来年のトレンド予測 「年功助力」や「ピット飲食」など

来年のトレンド予測 「年功助力」や「ピット飲食」など
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来年はどのようなことが流行するのか、暮らしに関わる8つの分野についてキーワードで占う「2018年のトレンド予測」が発表されました。「年功助力」や「ピット飲食」など、シニアの活用や働き方改革による変化に注目が集まりそうです。
これは、情報サービス大手の「リクルートホールディングス」が毎年行っているもので、来年を占う8つのキーワードが12日発表されました。

このうち、飲食の分野でのキーワードは「ピット飲食」です。企業の働き方改革の進展で、多くの人が早めに退社して習い事や地域の活動に向かう前、午後5時から7時台に軽い飲食で気持ちを切り替えるようになるというもので、自動車レースのとき、短時間で給油などを行う「ピットイン」にちなんで名付けられました。

また、アルバイト・パートの分野は、「年功助力」です。人手不足が深刻化する一方で、働く意欲のあるシニアが増えていることから、企業がシニアの働く環境を整えて戦力とすることが増えると予測しています。日本企業の特色とされてきた「年功序列」にちなんでいます。

このほか、ゆとり世代が多くを占める部下からの信頼を得るため、上司が趣味や地域の活動など私生活を充実させるという「ボス充」、定年退職した世代が人材派遣の分野で即戦力として活躍するという「熟戦力」など、シニアの活用や働き方改革に伴う変化を象徴するキーワードが目立ちます。

リクルートホールディングス広報部の庄司忍さんは、「人生100年時代になりシニア層が豊かな生活を送るようになることと、人々の役割や価値観が多面的になることでサービスが変化するという2つのトレンドがある」と話しています。

8つのキーワード

婚活の分野では、「お見せ合い婚」です。婚活サービスの市場が広がる中、SNSなどを通じて趣味や価値観をお互いに見せ合うことで、結婚につなげる人が増えるという予測です。

社会人学習の分野は、「まなミドル」です。40代から50代のミドル世代が今後も活躍を続けるため成長のきっかけを得ようと、大学院や資格スクールなどで学ぶ動きが広がるとしています。

飲食の分野は、「ピット飲食」です。企業の働き方改革の進展で、多くの人が早めに退社して習い事や地域の活動に向かう前、午後5時から7時台に軽い飲食で気持ちを切り替えるというもので、自動車レースの時に短時間で給油などを行う「ピットイン」にちなんでいます。

美容の分野は、「来るスマ美容師」です。若いころからおしゃれを楽しんできた世代が出歩くことが難しくなる高齢者となり、自宅や施設に来て笑顔=スマイルでサービスしてれる美容師が人気となるという予測です。「カリスマ美容師」にちなんで名付けられました。

アルバイト・パートは、「年功助力」です。人手不足が深刻化する一方で、働く意欲のあるシニアが増えていることから、企業がシニアの働く環境を整え、戦力とすることが増えるとしています。日本企業の特色とされてきた「年功序列」にちなんでいます。

人材マネジメントの分野は「ボス充」です。ゆとり世代が部下の多数を占め、理想の上司が「人間的な幅が広く」、「早く帰る」人になっているとして、家族サービスや趣味など私生活を充実させることが部下からの信頼を得ることにつながるようになると予測しています。

人材派遣の分野では、「熟戦力」です。会社を定年退職した60代以上の人たちが、人手不足の中、別の会社で即戦力として再び求められるようになるとしています。

住まいの分野では、「育住近接」がキーワードです。共働きの増加により、職場と住まいが近い職住近接だけでなく、保育所なども近くにある「育住近接」も住まい選びの大きな要素となり、マンションや団地などに子どもを預けることができる施設を作る動きが強まるとしてます。

飲食分野は「ピット飲食」

働き方改革の推進が叫ばれる昨今、早めに仕事を切り上げ帰宅するまでのわずかなひとときを飲食店でくつろいでもらおうという取り組みです。職場から家庭へ、あるいは地域活動への参加などに気持ちを切り替えてもらうのも狙いの1つです。

東京・品川区のバーでは、こうしたニーズに応えようと、午後8時までの時間帯に限って軽食としてピザを1枚100円で提供するようにしたところ、リピーター客が増えたといいます。

