延長であって」ってことを本来求めながら皆生きていると思うんです。だけどどっちも切り離されているというか、いまが何のためにあるのかっていうのが少し見えにくくなっているような気もして。あと自分がオッサンになってきているのもあって悶々としているというか。それが1番大きいかも(笑)

──友晴さんは豪さんの感覚とはちょっと違う感じなんですか?

友晴 : もちろんぜんぜん違う部分はあるけど、何かが起こったときに怒ってたりモヤモヤしてた事が今回は時間的にもうちょっと広げて見ることができたので、「しゃーないのか!」みたいな諦めの部分と「俺はこう思うんだ」という部分のバランス感覚の幅はひろがりましたね。うまく言えないですが次の段階に来ているからかもですね。

──そうなったのは、忙しくなったからとか、お子さんができたからというのも大きいですか?

豪文 : 子供がいるっていうのは大きいかもしんないですね。あとは大きな変化を前に五里霧中みたいな雰囲気って、多かれ少なかれみんなが感じてると思うんです。そういう不穏で、きな臭い感じも踏まえても楽しんで聴ける音楽にしたいなっていうのはありますね。ハッキリ歌にメッセージを乗せたいというわけではないんですけど、少しはマシな方に行って欲しいって願いはありつつ。

そういう感覚って人それぞれなのでどれが正解っていうのはないとは思うんですけど、自分が聴きたいなぁというのはいつもに増して感じながら作ってました。『明るい幻』のときにそれで1番悩んだんですけど。

友晴 : 基本『明るい幻』とは地続きですね。

──とはいえ、前作『明るい幻』からの3年間で何が1番変わりました?

豪文 : 自分的には曲のつくり方が変わったかもしれないですね。前はメロディとコードだけで聴けるような余白の少ない感じだったたんですけど、少し頼りないけど、いろいろ音が入ってきた段階でやっと曲が成立するくらいの感じで作りたいなと思っていましたね。

──友晴さんはどうですか?

友晴 : 一緒で、曲の聴かせ方っていう部分でそういう風にしようとしましたね。

豪文 : 割とメロとか歌詞とかも無理なく普通でいいやみたいな感じというか……。

友晴 : 大サビなしみたいな(笑)。

──なるほど。実際キセルを、19年やってみて今はどんな気持ちですか?

豪文 : いやもうわかんないっすね(笑)。でもなんか「もう上がり〜!」みたいな感じにならへんから続いてるのかなとは思います。昔から続けたいというのは思っていたけど、なんとかなるかなとぼんやりしてたんですが、でも10年越えたあたりから続けるのってほんまに大変やなって思うようになりましたね。

友晴 : キセルとして団結して1個のものを作るのは体力がいるなとは思いましたね。

──音楽的な欲求が枯渇しないっていうのが大きいんでしょうね。

豪文 : でもやりたいことがいっぱいあってとかではなくて、方向性はひとつふたつなんですけど、まだまだあるな〜、みたいなところですね。まあでももっと良くしたいなっていうのはちょっとずつですけどあります。ほんとわからん位の変化で良くしていくっていう。

──100点ですって言ってアルバム出す感じではないのですか?!

豪文 : いやでもそのときにできることは全部やってるつもりです(笑)。友晴 : 普通にもっとうまくやりたいとかは思うけど、「これがいまできる限界です」みたいな(笑)。

──でもほんと挑戦的で素晴らしいアルバムだなと思います。

友晴 : ライヴでも結構やってたんですけど、形にするとなるとやっぱり新鮮に映るもんなんですかね。

──僕にはすごく新鮮に映りました!

ご視聴・ダウンロードはこちらから


【配信形態】
ALAC、FLAC、WAV(16bit/44.1kHz) / AAC
【配信価格】
単曲 205円(税込) / アルバム 2,160円(税込)
【配信ページ】
https://ototoy.jp/_/default/p/88833

過去作もチェック!

キセル

Album ¥2,263

みなと湯にて録音されたOTOTOY限定の音源も!

