というわけで、『大昔化物双紙』のまとめです!
ここをブクマしとけば、読み返しやすいよっ!
でね、本作の「ちょろけん小僧」という言葉は何を意味するか調べているうちに、関西の大道芸以外でも「ちょろけん」という言葉が使われていることがわかったので、
kihiminhamame.hatenablog.com
せっかくなんで箇条書きであげてみますね。
①伏見人形に顔が大きな「チョロケン」という名の人形がある。
http://www.tanka.co.jp/base.htm
②滑稽新聞社発行の絵葉書に「チョロケン美人」という絵柄(顔を拡大した女性の写真)がある。
ku275-滑稽新聞 チョロケン美人 | 絵葉書資料館
③江戸時代の渡来品に「チョロケン」という名の織物がある(丹波地方にも同名の織物あり)。
京都府立大学学術機関リポジトリ
④桃山時代の備前茶器に「チョロケン」という銘のものがある。
愛知県美術館 木村定三コレクション
⑤千葉県勝浦市では小さな杵のことを「チョロケン」と言う。
餅搗き
⑥島根県にはヨシノボリ(淡水魚)のことを「チョロケン」と言う地方がある。
島根県:島根県の淡水魚・汽水魚の地方名(トップ / しごと・産業 / 水産業 / 水産振興 / 島根の川と湖 / 内水面の生物)
⑦京都には「チョロケン」という名の正月飾りがある。
フロリスト井上花壇 | 京都の白川銀閣寺畔でお店を構え40年余りの京都老舗の花屋 お正月商品のご案内(門松、もち花、注連縄等)
⑧『石川県史』に、
「歳末に當つて藤内・非人の来りて米錢を乞ふ者亦多し。~その他チヨロケン坊主は、大なる竹籠に眼鼻と舌を出したる口とを描きたるを全身に被り、両側より腕を貫きて両手に扇を持ち、他の一人は太鼓を以て囃し、」
という記述がある。
ADEAC(アデアック):デジタルアーカイブシステム
①と②は関西の大道芸から派生したものだと思われます。
③は辞書等にも載っているメジャーな用例ですが、関西の大道芸とは無関係でしょうね。
同様に④~⑥も関西の大道芸とは無関係だと思われます。
⑦は詳細不明で、今でも存在するみたいなのですが、はっきりした写真が見つからないので、保留です。
大道芸のちょろけんに形が似ているとかなんとか、どっかで見た気がするのですが?
京都の方、情報提供お願いします!!!
問題は⑧ですよ、これ、ほぼ関西の大道芸と同じものですよね!
やはり関西の大道芸のちょろけんと同様のものが各地にあった可能性が高くなりました!
これが今回の一番の収穫でした♪
で、結局、本作で使われている「ちょろけん」が何を意味するかは、わからないままなので、調査続行でございます。。。
では、最後に、みなさんお忘れでしょうが、ここはイラストブログなので(笑)、一つ目小僧時代の三つ目入道を描いてみました♪
それでは、ちょっとだけお休みしますので、数日後にまたお会いしましょう♪
『大昔化物双紙』の巻 おしまい