12日も、午後6時を回ると、仕事を終えた人たちが早速訪れ、ビールと一緒に熱々のピザを楽しんでいました。50代の男性客は「ちょっと帰る前にひと呼吸おける非常に楽な環境で、気持ちの切り替えがしやすい便利な場所です」と話していました。

「目黒リパブリック」でバーテンダーをしている笠浪順江さんは、「食事とお酒を楽しんでから趣味の活動に行かれる方など、さまざまな人に楽しんでほしい。早い時間帯のお客さんは確実に増えているので、今後、さらに増やす努力をしていきたい」と話していました。

アルバイト・パート分野は「年功助力」

人生経験が豊富なシニア世代を戦略的に雇い入れ、その“年の功”を企業の成長に活用しようという動きです。

東京・渋谷区で保険の勧誘を行うコールセンターでは、およそ1000人いる従業員の2割近くを60代以上が占めています。運営する会社によりますと、シニア世代は安心感を与える落ち着いた話し方で顧客からの信頼を得やすく、契約に向けた話し合いを継続できる件数は職場平均の1.4倍に上るということです。また、比較的、時間に余裕があって勤務の融通が利きやすいほか、仕事への意欲が高いこともこの世代の特長だそうです。

一方、会社側は、休憩室でいつでも血圧を測れるようにするなど健康管理に配慮しているほか、シニア世代が苦手とするパソコンの研修を本人の習熟度に合わせて行っているということです。

パートで勤務している73歳の女性は、「身近な人が病気をしたり亡くなったりするなど、この世代ならではの人生経験がお客様と話すときに役に立っています」と話していました。また、78歳の男性は、「今までの人生で色んな人に出会ってきたので、どんな人と話をしても動じることはありませんし、仕事が楽しいです」と話していました。

人事担当の菅原亜美さんは「勧誘しても断られることが多い仕事ですが、若い世代が思うようにいかずに心理的なダメージを感じるようなときでも、シニア世代は人生経験がある分、『こんなものだろう』と開き直っていて、それが強みになっています。企業にとってなくてはならない存在です」と話しています。

来年のトレンド予測 「年功助力」や「ピット飲食」など

来年はどのようなことが流行するのか、暮らしに関わる8つの分野についてキーワードで占う「2018年のトレンド予測」が発表されました。「年功助力」や「ピット飲食」など、シニアの活用や働き方改革による変化に注目が集まりそうです。

これは、情報サービス大手の「リクルートホールディングス」が毎年行っているもので、来年を占う8つのキーワードが12日発表されました。

このうち、飲食の分野でのキーワードは「ピット飲食」です。企業の働き方改革の進展で、多くの人が早めに退社して習い事や地域の活動に向かう前、午後5時から7時台に軽い飲食で気持ちを切り替えるようになるというもので、自動車レースのとき、短時間で給油などを行う「ピットイン」にちなんで名付けられました。

また、アルバイト・パートの分野は、「年功助力」です。人手不足が深刻化する一方で、働く意欲のあるシニアが増えていることから、企業がシニアの働く環境を整えて戦力とすることが増えると予測しています。日本企業の特色とされてきた「年功序列」にちなんでいます。

このほか、ゆとり世代が多くを占める部下からの信頼を得るため、上司が趣味や地域の活動など私生活を充実させるという「ボス充」、定年退職した世代が人材派遣の分野で即戦力として活躍するという「熟戦力」など、シニアの活用や働き方改革に伴う変化を象徴するキーワードが目立ちます。

リクルートホールディングス広報部の庄司忍さんは、「人生100年時代になりシニア層が豊かな生活を送るようになることと、人々の役割や価値観が多面的になることでサービスが変化するという2つのトレンドがある」と話しています。

8つのキーワード

婚活の分野では、「お見せ合い婚」です。婚活サービスの市場が広がる中、SNSなどを通じて趣味や価値観をお互いに見せ合うことで、結婚につなげる人が増えるという予測です。

社会人学習の分野は、「まなミドル」です。40代から50代のミドル世代が今後も活躍を続けるため成長のきっかけを得ようと、大学院や資格スクールなどで学ぶ動きが広がるとしています。

