近頃、注目が集まっているDAZN(ダゾーン)をご存知ですか? イギリスのパフォーム・グループが提供するスポーツ専用の動画配信サービスで、ここ日本においても注目を集めています。
昨年12月にJリーグ独占放送が発表されてからDAZNの利用者は急増し、アプリ月間利用者数でプロ野球をメインコンテンツとしているスポナビライブを上回ったことが分かりました。
今回はDAZNとスポナビライブのアプリ利用者実績からの違いから、Jリーグとプロ野球のファン層の違いを分析していきたいと思います。
DAZNとは?
まず、DAZNについて知らない人のためにあらためてサービスのおさらいをしておきましょう。
DAZN(ダゾーン)とは、2016年夏に開設されたばかりの新しい動画配信サービスです。内容はスポーツに特化しており、サッカー、野球、ラグビー、卓球、バスケットボール、ゴルフ、フィッシング、格闘技などあらゆるジャンルに対応。
中でもJリーグ(J1、J2、J3)の全試合を独占ライブ配信したり、格闘技のUFC、バスケットのNBAなどの試合も見ることができたりと、かなりの充実度。特にJリーグの独占配信はネット上でも話題になっていました。
ドコモユーザーなら月額980円でJリーグが見放題
DAZNのサービスの特徴として挙げられるのが、利用料金。月額1,750円(税抜)で提供される動画コンテンツは見放題。オンデマンドでの利用も可能で、スポーツファンにとっては嬉しい限り。
今まで他社テレビサービス(Jリーグ放送のみ)での利用料金と比べると約半額近い値段設定となっており、あらゆるジャンルのスポーツ動画も見られるとなると雲泥の差。
さらに、ドコモの携帯電話契約者は月額980円に割引される「DAZN for docomo」というサービスがあり、ドコモユーザーのスポーツファンなら言うことなしの内容になっています。
ユーザーが急増中、Jリーグ開催日には8割以上が使用
DAZNのアプリについて概要を紹介してきましたが、実際のインストール数などはどうなっているのか、早速チェックしてみましょう。
DAZNアプリのインストール数遷移
2016年12月ごろから急激にグラフが上昇しています。DAZNが日本でローンチされたのは2016年8月でしたが、そこからしばらくは大きな変遷はなし。しかし、12月にはJリーグ試合の独占ライブ配信のプレスリリースが出されたこともあり、かなりの好影響を及ぼしているようです。
直近の日別利用者数についても見ていきましょう。
DAZNアプリのDAU遷移(2017年3月)
DAUはJリーグの試合の日に上昇し、アプリ所持ユーザーの8割以上がJリーグの試合の日にDAZNアプリを起動していることが分かりました。
DAZNアプリの利用者の多くがJリーグのファンだと考えて良さそうです。
DAZNがスポナビライブの月間利用者数を抜く
次にソフトバンクが提供するスポーツ動画配信サービスのスポナビライブとDAZNで、アプリのユーザーの違いを分析していきます。
スポナビライブのメインコンテンツは何と言ってもプロ野球。セ・パ公式戦のライブ映像を視聴することができ、利用者の多くがプロ野球ファンだと考えられます。
そのため、DAZNとスポナビライブのアプリ利用者層の違いを調べることによって、Jリーグとプロ野球のファン層の違いを分析できるのではないかと考えました。
まずは月間アプリ利用者数を比較してみます。App Apeのデータを使えばこれもすぐに分かります。
DAZNとスポナビライブのMAU比較結果
DAZNはJリーグ独占放送が発表された2016年12月から急激にユーザー数が増加、その後たった2ヶ月間でスポナビライブのMAUを上回る結果となりました。
プロ野球の開幕後にMAUの逆転が起きるのか、今後も注目したいと思います。
ファンの女性比率はJリーグ約25%、プロ野球約40%
次にアプリを所持してるユーザーの男女別年代層の違いを見ていきます。
DAZN、スポナビライブアプリの所持ユーザー男女比
DAZNアプリのユーザー男女年代比
スポナビライブアプリのユーザー男女年代比
アプリ所持者の女性比率はDAZNが約24%、スポナビが約40%。プロ野球の方が女性ファンが多い結果となりました。
年代別に見ていくと、DAZNは50代以上のユーザーが非常に少ない結果に。1993年に開幕し、今年で25周年を迎えたJリーグですが、日本においてサッカーはプロ野球に比べるとまだ歴史の浅いスポーツ。50代以上の人にはやはり野球の方が人気のようです。
まとめ〜サッカーよりも野球の方が女性ファンの比率が高い
今回の調査結果ではJリーグとプロ野球のファン層の違いについて
・Jリーグは女性ファンが約25%、20代〜40代の男性に人気
・プロ野球は女性ファンが約40%、10代から50代まで幅広い層に人気
ということがが分かりました。
まだまだ新鋭サービス・アプリとしての認識が強いDAZNですが、すでに規模が大きくなってきています。
一部ではUIや配信回線などを課題として挙げるユーザーもいるようですが、これからの将来性を踏まえると改善などにおいてもかなりの期待ができます。
スポーツ専用動画配信サービスアプリとして、どこまで人々に浸透していくのか。今後も注目が集まることでしょう。プロ野球開幕後のスポナビとDAZNのMAU対決にも今後目が離せません。