アメリカ・ニューヨークのマンハッタンにある地下鉄やバスが乗り入れるターミナル付近で爆発があり、3人がけがをした事件で、アメリカのメディアは、拘束されたバングラデシュ出身の男が、過激派組織IS=イスラミック・ステートに対するアメリカの軍事作戦への報復として犯行に及んだと供述していると伝えていて、捜査当局は自宅を捜索するなどして詳しい動機の解明を進めています。
現地時間の11日朝、日本時間の11日夜、ニューヨーク中心部マンハッタンの地下鉄やバスが乗り入れるターミナル「ポート・オーソリティ」とタイムズスクエアの駅を結ぶ地下通路で爆発が起き、通行人3人が軽いけがをしました。
警察は、現場で腹や手にけがをしていたバングラデシュ出身のアカエド・ウラー容疑者(27)を、テープなどで体に装着した手製のパイプ爆弾を爆発させた疑いで拘束し、取り調べています。
ニューヨーク・タイムズなどアメリカの複数のメディアは、捜査関係者の話として、ウラー容疑者がシリアなどでの過激派組織IS=イスラミック・ステートに対するアメリカの軍事作戦への報復として、犯行に及んだと供述していると伝えています。
アメリカ国土安全保障省によりますと、ウラー容疑者は2011年に家族を呼び寄せるためのビザでアメリカに入国し、永住権を得ていたということで、捜査当局はニューヨーク市内の自宅などを捜索するなどして、詳しい動機の解明を進めることにしています。
監視カメラに爆発の瞬間
ニューヨーク中心部の地下通路に備え付けられている監視カメラの映像には、爆発の瞬間が捉えられています。
映像には、大勢の人たちに混ざって通路を歩く犯人が、体に装着した爆発物を突然、爆発させ、現場が白い煙に包まれる様子が写っています。
周りを歩いていた人たちは爆発が起きたあと、一斉に現場から逃げています。
犯人はその場に倒れ込み、煙が晴れると、あおむけに倒れているのがわかり、立てていたひざを下げる様子が確認できます。アメリカのメディアは、爆発は完全なものではなく、部分的なものだったと見られると伝えています。