飲食の分野は、「ピット飲食」です。企業の働き方改革の進展で、多くの人が早めに退社して習い事や地域の活動に向かう前、午後5時から7時台に軽い飲食で気持ちを切り替えるというもので、自動車レースの時に短時間で給油などを行う「ピットイン」にちなんでいます。

美容の分野は、「来るスマ美容師」です。若いころからおしゃれを楽しんできた世代が出歩くことが難しくなる高齢者となり、自宅や施設に来て笑顔=スマイルでサービスしてれる美容師が人気となるという予測です。「カリスマ美容師」にちなんで名付けられました。

アルバイト・パートは、「年功助力」です。人手不足が深刻化する一方で、働く意欲のあるシニアが増えていることから、企業がシニアの働く環境を整え、戦力とすることが増えるとしています。日本企業の特色とされてきた「年功序列」にちなんでいます。

人材マネジメントの分野は「ボス充」です。ゆとり世代が部下の多数を占め、理想の上司が「人間的な幅が広く」、「早く帰る」人になっているとして、家族サービスや趣味など私生活を充実させることが部下からの信頼を得ることにつながるようになると予測しています。

人材派遣の分野では、「熟戦力」です。会社を定年退職した60代以上の人たちが、人手不足の中、別の会社で即戦力として再び求められるようになるとしています。

住まいの分野では、「育住近接」がキーワードです。共働きの増加により、職場と住まいが近い職住近接だけでなく、保育所なども近くにある「育住近接」も住まい選びの大きな要素となり、マンションや団地などに子どもを預けることができる施設を作る動きが強まるとしてます。

飲食分野は「ピット飲食」

働き方改革の推進が叫ばれる昨今、早めに仕事を切り上げ帰宅するまでのわずかなひとときを飲食店でくつろいでもらおうという取り組みです。職場から家庭へ、あるいは地域活動への参加などに気持ちを切り替えてもらうのも狙いの1つです。

東京・品川区のバーでは、こうしたニーズに応えようと、午後8時までの時間帯に限って軽食としてピザを1枚100円で提供するようにしたところ、リピーター客が増えたといいます。

12日も、午後6時を回ると、仕事を終えた人たちが早速訪れ、ビールと一緒に熱々のピザを楽しんでいました。50代の男性客は「ちょっと帰る前にひと呼吸おける非常に楽な環境で、気持ちの切り替えがしやすい便利な場所です」と話していました。

「目黒リパブリック」でバーテンダーをしている笠浪順江さんは、「食事とお酒を楽しんでから趣味の活動に行かれる方など、さまざまな人に楽しんでほしい。早い時間帯のお客さんは確実に増えているので、今後、さらに増やす努力をしていきたい」と話していました。

アルバイト・パート分野は「年功助力」

人生経験が豊富なシニア世代を戦略的に雇い入れ、その“年の功”を企業の成長に活用しようという動きです。

東京・渋谷区で保険の勧誘を行うコールセンターでは、およそ1000人いる従業員の2割近くを60代以上が占めています。運営する会社によりますと、シニア世代は安心感を与える落ち着いた話し方で顧客からの信頼を得やすく、契約に向けた話し合いを継続できる件数は職場平均の1.4倍に上るということです。また、比較的、時間に余裕があって勤務の融通が利きやすいほか、仕事への意欲が高いこともこの世代の特長だそうです。

一方、会社側は、休憩室でいつでも血圧を測れるようにするなど健康管理に配慮しているほか、シニア世代が苦手とするパソコンの研修を本人の習熟度に合わせて行っているということです。

パートで勤務している73歳の女性は、「身近な人が病気をしたり亡くなったりするなど、この世代ならではの人生経験がお客様と話すときに役に立っています」と話していました。また、78歳の男性は、「今までの人生で色んな人に出会ってきたので、どんな人と話をしても動じることはありませんし、仕事が楽しいです」と話していました。

人事担当の菅原亜美さんは「勧誘しても断られることが多い仕事ですが、若い世代が思うようにいかずに心理的なダメージを感じるようなときでも、シニア世代は人生経験がある分、『こんなものだろう』と開き直っていて、それが強みになっています。企業にとってなくてはならない存在です」と話しています。