くるくる!クルマ業界裏話

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ヤフオクやメルカリで盗難車を買ってしまったらどうなる?出品時の強奪にも注意!?

くるまるです。

 

ここ最近、フリマアプリ『メルカリ』など個人売買サービスで盗品が売られていたというニュースや話題をよく目にします。

自動車も例外ではなく購入後、盗難車であることが発覚して警察から連絡があったという事例も少なくないようです。

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 >>本当の車買取り価格を知らずに『下取り』で損してない?

 

盗難車を知らずに買ってしまったらどうなる?

もし、あなたが何も知らずに盗難車を買ってしまって、

元の持ち主から「盗まれた車だから返してほしい」と連絡があったら無条件で返さないといけないのでしょうか?

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法律的に見てみると下記のようにあります。

民法第96条

  1. 詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。
  2. 相手方に対する意思表示について第三者が詐欺を行った場合においては、相手方がその事実を知っていたときに限り、その意思表示を取り消すことができる。
  3. 前二項の規定による詐欺による意思表示の取消しは、善意の第三者に対抗することができない。

 

 ・・・ちょっと言い回しがややこしいですねw

 

つまり、

元の車所有者Aさん(被害者)Bさん(泥棒)

盗まれたり、だまされて車を取られた場合、

Aさん(被害者)Bさん(泥棒)から車を取り戻す権利がある。

これは当たり前なのでわかりやすいですね。

 

でも、

盗難車だと知らずに

Cさん(第三者)Bさん(泥棒)から手に入れた場合、

Aさん(被害者)Cさん(第三者)に対しては取り戻す権利がない。

という事です。

 

実際にCさん(第三者)が手に入れたかどうかは車検証の名義がどうなっているかで判断されることがほとんどです。

 

なので普通名義変更手続きをしない

『部品取り車』や『レース専用車』の場合は特に注意が必要

という事になります。

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車を強奪されたヤフオク出品者

買う側としては盗難車を買わされないように気をつけたいところですが、

売る側、つまり出品者として最近気をつけてもらいたいのが、

受け渡しや現車確認時、試乗時に車を強奪されてしまうという事件が発生しているという事です。

 

実際に2016年の9月

ヤフオクにフェラーリF355を出していた出品者が

「現車確認や金額のお話したいです。宜しければ直接ご連絡できますか?」

と質問が入ったので、質問者さんと会って現車確認をしたところ、


質問者が出品者さんの目の前でフェラーリF355を強奪!!

制止するもそれを振り切って逃げてしまったそうです。

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※写真のフェラーリF355はイメージです。実際の車ではありません。

 

幸いこの事件ではツイッターなどで拡散され、2日後にはナンバープレートがそのままで自動車販売店の店頭に並べられているフェラーリが見つかった様ですが、同じような手口でバイクや自転車が強奪されるという事件が発生しているようです。

 

盗難されやすいのはハイエースとランクル

日本で盗まれやすい車といえば、ハイエースランドクルーザーを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?

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By 天然ガスCC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons

 

盗まれたハイエースやランドクルーザーはその走行性能や丈夫さ、先進国に比べて政府や警察の管理があまい事も原因になって、発展途上国へ輸出されることがほとんどだそうです。

 

イスラム国でもハイエース、ランドクルーザーといった車種は人気で、最近はメーカーとしてトヨタが輸出販売規制するなどをしていますから、ますます注意が必要です。

 

盗難された高級車は日本に輸入されている?

それではフェラーリやランボルギーニなどの高級車はどうでしょうか?

実は日本国内での盗難は先程挙げた例もある通りゼロではありませんが、件数は少ないようです。

なぜ少ないのかといえば、まず道路のアスファルト舗装が完備されていない発展途上国ではフェラーリやランボルギーニを欲しがる人はごく一部の大金持ちだけです。

次にフェラーリに関しては盗難車の車体番号を把握しており、盗難車の場合は部品供給が受けられないというのがあります。

BMWなども盗難車を把握しており、盗む側としては売り渡す前に修理ができないことやアシがつきやすいという点から割に合わない仕事となるわけです。

 

しかし、

外国で盗まれた高級車は日本に入ってくることが多いようです。

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これには先程挙げた民法第96条が関係しています。

『盗難車だと知らずにCさんがB(泥棒)さんから手に入れた場合、A(被害者)さんはCさんに対しては取り戻す権利がない。』

なので、外国で盗まれた高級車は

日本で登録されてしまえば取り返すことが非常に困難です。

 

先進国のなかでこのような法律があるのは日本ぐらいで、他の国では元の所有者から盗難車の返還請求があれば事情に関わらず返さなければなりません。

つまり盗難車をつかまされた人が大損をすることになっています。

 

しかしながら日本でもこうした盗難車をつかまされてしまうとフェラーリのように部品供給ができなかったり、アフターサービスを受けることができないこともあるので、十分に注意する必要があります。

輸入車に関しては『並行輸入車』よりも『ディーラー車』を買う方が盗難車をつかまされない予防策になります。

 

以上、買う方も売る方も個人売買には盗難車というリスクがあるという事を知っておき、気をつけて取引するようにしましょう。

 

盗難車のリスクを負いたくない人はプロにおまかせしましょう。

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