1. ブラック案件、ホワイト案件とは何か?
そもそも、あなたはブラック案件・ホワイト案件の違いが何なのかをご存じでしょうか? ひょっとすると「いや、ブラック案件が詐欺案件で、ホワイト案件が利回りの高い案件でしょ?」とお答えになるかもしれません。
まずは、ここの定義から明確にしておきましょう。でなければ、私たちはどこを目指せばいいのかがわかりませんから。
【リスクには「2種類ある」】
「ホワイト案件って何ですか?」と聞かれて、おそらく多くの人は「夢のようなリターンを得られる投資商品」のことだと答えるのではないでしょうか。しかし、ホワイト案件とは利回りの高い案件のことではありません。実は「何がホワイト案件なのか」は、人によって違います。
ホワイト案件とは「その人にとって、今いる環境下でベストと思われる投資商品」のことです。なぜ“思われる”なのかというと、本当にベストなのかどうかは、実際に投資を行い、結果が出てみなければわからないからです。当然ながら、人によって持っている資産や収入、家族構成や環境・条件等は異なります。ですから、万人にとってのホワイト案件など、存在しません。
そもそも「リターンの大きな商品がいい商品」だというのは、まったくの勘違いです。「リターンが大きい」ということは、その分だけ「リスクも大きい」ということを意味します。確かに当たれば大きいけれど、外れる確率もそれだけ大きい、ということです。
なぜ、ほとんどの人がこのことを知らないのかと言うと、売る側はたいてい、リスクの話をしないからです。なぜって、言えば売れなくなる可能性が高まりますので。
本来、利回りとはリスクのことなのです。
ホワイト案件・ブラック案件の定義
これを前提に、ホワイト案件の定義をお話しますと「極力、信用リスクを抑えながら、必要な分だけの運用リスクを取った投資商品」のことです。
対するブラック案件とは、「詐欺案件」「不必要にリスクが高い商品」「リターンに対してリスクとのバランスが崩れている商品」などのことを言います。
ホワイト案件を理解するためには、まずは2つのリスクを理解することが必要です。もともと、リスクには「信用リスク」と「運用リスク」の2種類のリスクが存在します。簡単に言うと、信用リスクとは販売者リスク、運用リスクとは商品そのものが持っているリスクのことです。