アップル、音楽認識サービス「シャザム」買収発表

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2017/12/12 8:36
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 【シリコンバレー=佐藤浩実】米アップルは11日、音楽認識サービス「Shazam」を運営する英シャザム・エンターテインメントを買収すると発表した。「シャザムと才能あるチームがアップルに加わることに興奮している」との声明を出した。金額は明らかにしていないが、米メディアによれば4億ドル規模(約450億円)のもようだ。

 シャザムはテレビや店内で流れる音楽を聞かせるだけでどんな曲か認識できる技術を持ち、アップルが2007年に初代スマートフォン「iPhone」を発売した時からアプリを提供している。アップルは声明で「(音楽配信サービスの)アップルミュージックとシャザムはごく自然な親和性があり、素晴らしい音楽体験を提供するという情熱を共有している」と訴えた。

 シャザムによれば同社のアプリのダウンロード数は累計で10億回を超え、数億人の利用者がいる。ただ、収益確保には苦戦していたもようだ。同社は11日に「(アップルによる買収は)シャザムが革新を続け、ユーザーに魔法を提供し続けるために最良の環境だ」との声明を出した。

 アップルは自社製品やサービスを強くできる技術を取り込むためにM&A(合併・買収)をおこなってきた。音声認識の「Siri」も買収で手に入れたものだ。米調査会社のCBインサイツによると、過去20年のアップルの買収では14年に30億ドルを投じた音響機器・音楽配信のビーツ・エレクトロニクスが最大。ただ、ビーツを除くと数億ドル以下の案件が多く、IT大手のアマゾン・ドット・コムやグーグルと比べると買収規模は小さい傾向がある。

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