レーベル カクバリズム  発売日 2013/05/20

01. 02. 夕焼け 03. 庭の木

※ 曲名をクリックすると試聴できます。


【配信形態】
DSD 5.6MHz+HQD(24bit/48kHzのwav)
【配信価格】
まとめ購入のみ 800円
【配信ページ】
https://ototoy.jp/_/default/p/34307

こちらに関する特集ページはこちら

過去の特集ページはこちらから

RECOMMEND

Sway

mei ehara

Album ¥2,057

mei ehara / Sway

先日〈カクバリズム〉から鮮やかなデビューを果たした女性SSW、mei eharaのデビュー・アルバム『Sway』。こちらはキセルの辻村豪文が全面プロデュースを務め、さらに演奏はキセルのふたりが担当。静かに体を揺らしてしまうリズム、キャッチーなメロディ、ミステリアスなボーカル、ポエティックで耳に残る歌詞…… 極上の1stアルバムです!


スカート / 20/20

澤部渡によるソロ・プロジェクト「スカート」、〈ポニーキャニオン〉からのメジャー・デビュー・アルバム『20/20』。テレビ東京ドラマ『山田孝之のカンヌ映画祭』エンディングテーマ「ランプトン」、2017年4月に公開された映画『PARKSパークス』の挿入歌となった「離れて暮らす二人のために」など11曲を収録。

この作品に関する特集ページはこちら


ザ・フォーク・クルセダーズ / ハレンチ 2017REMASTER

キセルが2015年にリリースした『Songs Are On My Side』でもカヴァーをした、ザ・フォーク・クルセダーズ。伝説の1stアルバム『ハレンチ』が最新のリマスタリングによって配信限定で登場! 「帰って来たヨッパライ」「イムジン河」など名演の数々を12曲を収録しております!

LIVE SCHEDULE

キセル『The Blue Hour』発売記念 ワンマンTOUR
2018年1月6日(土)@大阪 梅田クラブクアトロ
時間 : OPEN 16:00 / START 17:00

2018年1月7日(日)@愛知 名古屋クラブクアトロ
時間 : OPEN 16:00 / START 17:00

2018年1月13日(土)@東京 恵比寿リキッドルーム
時間 : OPEN 16:00 / START 17:00

2018年1月19日(金)@宮城 仙台darwin
時間 : OPEN 18:30 / START 19:00

2018年1月21日(日)@北海道 札幌BFHホール
時間 : OPEN 15:30 / START 16:00

2018年1月27日(土)@石川 金沢GOLD CREEK
時間 : OPEN 16:30 / START 17:00

2018年1月28日(日)@長野 まつもと市民芸術館小ホール
時間 : OPEN 16:30 / START 17:00

2018年2月3日(土)@広島 広島 セカンド・クラッチ
時間 : OPEN 16:30 / START 17:00

2018年2月4日(日)@福岡 福岡 イムズホール
時間 : OPEN 16:30 / START 17:00

2018年2月12日(月・祝)@沖縄 那覇 桜坂劇場ホールA
時間 : OPEN 16:30 / START 17:00

2018年03/17日(土)@京都 京都 磔磔
時間 : OPEN 16:30 / START 17:00

インストア・ライヴ
2017年12月17日(日)@タワーレコード新宿店
時間 : 15:00〜
場所 : タワーレコード新宿店 7Fイベントスペース

2017年12月20日(水)@タワーレコード難波店
時間 : 20:00〜
場所 : タワーレコード難波店 5Fイベントスペース

>>> 詳しくはこちら

PROFILE

キセル

辻村豪文と辻村友晴による兄弟ユニット。
カセットMTR、リズムボックス、サンプラー、ミュージカル ソウ等を使用しつつ、浮遊感あふれる独自のファンタジックな音楽を展開中。これまで4枚のアルバムを〈スピードスター〉よりリリース。2006年12月に〈カクバリズム〉に移籍し、『magic hour』『凪』『SUKIMA MUSICS』のアルバムと10インチ・レコードやライブ会場限定のEPなど精力的にリリース。どの作品も多くの音楽好きを唸らす名盤となっており、ロングセラーを続けている。
毎年の大型野外フェスへの出演や、フランス・韓国・台湾でのライヴ、ジェシ・ハリスとの全国ツアー、年末恒例のワンマン・ライヴをリキッドルームや赤坂ブリッツなどで行っている。2014年には結成15周年記念ライヴを行い、同年12月3日に7枚目のアルバム『明るい幻』をリリース。昨年1月〜2月にかけて行われた『明るい幻』のリリース・ツアー、本人たちにとって2年振り2度目となる日比谷野音でのワンマンLIVE〈野音でキセル 2015〉も大成功させた素敵な2人組である。

