yoichi_ss過去二回、余市蒸溜所限定のシングルモルト余市シリーズのトリとして、シェリー&スイートを飲んでみます。

12年ものでは、マッカランのようなレーズン、ブランデーの感覚が強かったのですが、ノンエイジではどうでしょう。

今回もストレートから飲んでみます。

グラスに注ぐと、液色はピーティ&ソルティほどのアンバーで、香りはレーズンがしっかりと感じられます。

口に含むと、レーズンが先に来るものの、ともにゴムのような香りも伴います。その後はカカオ、ナッツ、ナシの香りが追いかけます。

味わいは、スイートの名のごとく、甘さがメインで、アルコールからの辛さも感じ取れます。この辺りは若さが有ります。

ロックにすると、レーズン、ブランデーらしさが濃厚になり、マッカランっぽさが強く印象付けられます。
味わいにおいても、辛さが薄められ、甘さを堪能できます。

正直、ザ・マッカランの12年またはゴールドと、このシェリー&スイートを目隠しで比較しても、見分けがつかないように思えます。
それだけ、このシェリー&スイートは終売した12年物をカバーするだけの出来であるといえるでしょう。

500mL、55度で、価格は6800円ほど。蒸溜所では180mL、2300円のボトルも有ります。

3種類を飲んで、改めて新しいノンエイジの余市の戦犯がピーティ&ソルティにあるように感じました。
確かに、石炭を使った直火蒸留を象徴するようなスモーキーなものを求めるのはいいにしても、このピーティ&ソルティではダメです。もっと燻製のような香りが前面に現れたもののほうが、もっと余市の新しい顔としてふさわしい物ができるように思えます。
それが出来ないなら、ピーティ&ソルティの比率を下げてもいいと思います。

改めて、ニッカのブレンダーさんたちには猛省してもらいたいです。

<個人的評価>
・香り A: シェリーの名に恥じない、しっかりとしたレーズン、ブランデー感。
・味わい AA : ストレートでは若さのある辛さがあるが、加水でしっかり甘くなる。
・総評 A : 初心者にも勧められるし、ブランデー、マッカラン好きにもおすすめ。