保育園に米軍機から落下物か

7日午前、沖縄県宜野湾市にある保育園の屋根で、アメリカ軍機からのものと見られる落下物が見つかりました。
けが人はいないということで、警察がアメリカ軍に問い合わせるなどして調べています。

7日午前10時20分ごろ、沖縄県宜野湾市野嵩の「緑ヶ丘保育園」で屋根に物が落ちる大きな音がし、保育士が屋根に筒状の物が落ちているのを見つけ、市や警察に通報しました。
保育園によりますと、当時園内には園児61人と保育士およそ10人が建物内や園庭にいたということですが、けが人はいないということです。
警察によりますと、筒状のものは長さおよそ9.5センチ、直径およそ7.5センチでプラスチック製と見られ、「飛ぶ前に外すこと」という意味の英語や、「US」などと書かれています。
音がしたのはアメリカ軍機が上空を通過した直後で、警察はアメリカ軍機からの落下物と見て、アメリカ軍に問い合わせるなどして調べています。
現場の保育園はアメリカ軍普天間基地からおよそ300メートルの住宅街の一角で、普天間基地の滑走路の延長線上にあることから、軍用機が頻繁に上空を通過しているということです。
緑ヶ丘保育園の神谷武宏園長は「当時建物の中にいた子どもたちは、音がして驚いていました。私たちは基地建設のために土地を奪われてここに住まなければならなくなりました。今回たまたまけが人はいませんでしたが、この基地がある限り、人命軽視だと思います」と話していました。

沖縄県宜野湾市の佐喜真市長は午後1時すぎ「緑ヶ丘保育園」を訪れ、神谷武宏園長から当時の状況について説明を受けました。
この中で神谷園長は「一歩間違えば子どもたちの頭上に落ちていたかもしれない。オスプレイなどの軍用機が毎日保育園の上空を飛んでいてとても怖い。このような危険な状況を決して許さず、民間地の上空は飛ばないように訴えてほしい」と話していました。
このあと佐喜真市長は記者団に対し、「われわれが最も心配していたことが町の中心の保育園で起きてしまい、大変遺憾だ。常に危険と隣り合わせにある市民の思いを、日米両政府に訴えていきたい」と話していました。

小野寺防衛大臣は防衛省で記者団に対し、「アメリカ軍機が保育園の上空を通過後、敷地内のトタン屋根で大きな音がして落下物に気付き、落下直後は火薬のような臭いがしたということだ。保育園ということであり大変心配な出来事で、事実の確認をしっかり行い、アメリカ側に照会していきたい。仮にアメリカ軍の航空機から落下したものだとすれば、しっかりとした形でアメリカ側に安全を求めていく」と述べました。

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