>>> 公式HPはこちら

o

 
 

インタヴュー

野崎りこん、待望のデビュー作『野崎爆発』を配信開始&インタヴュー掲載
[CLOSEUP]・2017年06月09日・オタク文化とヒップホップの融合ーーネット・カルチャー発のラッパー・野崎りこんって一体なにもの? 電波少女、OMSBへの客演、ぼくのりりっくのぼうよみとの共作など、ネットを中心に活動してきた野崎りこんが、術ノ穴よりデビュー作をリリース。その名も『野崎爆発』!! 兵庫県神戸市出身、キングギドラを聴いたことでヒップホップにハマり、自分の好きなゲームなどの音楽要素を組み合わせてラップをスタートさせた野崎。ニコ動など動画サイトで曲を発表する中で電波少女のハシシから声をかけられ電波少女のメンバーとなった時期や、SIMI LABのOMSBと共演するなど、その楽曲が耳の早いクリエイターに評価されてきた。OTOTOYでは豪華特典音源付きで同作を配信、初インタヴューを掲載する。 待望のデビュー作を特典トラック付きで配信野崎りこん / 野崎爆発'【配信形態】WAV / ALAC / FLAC / AAC【価格】単曲 257円(税込) アルバム 1,543円(税込)【収録曲】1. Tokyo Human2. Go Stupid3. rainy rainy4. Ama Yadori5. PCクリニカ feat. _本りな6. 某桜
by 西澤 裕郎
The ManRayを見逃すな! 話題のバンドの1stシングルを独占ハイレゾ&期間限定フル試聴開始
[CLOSEUP]・2017年06月14日・いまヤツらから目を離すな! The ManRay、待望の1stシングルを独占ハイレゾ配信&期間限定フル試聴 新たな才能が、またこの国のインディ・ロック・シーンに現れた。The ManRayというこのバンドは、各所のライヴハウスなどで活躍し、じわりじわりとその名前を広げつつある。最近では、いま最も勢いのあるバンドが集まる人気のイベントとなっている〈BLOCK PARTY〉のコンピにも楽曲を提供するなど、さらなる活動の場を広げている。なにより写真をみていただきたい。そのただずまいもなんだかいい。そんな注目が集まるなかで、このたび待望の1stシングル『You will be mine』をリリースする。そのクールなロックンロール・サウンドは、なるほど資料でリバティーンズや00年代中頃のガレージ・ロック・リヴァイヴァルが引き合いに出されることも納得のサウンドだ。本シングルでさらに広く、その名前が知れ渡ることになるだろう。OTOTOYでは本作を独占ハイレゾ配信。さらには期間限定(6月21日(水)19時終了)のフル試聴を開始する。そして、まだまだ謎の多い彼らにインタヴューを行なう。間違いなく、ネクスト・ブレイクが目前に迫
by ライター真貝聡
ヒロネちゃん「日常と宇宙」を描くーーピアノ弾き語りからバンド・サウンドまで彼女の魅力を活かした傑作誕生
[CLOSEUP]・2017年06月19日・ヒロネちゃん"日常と宇宙"を描くーーピアノ弾き語りからバンド・サウンドまで彼女の魅力を活かした傑作誕生 現在大学生のシンガー・ソングライター、ヒロネちゃんが、「日常と宇宙」をコンセプトに制作した3作目のフル・アルバム『ゆめのゆめ』をリリース。そのコンセプト通り、全体を通してヒロネちゃんにとっての"日常感"と"宇宙のような世界観"の両方を垣間見ることができる本作は、「宇宙」に関する言葉を歌詞に多く使いながら、誰もが抱く日常にあふれる様々な感情や情景を描いた作品に仕上がっている。ヒロネちゃんの持ち味であるピアノ弾き語りからバンド・サウンドまで、豊かなアレンジとサウンドにて表現された本作を、OTOTOYではハイレゾ配信し、作品に迫るロング・インタヴューを掲載する。 待望の3rdアルバムをハイレゾ配信スタートヒロネちゃん / ゆめのゆめ'【配信価格】(左)WAV、ALAC、FLAC(24bit/96kHz) / AAC(右)WAV(32bit/96kHz)単曲 250円(税込) / まとめ購入 2,000円(税込)【TRACK LIST】''1. こおりのなか2. 思い出せない夢みたいに3. ワンダーテンダー4.
