ちんすこうやサーターアンダギーじゃない。僕が選んだたったひとつの「沖縄みやげ」

僕は、おみやげ選びが苦手です。悩みに悩んだあげく、空港で時間がなくなり、結局無難なお菓子で済ませてしまうことばかり。

そして実は、もらう立場としても沖縄のおみやげがしっくりこないという悩みを感じていました。もちろん頂いたときは嬉しいし、個人的に口に合わなかっただけなのかもしれませんが「またこれか…」と思ってしまうことも。

でも、そんな僕だからこそ、いい「沖縄みやげ」に出会えたことが本当に嬉しかったんです。

大好きです!
冬瓜漬(とうがづけ)

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写真左が「冬瓜漬」、右が「橘餅」

それが「謝花きっぱん店」にある冬瓜漬という伝統的なスイーツです。絶妙な甘さとサクサクした食感にハマりました。

名前のとおり冬瓜を使っていて、アク抜きをして茹でたあとに砂糖だけで数時間煮つめているのだとか。野菜と砂糖だけでこんなに豊かな甘みになるなんて…。

プレーンだけじゃなく、アソートもあります。とくに、ラム酒と合わせた冬瓜漬は「あ、これが芳醇な香りってやつか」と、思わずニンマリしてしまったほど。泡盛にもバツグンに合うので、そのあたりはまた別の記事で紹介したいと思います。

さらに10月には、味の素AGF主催のコーヒーに合う和菓子アワードでも金賞に輝いたそうです。

さわやかな香りを楽しみたい
橘餅(きっぱん)

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もうひとつの銘菓(というよりはこちらも主役)の「きっぱん」は、やんばる産のカーブチーなど、香りがいい柑橘類をベースにしたもの。

完成するまでには、丸4日もかかるそうです。

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歴史を振り返ると、約300年前。中国の福州から沖縄に伝えられたと言われています。琉球王朝時代には尚家から九年母(くねんぼ)などの王ともいわれる羽地蜜柑が届けられ、それを原料として献上していたり、中国から冊封使が来島したときのおもてなしとしても出されていました。

砂糖がとても貴重な時代だったので、それくらい身分の高い人しか口にすることができない高級なお菓子だったということですね。一般の人が口にできるようになったのは、明治以降のこと。

「今を生きる私たちが、琉球伝統菓子をモダンにアレンジすることによって新たな価値を生み出し、かつての琉球の誇りを次世代へつなげていけたら、と思って日々お菓子作りに取り組んでいます」

と、代表の謝花久乃さん。

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ちなみに、とても手間がかかるため、製造も販売もこのお店のみ。空港で急いで買う “間に合わせ” とはひと味ちがう、満足度の高いおみやげとしてメモしておきたいと思います。

ちなみに添加物や保存料をつかっていない分、賞味期限は短いんですが、冷凍庫で冷やすとお菓子の水分が閉じ込められて2ヶ月くらい保存できます。しかも糖度が高いので、解凍不要でスッとスライスして食べられるんです。

なんて理にかなったお菓子!

銘菓継承 謝花きっぱん店

松尾本店
住所:沖縄県那覇市松尾1丁目5-14(松尾消防署通り)
TEL&FAX:098-867-3687
営業時間:9:30〜18:00
定休日:日曜日(祝祭日は通常)

Photo by JAPAN LOCAL
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