by 純三
忘れらんねえよ、両A面シングル『いいひとどまり / スマートなんかなりたくない』リリース&インタヴュー掲載
[CLOSEUP]・2017年06月21日・音楽を作っているとき、ほぼノーストレス宣言!!!!ーー忘れらんねえよ、柴田が語る「歌と言葉とメロディ」 忘れらんねえよが、両A面シングル『いいひとどまり / スマートなんかなりたくない』をリリース。ヴォーカル・柴田隆浩が音楽的アプローチと歌詞も大きく変えたと語る「いいひとどまり」は、ジャンルに囚われず、聴いてくれるリスナーと正面から向かいあったメッセージ・ソングとなっている。そしてHonda原付キャンペーンCMソングに選出された「スマートなんかなりたくない」は、忘れらんねえよ流のポップ・パンクに。4月2日には日比谷野外大音楽堂でのワンマンも成功させ、9月からは〈ツレ伝ツアー2017〉に旅立つ柴田隆浩に本作についてインタヴューで迫った。 両A面シングルを配信スタート忘れらんねえよ / いいひとどまり / スマートなんかなりたくない1. いいひとどまり2. スマートなんかなりたくない3. マイナビバイトの歌 2017【配信形態 / 価格】AAC単曲 257円(税込) / アルバム 750円(税込) ITNTERVIEW : 柴田隆浩 「歌と言葉とメロディ」。取材中、柴田隆浩は繰り返しそう言った。言わずもがな、
by 岡本 貴之
サイケデリック・トランスで踊り狂えるアイドルーーMIGMA SHELTER、1stシングルをハイレゾ配信&メンバー個別インタヴュー
[CLOSEUP]・2017年07月08日・サイケデリック・トランスで踊り狂えるアイドルーーMIGMA SHELTER、メンバー個別インタヴュー掲載 BELLRING少女ハートの後継グループ・There There Theres、“柳沢あやの”のソロ・プロジェクト・CLOCK & BOTANなど、挑戦的なグループを輩出している事務所AqbiRecが手がける“サイケデリック・トランスで踊り狂える”6人組アイドル・ユニット、MIGMA SHELTER(ミグマ・シェルター)。エスニックな楽曲でライヴ会場をざわざわさせている彼女たちの初音源を、OTOTOYでは7月8日(土)よりハイレゾ配信。前回のメンバー初インタヴューに続き、今回はメンバーの個別インタヴューをお届けします! 2017年台風の目となるか? 要注目です!! >>メンバー全員への初インタヴューはこちら>ヨネコ「神になりたいと思いながらやっています」>アマリ「燃え尽きて終わりたい」>コテジュン「ライヴ・アイドルの頂点を目指したい」>ミミミユ「武道館でライヴをしたい」>セイセイ「サイケデリック・トランスに限らず取り入れたい」>コマチ「明るく盛り上げていきたい」>>初インタヴューはこちら'' BELL
by 西澤 裕郎
いわきのロックを体現するバンドnotice it、5年ぶりのアルバムをハイレゾ配信&インタヴュー掲載
[CLOSEUP]・2017年06月07日・このメンバーじゃなきゃやりたくないーーいわきのロックを体現するバンドnotice it、5年ぶりのアルバム完成 2007年に結成された、いわきを拠点に活動する4人組ロック・バンド、notice it。尖ったポップ感覚とロックのダイナミズムを、ポストパンク、ダンス・ロック、オルタナティヴなどの音楽を通過し昇華させている。津波から生還したヴォーカル政井大樹を中心に福島を代表するバンドとして活動を続け、約5年ぶりとなる2ndアルバムをリリースし全国に発信する。アルバム・タイトルの『lamp』は、過去戦争や震災の被害から幾度も復活し周りを照らし続ける地元の塩屋崎灯台からインスピレーションされ、自身もそういう音楽を発信したいという想いからつけられたという。OTOTOYでは本作をハイレゾ配信、1曲フリー・ダウンロードするとともにメンバー4人へのSkypeインタヴューを掲載する。 >>「Symbol」のフリー・ダウンロードはこちらから
by 渡辺 裕也
「遂に来たか、PELICAN FANCLUB!」──初のフル・アルバム『Home Electronics』を語る
[CLOSEUP]・2017年05月10日・「遂に来たか、PELICAN FANCLUB!」──初のフル・アルバム『Home Electronics』を語る syrup16gやTHE NOVEMBERS、きのこ帝国などを輩出してきたDAIZAWA RECORDSからデビューを果たし、現在まで多くの注目を集めてきた4人組ロック・バンドPELICAN FANCLUB。これまで3枚のミニ・アルバムをリリースしてきた彼らが、待望のフル・アルバム『Home Electronics』をリリースする。甘酸っぱいメロディーと不思議な浮遊感をもったサウンド、透明感のある歌声、多角的でどこかユーモラスな歌詞といった彼らの魅力も、今作では遺憾なく発揮されている。 作品ごとにテーマ性を交えながら様々な視点で楽曲を作り上げてきた彼らであるが、今作は「君と僕」をテーマにしたアルバムとなり、珠玉の新曲12曲が収録されている。メンバー自身も「調子が良すぎて笑っちゃいました」と語る今作のレコーディングはどのように行われ、このアルバムはどのようにつくられたのか、メンバー4人に話を訊いた。 待望の1stフル・アルバムが登場! PELICAN FANCLUB / Home Electron
by ?
あら恋ベスト・アルバム発売記念アラフォー対談!!
[CLOSEUP]・2017年04月28日・戻った理由? 「当時付き合っていた女の子が京都に居たから」──あら恋ベスト・アルバム発売記念アラフォー対談!! 叙情派シネマティックDUBバンド“あらかじめ決められた恋人たちへ”が今年2017年、活動20周年を迎えた。これを記念して20周年記念ベスト『あらかじめ決められた恋人たちへ- 20th BEST -』をリリース。あら恋の軌跡を、ぜひハイレゾで堪能して欲しい。 そして今回、あら恋リーダーの池永正二と旧知の仲でもあるシンガー・ソングライターのゆーきゃん、Limited Express (has gone?)のギタリストでオトトイ編集長も務める飯田仁一郎の3人による対談をお届け。彼らはもうすぐ40歳(アラフォー)。ちょうどボアダムス等の関西の盛り上がりと関西ゼロ世代の狭間の時期に関西で切磋琢磨し、のちに同時期に東京に上京、そして今は各々の道へ…… 気づけばベテランとなった彼らが、今何を思い活動を続けているのか。 この記事は、今からミュージシャンを目指すもの達、そして現在音楽家を目指している者達に大きな光りを与えることだろう…… か? 今年活動20周年を迎えたあら恋のベスト盤! あらかじめ決められた恋人た
by JJ
筆者について
J J (JJ)

パンク・バンドLimited Express (has gone?)のギター・ボーカル。BOROFESTAの主催者。ototoyのチーフ・プロデューサー。JUNK Lab Recordsのレーベル・オーナー。ライターやイベント・オーガナイズも多数。ototoyでは、リミエキのJJとして喋っている時は、JJ(Limited Express (has gone?))と記載しています。

同じ筆者による他の記事
S